花椿夕月の『雪*星*さざれ石』

日本映画ネタ、雑ネタなど

☆6月15日 映画「愛染香(1950)」を見た

2022年06月14日 | この映画見ました
花椿です。

新東宝作品の「愛染香(1950年)」を見た。 題名の読み方は「あいぜんか」また

は「あいぜんこう」どちらも良いらしいが、俺個人は「あいぜんか」と読んだ。


「愛染」とは文字どおり「愛に染まる」の意味であり、それが香りとなって発散する

ほどの愛。 純愛メロドラマ一筋の俺にとっては心の琴線に触れるような題名じゃな

いだろうか。 まず題名を見ただけで視聴したくなった。


そして配役を見たら主演の藤田進はともかく、ヒロイン役が俺の好きな月丘夢路であ

り、さらに池部良と久慈あさみ。 俺の好きな役者ばっかりじゃん、これは絶対に見

なければという気分になりましたね。


ただ事前にこの作品が第一部というのは知っていたので少し気になったけど、まあ、

とにかく見るぞ!である。 視聴方法はPC画面上で再生した動画をクロームキャスト

機能を使って75型ブラビアに映すやり方。 部屋を暗くしたら映画館さながらに

なった。 やはり大画面の効果は凄い。


で、ストーリーは簡単に書けば、戦時中のさまざまな成り行きから華族家である花小

路(高田稔)の夫人となった月丘夢路がある日、ゴルフ場で医師になった藤田進を偶

然発見する。 この7年ぶりの再会から、かつての愛が復活するという不倫モノ。


戦後、没落華族となった高田に愛想が尽きていた月丘にとって藤田の存在は大きく

なる一方。 逢引きを重ねたが、実は藤田には許嫁(いいなずけ)がいて藤田の病院

で働く事になっていた。 


上京した許嫁の久慈あさみは看護婦となって働くが、やがて藤田の心は月丘にあると

知って失望から姿を消した。 月丘は高田と別れる決心をしたものの高田が交通事故

に遭い障害者になると知って離婚を躊躇した。


結局、藤田の心も傷付き一人で東京を離れるのだが、ここで第一部 終となる。


ドラマの最後に藤田が同僚の池部良に行方不明になった久慈の世話をしてやってくれ

と頼むシーンがあった。 おそらく第二部は池部と久慈のメロドラマへと展開する予

定だったのだろうが、実は第二部は存在しない。 


何らかの事情で制作を中止したと思うが、日活の「かくて夢あり」と違って話は一応

完結したから特にストレスを感じるわけではなかった。


☆気が付いた点を列記しておくと。

1.藤田進は俺の世代では戦争映画の軍人役とか怪獣と戦う自衛隊の指揮官とかのイ

メージでメロドラマは似合わない。 そもそも撮影時すでに30代後半だから年齢的

にも無理がある。 最初から順当に主役は池部良で良かったんじゃない?


2.千石規子が風俗の女の役で登場! 俺がこの人の風俗女を見るのは2回目だ。

1回目は「白い野獣」という赤線の更生施設を舞台にした東宝作品で元売春婦の役だ

ったと思う。 俺の世代では千石規子=意地悪なおばさんのイメージだから、まさに

天地がひっくり返ったような気分になったぜ。(笑)


3.高田稔がまたしても没落華族を好演。 前に見た「七つの宝石」でも没落華族の

役じゃなかったかな。 ちょっと屈折した心理を持つ富豪とか貴族がハマっている。


4.病院の婦長が怪描でお馴染みの入江たか子だった。 なかなかの美女ぶりで恐れ

入った。 久慈あさみよりも美貌。


5.悲恋のヒロインを演じた月丘夢路は俺が今まで見た中では過去最高レベルと言っ

て良い。 ほとんど着物の出演やけど洋装も数シーンあった。 色々な意味で楽しめ

た。


まあ、こんな感じです。

1950年(昭和25年)12月29日公開の新東宝映画だね。 監督は阿部豊で

日活時代の月丘夢路の作品が多い印象。 モノクロで76分。 俺の評価はランクB

(水準作より上)だけども、月丘夢路が奇麗なのでランクAでも良し。 不倫ドラマ

の佳作じゃないかな。


□写真上

公開時のポスター。 左から藤田進、月丘夢路、久慈あさみ。 久慈あさみはこの

作品がデビュー作らしい。

□写真2番目

藤田進(左)と月丘夢路。

□写真3番目

同じく藤田進と月丘夢路。

□写真4番目

左の起立している男が高田稔、右は藤田進と久慈あさみ。

□写真下(左)

池部良が月丘夢路に向かって「あなたが二人(藤田、久慈)を不幸にした」と詰め寄

る場面。

□写真下(右)

月丘が藤田が乗った列車に思い出の白薔薇を投げる場面。


じゃ、またね。

2022年6月14日、21時40分記。
コメント (1)
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☆5月15日 映画「かりそめの唇(1955)」を見た PT2

2022年05月15日 | この映画見ました

花椿です。

昨日書いた『かりそめの唇』ですが、ブログ書きの前にPCの画面上で再生しながら内容

確認と同時に写真を十数枚切り出した。 そのうち5枚は本文に使ったのですが、残りを

ボツにするのも惜しいので『かりそめの唇 PT2』としてブログに出しておきます。


■写真右列

上:藤乃高子。 川喜多雄二の勤務先に面会に行った場面。

中:箱根の旅館で浅茅しのぶが川喜多雄二に求愛するシーン。 実業家の柳永二郎の愛

人だったのを解消したのちに川喜多への愛に目覚めた。 しかし最後は柳の元へ戻る。

下:自殺した柳の葬儀。 淡路恵子は人生で何が一番大切なのかに気付く。 そして潔

く川喜多をあきらめて藤乃や浅茅と和解する。

■写真左列

上:淡路と藤乃。 病院内で医者いつ来るのよ、と淡路が文句垂れるシーン。

中:藤乃と浅茅が恋のライバルだったのを解消して和解するところ。

下:淡路恵子。 出版社に川喜多を訪ねたら不在で、このあと社長(山形勲)から暴行

される。


以上。 なお本文で書き忘れたけど、映画の主題歌はコロンビア・ローズの歌唱で作詞

作曲は西條八十と万城目正の黄金コンビ。 哀愁に満ちたメロディでなかなか良い。

折原啓子の「恋しかるらん」に匹敵する名曲だな。


じゃ、またね。

2022年5月15日、午前3時5分記。
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☆5月14日 映画「かりそめの唇(1955)」を見た

2022年05月14日 | この映画見ました
花椿です。

松竹大船作品の「かりそめの唇(1955)」を見た。 旧作邦画の純愛メロドラマ一筋

の俺にとっては前から死んでも見たいと思う作品の一つなのだが、スカパー衛星劇場の

「番匠監督作品特集」でようやく実現した。


早速、BD-Rに録画して75型の大型テレビで視聴したけど、松竹全盛期の大船調メロド

ラマに飢えていた俺にとっては久しぶりにワクワクしながら大画面に見入ったね。 

だいたい北条誠が原作を書いた作品にハズレは無くて大いに期待できる作品だ。


この作品に登場する主演の川喜多雄二、淡路恵子や助演の柳永二郎 、吉川満子 それに

松竹作品のお馴染みの悪役俳優、永井達郎 など大人気メロドラマ「この世の花」の登

場人物と重なる部分が多い。


時期的にも1955年(昭和30年)の8月封切であり「この世の花」の続篇の撮影時期と

重なったんじゃあるまいか。 藤乃高子の役を水原真知子 が演じていたら「この世の

花」そのまんまだろうな、実業家の柳永二郎とか憎々しい母親を演じる吉川満子のキャ

ラとかもクリソツだし(笑)。


まあ、それはともかくこの映画のストーリーだ。 簡略化すると川喜多雄二が出版社の

サラリーマンで夜学の教師もしているのだが、叔父の実業家である柳永二郎の娘(淡路

恵子)が運転する車に同乗中、子供にケガをさせてしまう。 全てはここから始まる。


そして子供を連れて行った先の病院の看護婦をしていた藤乃高子と子供の姉である浅茅

しのぶが登場する。 もともと淡路が川喜多を愛して独占欲をみなぎらしていたところ

に、この二人の女たちが参戦したわけだ。


そして浅茅が柳の愛人をしていたのが発覚するわ、藤乃はドクターの永井達郎に求愛さ

れて乱暴されそうになるわ、川喜多が浅茅を愛していると誤解して藤乃が姿を消すわ、

さまざまな行き違いや誤解を生みながら恋愛ドラマが展開する。


最後は再び柳の元へ戻った浅茅であるが柳が疑獄事件に巻き込まれて自殺した。 柳の

葬儀の日に川喜多と浅茅、藤乃、淡路が参列したが、淡路は川喜多の本心が藤乃にある

と知り潔く身を引いた。 また父親である柳の供養をしながら一人生きて行く決心をし

た浅茅を理解し許した。 淡路と浅茅は川喜多と藤乃が乗る東京行き列車を見送るのだ

った。 以上。


まあ面白いのは確かだけども大船調メロ映画らしく突っ込み所がめちゃ多い。 一応、

記憶が薄れないうちに書いておくと、、、


1.ケガを負わせた子供の姉である浅茅しのぶが、実は偶然にも川喜多の叔父・柳永二郎

の愛人だった。

2.病院の看護婦をする藤乃高子が川喜多の教え子(清川新吾 )の姉だったという、また

しても偶然。

3.藤乃が川喜多に面会に行ったら偶然にも浅茅から電話があって藤乃がショックを受

ける。

4.川喜多が母親を連れて箱根の旅館に泊まったら偶然にも浅茅が働いていた。 しかも

藤乃もたまたま同じ旅館に来ていて、浅茅が川喜多に求愛する場面を目撃して再度の大

ショックに見舞われる。

5.藤乃が就職の相談に京都の都ホテルに行ったら偶然、浅茅と出会った。


などなど突っ込み所が満載じゃん。 もちろんストーリーの展開にはご都合主義も必要

だし見る側も理解しているが、この作品はちょっと多かったな。 まあ北条誠らしいと

いえばそれまでであるが。


女優原理主義者の立場で見た場合は、藤乃高子は美人に違いないが身長が低いのが難。

特に淡路恵子と浅茅しのぶが高身長だけに目立った。 浅茅しのぶは俺好みの女優やけ

ど前から感じていたが歯並びが悪い。 淡路恵子はファッショナブルで良かったが性格

の悪い女を演じたのがイメージ的にややアゲンストだな。


レア場面としては第二部の冒頭、出版社の場面で無名時代の白木マリが事務員の役で数

秒間だけ出てますね。 1時間4分目あたりで。 風景としては藤乃が住んでいる場所と

して飯田橋あるいは市ヶ谷あたりの外堀沿い。 総武線の電車が通っていた。 当時の

大阪駅舎と阪急百貨店なんかも映る。


1955年(昭和30年)8月24日公開の松竹大船作品だ。 第一部「たそがれの過失」と第

二部の「幸福の岸」に分離してあるが、これはまあ映画館で上映する時のトイレタイム

をつくるためじゃなかろうか。 合計で110分。 テレビ放映はCMなしで連続している。

モノクロ。


俺の作品評価はランクB(水準作より少し上)でしょうかね。 ただし松竹女優または

主演の川喜多雄二が好きな人には楽しめるはず。 俺もその一人だわ。


□写真上

主演の川喜多雄二。 ボーっとした感じが何とも言えない。

□写真2番目

誤解したまま帰る藤乃高子を川喜多が呼び止める夜のシーン。

□写真3番目

淡路恵子。 登場シーンの全てがファッショナブルだった。 カラーで見たいわ。

□写真4番目

川喜多雄二と浅茅しのぶ。

□写真下

川喜多雄二と藤乃高子。 背景は大阪城だ。


じゃ、またね。

2022年5月14日、19時35分記。
コメント (2)
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☆5月12日 映画「新しき天(1954)」を見た

2022年05月12日 | この映画見ました
花椿です。

大映作品の「新しき天(1954)」を見た。 数日前にスカパーで放映した旧作日本映画

であるが、山本富士子が映画界デビューして2年目の作品だ。 個人的に山本富士子コレ

クション63本のうちこれより古い作品は「浅草物語」「春雪の門」「十代の誘惑」の3本

しかない。 かなりレアな作品だと思う。 とにかくメロ映画一筋の俺の立場では絶対に

見なければいけない作品なのだ。


ストーリーを簡略化して書いておくと、山本富士子が幼い頃に別れた母親に面会に行く。

富豪の家だったが、そこで見かけた母親の再婚相手の前妻が生んだ令息(北原義郎)と両

思いの関係になるわけ。


ところが北原の父親が他の財閥の娘(藤田佳子)と政略結婚を考えていたため反対するし、

山本はこれも父親が別の結婚相手を決めていて無理やり好きでもない男と結婚式を挙げる

事に。 しかし山本は北原の存在が忘れられず新婚旅行の列車から逃げ出して北原と二人

で佐渡へ渡った。


佐渡の尖閣湾の断崖に立つシーンもあったが思い直してその夜は旅館に泊まった。 そこ

へ二人を探し出した北原の実母から二人の結婚を両家が許したと伝えられた。 二人は抱

き合って喜ぶのだった。 以上。


まあメインストーリーとは別に山本・北原ご両人の実母との関係が描かれている。 南田

洋子は山本富士子の従妹の役で山本の逃避行を助けるが、これは作品に花を添えた程度の

露出だった。


全体の印象としては予定調和のようなストーリーであまり盛り上がらない。 感動も少な

くて作品レベルとしては水準作の域は出なかったと思う。 数年前に「薔薇いくたびか」

を見た時にも感じたが、メロドラマとしてはややリアルな作風の大映調よりもご都合主義

の突っ込み所が満載の松竹大船調の方が面白いと思うけどね。


ただ女優原理主義者の俺としては山本富士子と南田洋子、さらに大映の新人(当時)女優

の藤田佳子への思いが相当なウェイトを占めるので、その意味では俺の評価は高い。 俺

にとってはいいも悪いも女優しだいで、今回も山本富士子いいなあ、いいなあ、美人だな

あ、と思いながらの視聴だから、これはもう作品の評価を超越しているのよ(笑)。


山本富士子の相手役、北原義郎は大映の主要脇役として活躍した役者だけども、俺の世代

ではテレビドラマの悪役のイメージが濃い。 今回、初めて北原義郎が主演するメロドラ

マを見て悪役のイメージとダブって変な感じがしましたね(笑)。 


なお元大映営業マンの有名なブログによると、ブログ主と北原義郎は親しい関係でまだ

存命だとの記載があった。 2022年5月時点で優に90才を超えていると思う。

(ブログ主も昭和30年大映入社組で90才だと書いてあったが・・)


1954年(昭和29年)10月27日公開の大映作品だ。 モノクロで93分。 1932年(昭和

7年)に入江たか子主演で初映画化されて、これはリメイクらしい。 俺の作品評価はラ

ンクC(水準作)となるが、女優のレベルを加味して実質ランクBにしておきます。 


□写真上

封切時のポスター。 上の二人は南田洋子と林成年だ。

□写真2番目

佐渡の尖閣湾にて山本富士子と北原義郎。

□写真3番目

交通事故で入院した北原義郎を山本富士子が見舞ったシーン。

□写真4番目

左から林成年、南田洋子、山本富士子。

□写真下

北原義郎&山本富士子。 日比谷公園にて。


なおモノクロ映画ですが、写真着色ソフト「着彩!モノクロ写真」を使用してカラー化し

てあります。(AIの着色は赤や黄色が苦手なのであくまで簡易的カラーとなります)


じゃ、またね。

2022年5月12日、23時40分記。

(14日に加筆しました)
コメント (2)
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☆3月16日 映画「わたしの凡てを(1954)」を見た

2022年03月15日 | この映画見ました

花椿です。

少し前に東宝映画の「わたしの凡てを(1954)」を見た。

別の映画作品を見た直後に日本映画チャンネルの番組予告にたまたま旧作メロドラマの

放送予定が出た。 原作が「君の名は」で有名なメロドラマの巨匠・菊田一夫ってだけで

メロドラマ一筋の俺なんかワクワクするけど、主演が池部良でヒロイン役があの伊東絹子

じゃん。 これは見なければと旧作邦画ばかり3200本のコレクションをHDD検索したら

あった!


この作品は2年前にあるコレクターから提供を受けた中の1本であるが、俺が放置していた

理由がわかった。 駄作の総合商社と表現しても良いような市川崑監督の作品だ。 それ

で内容をロクに調べもせずに放置していたらしい。


しかしミス・ユニバース世界3位で日本が誇る「八頭身美女」として一世を風靡した伊東

絹子は「幽霊男」(東宝)に下着モデルの役で出たのを見たくらい。 女優主義者の俺の

立場では絶対に見逃せないスーパービューティのヒロインだわ。 


もう市川崑監督作品だからとガン無視する気持ちが失せてさっそく見たら、これが結構い

い! 久しぶりに美男美女のすれ違いメロドラマを見て感動したけど、これは市川崑監督

の手腕というよりも菊田一夫先生の原作に負う部分が大きい思う。


簡単にストーリーを紹介すると、北海道から行方不明の姉を探しに上京した伊東絹子が路

頭に迷っている所を池部良に助けられた。 池部は女性下着メーカーの社員で社長令嬢の

有馬稲子に好かれている立場なんだが池部の気持ちは伊東にあった。


やがて有馬が自宅で預かった伊東に池部をめぐって宣戦布告をするわけ。 そして様々な

誤解から姿を消すが、会社が大阪で下着ショーのモデルを探したら、その中に伊東がいた。 

伊東は池部との誤解が解けて抱擁し、有馬はすっきりした気分で伊東に恋を譲った。


大阪の下着ショー兼ミス・ユニバース選考会では伊東が日本代表に選ばれ米国へ旅立った。

その頃、映画館で伊東の華やかなニュースを見て涙ぐむ姉の姿があった。


そしてこのストーリーを肉付けするように元華族の二本柳寛が有馬稲子に横恋慕して会社

の業務を妨害したり、有馬稲子の叔父役の上原謙もやはり伊東絹子を好きになって変な結

果になったりってのがあった。 


まあ、あえて言えば伊東絹子があまり喋らない。 常に池部良か有馬稲子がガンガン喋っ

て、伊東絹子はセリフ一行を何回か声に出すのみという場面が多かった。 これは素人の

ミス・ユニバースに気を使った措置だとは思うが、やや不自然。 


他にも突っ込み所が満載ではあったけど、それも八頭身のスーパービューティに目がくら

くらして全て帳消し。 俺の満足感は異常に盛り上がりましたね(笑)。


1954年(昭和29年)5月封切の東宝作品だ。 モノクロ。 俺の評価はランクA(かなり

良い)だわね。


□写真上

封切時のポスター。 池部良と伊東絹子だね。

□写真2番目

池部良と伊東絹子。 この場面を有馬稲子に目撃され嫉妬に火が付く。

□写真3番目

ミス・ユニバース選考会の準備中に池部良と再会する場面。

□写真4番目

有馬稲子。

□写真下

池部良と有馬稲子。 羽田空港で渡米した伊東絹子を見送った帰り道。


じゃ、またね。

2022年3月16日、23時10分記。
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☆9月1日 映画「君恋し(1962)」を見た

2021年09月01日 | この映画見ました
花椿です。

1962年(昭和37年)の日活作品「君恋し」(森永健次郎監督)を見た。

フランク永井が昭和初期にヒットした名曲「君恋し」を昭和36年にリバイバルヒットさ

せたのを映画化した作品だと思う。


日活の森永健次郎監督はこのブログでも書いた「学生心中」の監督だし、ヒロイン役の

清水まゆみは俺好みの女優である。 しかもメロドラマの主演じゃん!で大いに興味があ

ってアマゾンが配信したのを画面録画しながら一回目を見た。


しかし予想した以上にこれが大当たり! 一回だけじゃ我慢できずに録画を終えた映像を

今度はクロームキャスト機能を使って75型の大画面でもう一回見たけど、主演の小高雄

二はいつもの一本調子の演技じゃあるが、とにかくヒロインの清水まゆみが全然いい!


個人的には昭和30年代中頃の日活映画全盛期の清水まゆみは赤木圭一郎や和田浩治の

相手役といった程度のイメージであったけど、悲恋メロドラマの単独ヒロインも演じてた

のだと思うと何となく嬉しくなったぜ。


ストーリーを簡単に書くと、グライダーの事故を起こした小高雄二が入院中に看護婦をし

ていた清水まゆみとラブラブになった。 やがて上京した清水は小高に許嫁(いいなず

け)がいると知ってショック受けた。


しかしこれには深いわけがあって小高本人の意思で決めた許嫁ではなかったが、色々と

誤解が生じてすれ違いになった。 一方、小高の許嫁の明石佳子 は逆に小高に他の女が

いると知って大ショック。 思い悩んだ挙句に自殺したのだ。


清水は自分が原因で小高の許嫁が自殺したのを大いに悩んで小高と別れる決心をする。

最後は永代橋で待っている小高の元へ清水がタクシーで行きながら結局、声はかけずに

そのままタクシーを走らせてその場を去った。


まさに悲恋物。 別れの場面でフランク永井の「君恋し」の曲がBGMになって気分盛り上

げてくれた。 愛し合いながらの別れに何となく松竹大船調の雰囲気を感じたけど、まあ、

千篇一律の悲恋物と言ってしまえばそれまでやけど、俺個人にとっては偉大なるワンパター

ンだよ。 むちゃくちゃに感動したね。


俺の評価はランクAA(最上級)だわね。 1962年(昭和37年)2月封切の日活作品、

モノクロでワイドスコープだ。 1時間7分。 2本立ての添え物作品だった可能性があ

る。


□写真上

ヒロインを演じた清水まゆみ。

□写真2番目

清水まゆみと小高雄二。 この二人、プライベートでは結婚していたらしい。

□写真3番目

自分が原因で小高の許嫁が自殺したと知って悩む清水まゆみ。

□写真4番目

銀座のバーで再会した清水と小高のシーン。

□写真下

「君恋し」の映画ポスター。


じゃ、またね。

2021年9月1日、午前0時40分記。
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☆6月17日 映画「密会(1959)」を見た

2021年06月16日 | この映画見ました
花椿です。

1959年(昭和34年)の日活作品「密会」(中平康監督)を見た。


最近は中平監督の昭和30年代前半の日活作品を見る機会が多い。 例えば「あの壁を砕

け」「四季の愛欲」「街燈」「牛乳屋フランキー」などは今年初めて見たけど、特に「街

燈」のハイカラな雰囲気とスピーディーなストーリー展開には圧倒された。 そして「四

季の愛欲」は俺が今までに見た全ての映画作品の中で最高の1本と断言しても良いレベル

だ。(これはオススメ)


で、俺の場合はあまり監督の名前で見る方じゃないのだが、中平監督に限っては「凄ぇな」

という印象を持ったわけ。 そこに登場したのが「密会」だ。 伊藤孝雄のデビュー作ら

しいけど、まあ、俺の場合は主演女優が桂木洋子だから録画しながら即刻見た。 この人、

「四季の愛欲」でも堂々と不倫妻を演じていたし、今度は伊藤孝雄演じる若い学生との不

倫じゃん。


ストーリーを簡単に書くと、大学教授(宮口精二 )の妻である桂木洋子がふとしたきっか

けから宮口の教え子である若い学生(伊藤孝雄)と不倫関係に陥る。 たまたま夜中に野

外で密会中に殺人事件を目撃する事になるが、二人は不倫がバレるのを恐れて警察には通

報しなかった。


しかし、しだいに伊藤が罪悪感に悩まされて警察へ行く覚悟を決めて桂木に告白するが、

桂木は「警察だけは堪忍して」とすがりつき絶対に許さない。 結局、桂木が伊藤を駅の

ホームから突き落として口封じに殺してしまうわけだが、それを目撃した人物がいて・・

・・という話。


まあ、今現在の視点ではとっくに使い古されたテーマかも知れないが、めちゃめちゃ面白

かった。 吉村昭の原作だし、すでに2時間ドラマでリメイクされた可能性もある。


あえて難を言えば、冒頭の桂木と伊藤の愛欲シーンが長すぎた。 10分間くらい続いた

と思うが、まあ愛欲中のセリフからこの二人がどういう関係なのか視聴者に説明する意味

があるにせよ、ちょっと長すぎたな。


資料的な価値としては昭和34年の小田急線梅ヶ丘駅とその周辺が登場する。 今現在と

比較したら面白いかもね。


俺の評価はランクA(かなり面白い)だわね。 他の出演者としては中平作品によく登場

する峯品子が今回も伊藤孝雄の妹役で出ていた。


□写真上

不倫した直後に殺人事件を目撃した伊藤孝雄(左)と桂木洋子。

□写真2番目

「四季の愛欲」に続いて人妻役の桂木洋子。 実年齢は29才と思うがちょっと老けて見

える。(役作りの結果かも知れないが)

□写真3番目

小田急線梅ヶ丘駅のホーム。 桂木が伊藤を突き落とす場面。

□写真下

中平監督のお気に入り?女優なのか峯品子。


じゃ、またね。

2021年6月17日、午前0時20分記。
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☆6月6日 2時間ドラマ「風の息」を見た

2021年06月06日 | この映画見ました

花椿です。

今回はスカパーの日本映画専門チャンネルが先月オンエアした2時間ドラマ「風の息」が

あまりに面白かったので、この作品について紹介させて貰います。


製作年は1982年(昭和57年)で番組はテレビ朝日が毎週土曜日の夜に放映していた

『土曜ワイド』のスペシャル版(3時間枠)だと思う。 原作は松本清張が1972年に

発表した同名(「風の息」)の推理小説だ。


そもそもこのドラマを見たきっかけは、同時に日本映画専門チャンネルがオンエアした

清張原作の長時間ドラマ「球形の荒野」を先に見て、主演の栗原小巻の美貌に圧倒された

からだ。 それならついでに栗原小巻が主演したもう一つの清張作品「風の息」も見てや

るぞ!となったわけ。


で、ブログの方は「球形の荒野」も断トツ!面白かったし、少し悩んだけどストーリーの

簡単な「風の息」に決めた。 いつもは昭和20~30年代の旧作純愛メロ映画一筋の俺

ですが、たまには清張ドラマも良いかなって感じですね。 もちろん主演の栗原小巻と根

津甚八が知り合ってから徐々に惹かれ合う様は「愛がなければダメ」の俺を十分に納得さ

せるものがあったのは事実。


ストーリーを簡単に書くと、サンフランシスコ講和条約が発効する直前の昭和27年4月

に羽田空港を出発した日航の旅客機「もく星」号が三原山に謎の墜落をした事件。 これ

が清張の推理では米軍機の誤射による撃墜だった!という結論。


事故から13年後の昭和40年、三原山を調査する過程で「もく星」号に興味を持った若

い地質学者の根津甚八と根津の前に突如現れた謎の女、栗原小巻の2人が事件の真相に迫

るわけであるが、2人が接触した事件の周辺人物が次々と不審死を遂げて、最後は魔の手

が2人にも迫るというハラハラ、ドキドキのサスペンスが実に面白かった。


事故については確かに上空から残骸を発見したら、すぐに米軍落下傘部隊が三原山に降下

して一部の証拠品を隠した疑い?とか、レーダーや通信記録も米軍が公開拒否したまんま

で確かに謎が多い。 時期的にはまだ朝鮮戦争が継続していて日本も連合軍(実質は米軍)

に占領されていた時代だ。 


それと松本清張のドラマは小倉出身の女がよく登場するけど、このドラマでも栗原小巻が

小倉出身の女の役だった。 兄がこの事故で亡くなり、妹の栗原が東京に出て来て事故に

ついて調べている最中に根津と知り合ったという筋書き。


松本清張は人生の半分を小倉で過ごした人だから、ついつい登場人物を小倉に関連付ける

のがお好きだったのかな。


もっとも突っ込みどころも多くて、事故現場で貴重な遺品が簡単に見つかったり、事故当

時の機内を録音した携帯録音機が出て来たりはちょっと変。 話を盛り過ぎじゃん。 

(昭和27年頃に携帯録音機はないだろ?)


それとあえて言うなら栗原小巻が実年齢で37才の時。 「球形の荒野」の32才の時は

小巻様の美貌に圧倒されたけど、さすがに37才になると美貌の衰えを感じたね。 根津

甚八は寡黙でニヒルな雰囲気がドラマに合っていたと思う。


□写真上

栗原小巻(左)と根津甚八。 @鎌倉。

□写真2番目

「もく星」号遭難碑の前で栗原小巻。

□写真3番目

栗原小巻(左)と根津甚八。

□写真4番目

栗原小巻。 @三原山。


じゃ、またね。

2021年6月7日、午前1時10分記。
コメント (6)
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☆5月4日[日本映画雑ネタ]『哀愁日記/飛竜の門』のパンフを落札!

2021年05月04日 | 映画関連の雑ネタ

花椿です。

さきほど書いた『続 この世の花 完結篇』のポスターと同時に落札したパンフがこれ。 

純愛メロドラマ一筋の俺がいまだに未見で、何が何でもこの作品を見なければ絶対に死ん

でも死にきれないとまで思いを寄せているのが『哀愁日記』だね。 


なにしろ主演が俺の好きな高橋貞二と草笛光子と紙京子、それに淡路恵子と大木実も出て

いる。 この配役で大船調すれ違いメロドラマだよ。 見るまで死ぬに死ねないぜ!


で、たまたまヤフオクで「哀愁日記」を検索したらコロムビアローズ(初代)が歌う主題

曲のSP/CDとかと並んで映画パンフが出品されていた。 スタート価格が送料込みで65

0円のめちゃ安なので迷わず落札してやった。 札幌から3日後に届いた。


映画の封切は『哀愁日記』が昭和30年3月15日、『飛竜の門』が同年3月8日だ。

当時は新作を毎週封切っていたから2週分を一冊にまとめたんじゃないかと想像する。


ちなみに『哀愁日記』のイメージ写真は高橋貞二と草笛光子、『飛竜の門』は大木実と水

原真知子 だろう。(こっちも面白そうだな)


とにかく『哀愁日記』が見たくてたまらん! 録画データを持っている人がいたら1万円

で買いますので是非コメント欄にて連絡下さい。 

(コメント欄を非表示でも構いません、こちらから連絡します)


じゃあああね、

2021年5月4日、19時5分記。
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☆5月4日[日本映画雑ネタ]『続 この世の花 完結篇』のポスターを落札!

2021年05月04日 | 映画関連の雑ネタ

花椿です。

少し前、ヤフオクで「淡路恵子」をチェックしていたら『続 この世の花 完結篇』のポス

ターが出てるじゃん。 スタート価格が1000円だったのを用心のつもりで1500円

で入札したら1200円で落札できていた。 誰かが1100円の入札をしたらしいが、

1回だけであきらめたらしい。 送料は300円で合計1500円。


これを落札したのは価格が安いってのもあるが、何よりも主役の淡路恵子と川喜多雄二が

大きく映っているのが良い。 純愛メロドラマのポスターはかくあるべし!と思う俺のイ

メージどおりだわいね。 淡路恵子の美貌も良いし、川喜多雄二もカッコいい!しで、瞬

間的に気に入ったわけだよ。


個人的にポスターが初出(しょしゅつ)のものか、再上映用かは気にならないが、下の方

に「こぶしの花の咲くころ」と2本立てと手書きで書いてあるから再上映の奴じゃないか

と思う。


何でか言うと『続 この世の花 完結篇』の封切が昭和31年10月14日、『こぶしの花・

・』が同年10月24日だ。 おそらく地方か都市部の2番館で2本立て上映をした奴だ

ろう。 料金が70円と極端に安いから封切から間もない時期じゃないかな。

(昭和31年と令和3年では貨幣価値がちょうど20倍の差がある)


じゃあああね、

2021年5月4日、18時15分記。
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☆4月19日 映画「あさ潮ゆう潮」を見た

2021年04月19日 | この映画見ました

花椿です。

1956年(昭和31年)の大映作品「あさ潮ゆう潮」を見た。 

ある熱心なコレクターから入手して最初に見たのは昨年(2020年)の初め頃であるが、

ブログに書き残したいと思いつつ果たせなかった。 それを数日前に再視聴したので簡単

にレビューしてみようと思う。

(つい前の日に「女医の診察室」をレビューしたので2日連続のレビューになる)


主演は若尾文子と新人の川口浩。 この2人が主演するのは同じ昭和31年封切の「処刑

の部屋」から2作目になるけど、共演という意味ならば「虹いくたび」「日本橋」もある。


作品そのものは一卵性双生児として生まれた美貌の姉妹が別々の人生を送るが、運命にあ

やつられ偶然にも同じ青年を好きになるという話。 川端康成の「古都」のパクリといっ

ても良い。 美貌の姉妹は若尾文子の一人二役だ。


簡単にストーリーを書くと、瀬戸内海の島で育った幼なじみの川口浩と若尾文子(妹)が

同じ高校を卒業するが将来は結婚するつもりでいた。 若尾(妹)が別府の旅館に、川口

は神戸の造船会社へ就職する。


ところが川口が事故から救った造船会社の社長令嬢が若尾(妹)と瓜二つ。 しかも令嬢

の若尾(姉)が川口を好きになって川口も心が揺れ動くのだ。 ある日、若尾(妹)が

神戸を訪ねるのだが川口が自分そっくりの令嬢といる所を目撃してショックを受ける。


やがて姉(水戸光子)から双子で生まれた姉が神戸にいると知った。 恋人の心を奪っ

た相手が双子の姉だったわけ。 しかし川口が若尾(妹)に会いに行った先へ若尾(姉)

もあとを追うが由布院近くのワインディングロードで事故死した。 若尾(妹)は姉の死

を知り泣き崩れるのだった・・・。


結局、川口は海外へ行く事が決まって若尾(妹)とも別れるのだが、映画は若尾の同級生

の藤田佳子が悲恋の果てに自殺するサブストーリーが並行して描かれメロドラマに厚みが

出ている。 


個人的には若尾ちゃんの一人二役が見られたし、俺の「愛がなければダメ」の評価尺度か

らも十分な合格点。 あとでレビューを見たら「駄作」と評した人もいるが人それぞれだ

ろう。 技法的には顔のどアップがやたら目立った。 佐伯幸三監督ってどアップが好き

な監督なのかも知れない。


1956年(昭和31年)8月封切の大映作品だ。 スタンダードのモノクロ。 俺の

評価はランクA(かなり面白い)だわね。 他の出演者としては若尾ちゃんの肉体を狙う

セクハラ男の役で船越英二、同級生の医学生に川崎敬三、そして上にも書いた水戸光子と

藤田佳子など。 DVDの発売はない。


□写真上

若尾文子。 主役の妹の方。 若尾ちゃんの実年齢は23才だと思う。

□写真2番目

若尾文子。 造船会社の社長令嬢で双子の姉として生まれた。

□写真3番目

海外へ行く川口浩と若尾文子(妹)の別れのシーン。

□写真下

事故で重傷を負い入院した姉を見守る若尾文子(妹)。


じゃ、またね。

2021年4月19日、午前3時55分記。
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☆4月18日 映画「女医の診察室」を見た

2021年04月18日 | この映画見ました

花椿です。

1950年(昭和25年)の新東宝映画「女医の診察室」を見た。 

題名に使われた「女医」の「医」の文字は正確には旧字体になっているが俺のウインドウ

ズ10のPCでは文字が出ないので「医」を使わせてもらう。 ちなみに新東宝キネマノス

タルジアのレーベルで発売されたDVDも「医」の文字になっている。


作品については上原謙(加山雄三パパ)と原節子のメロドラマなら絶対に見なければとの

思いで2月の発売日に買ったけど、いつもの俺らしく2か月間も放置して昨日やっと見た。


珍しく事前に映画情報サイト「キネノート」のレビューを先に見ていて評価が低いのは

承知の上であったけど、他人の評価はともかくメロドラマ一筋で「愛がなければダメ」と

いう俺の評価尺度では満足感の高い作品だったと思う。 


ただ俺の一番好きなパターンはヒロインが恋心を内に秘めたまま好きになった男と別れる

ってのが最高なのだが(このブログに書いた「いとしい恋人たち」や「メスを持つ処女

(おとめ)」がこのパターンの悲恋物)、この作品は原節子がはっきり上原謙にラブラブ

な言葉を発するのでメロドラマとして最高レベルとは言い難いが、まあ、原節子が最後に

死ぬので悲恋物には違いなかったが・・・(笑)。


ストーリーを簡単に再現すると、ヒロインの原節子がある女子医大病院で婦人科医をして

いるんだが、そこへかつての許婚(いいなずけ)でありながら誤解から別れた上原謙が心

臓の専門医として赴任して来たわけだ。 やがて職員全員参加のピクニックに出かけるが

2人だけ道に迷い山小屋で一夜を過ごす決断をした。 


その時に上原は原から「ずっと愛していました」と愛の告白を受けた事で別れた原因が誤

解だったと知る。 しかし上原はすでに既婚者であったため不倫関係(男女の関係)まで

は進まずモヤモヤした状態。


で、後半は実は原節子が心臓を病んでいて残された命が残り数か月と宣告を受ける場面か

ら始まる。 上原への思いもあって生きる事に必死の原であるが、上原の妻が子宮外妊娠

で緊急手術が必要となり原がそのため全力で手術を執刀した。 結果的にそれが原因で

一気に原の病気が悪化した。 上原が病室へ入った時、原はもうこの世の人ではなかった

・・・。


古風と言えば確かに古風な作品だ。 突っ込みどころも多いから作品としての評価は低く

出るかもわからんけど、「愛がなければダメ」が全ての俺の立場では天下のクールビュー

ティ原節子が上原謙との山小屋のシーンを思い出しながら死ぬ場面が見られただけで十分

だね。 

(あえていちゃもん付ければ、女が30才くらいの若さで心臓を病んで死ぬってのはご都

合主義。 純愛メロである以上は原節子に死んで貰うしかなかったのだろうが)


それと情報サイトでは尺が86分または89分となっているが、DVDは85分だ。 最終

シーンでかなり画面が乱れたり、話が飛ぶ所があって原盤の修復不能の部分がカットされ

た疑いが強いね。 評価が低い理由の一つはそのあたりが要因かも。


1950年(昭和25年)4月封切の新東宝作品だ。 スタンダードのモノクロ。 俺の

評価はランクA(かなり面白い)だわね。


□写真上

原節子のアップ。 29才。 「青い山脈」の翌年だし原節子の全盛期だろうな。 身長

は158センチらしいけど163センチくらいの大柄に見える。 共演の女優が小さいの

か、ヒールがかなり高いのか実際よりもガタイが大きい感じ。

□写真2番目

上原謙(左)と原節子。

□写真3番目

上原謙(左)と原節子。 夜の山小屋でラブラブになる場面。

□写真下

上原謙が病室へ入った時、原節子はすでにこの世の人ではなかった。


じゃ、またね。

2021年4月18日、18時45分記。
コメント (2)
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☆3月29日 [暇ネタ]ブラビア75型にアンプとスピーカーを追加したよ

2021年03月29日 | 暇ネタ、食ネタ、美女、インテリアなど

花椿です。

今年の1月13日にブログに書いた我が家の新テレビ・ブラビア75型に当初はJBLのリ

ンクバー(サウンドバー)を設置してサウンドの強化を図ったけど、ブラビアとの相性が

悪くて(ARCに連動させてもONしない)、しかもサウンドが安っぽくていまいち。 そこ

でリンクバーを放棄して独自のアンプとスピーカーを設置してサウンドの強化を決断した。


買ったのはプリメインアンプがTEACのAI-301DA-SPって奴。 写真のように小型でテレビ

とテレビ台の隙間に入るほどの薄型だ。 サラウンド機能はなくて(これ俺には特に必要

がない機能)ステレオ2CHのみ。 ブラビアと光デジタル端子で結べばテレビのON/OFFと

アンプの電源が連動する機能があるので、リモコンでテレビをONすると自動的にアンプの

電源が入って同時に音声が出る仕組み。 カタログにも「テレビの高音質化に最適」と書

いてある。


スピーカーはアンプとの相性も考慮して同じくTEACの小型ブックシェルフのLS-101を選択

した。 まあ、スピーカーについてはヨコに寝かせて高さ10センチ内に収める必要がある

ので妥協の産物と言えなくはないが、これは結構良くて結果オーライだった。 もちろん重

低音は無理なのでサブウーハーを追加して補強しようと思う。


アンプの価格は楽天で35100円。(日本最安値) スピーカーはTEACオンラインで

「難あり」が9900円(ペア)だった。 通常は14000円くらいの製品やけど箱が凹

でいるという理由で「難あり」の扱い。 製品には影響なしだ。


設置して早速音を出したけど、JBLリンクバーと比較して音のメリハリが全然ちがうし、そも

そもブラビア自体が発する音声とは比較にもならない。 リンクバーは知人に使って貰う事に

した。 


□写真上

テレビの真ん中下に置いてあるのがアンプ。 その両横の小さな黒い箱が小型ブックシェルフ

だね。(色がテレビ台と同じ黒いので写真ではわかりにくいが) テレビ台の中の左側にある

のがパナソニックの4Kディーガ。(4K録画装置) 画面は液晶(IPSパネル)の75型だわ

いね。


じゃああね、

2021年3月29日、13時45分記。
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☆3月28日 [インテリア]自宅のテーブルクロス替えました

2021年03月28日 | 暇ネタ、食ネタ、美女、インテリアなど

花椿です。

2018年の8月9日のブログ『テーブルクロス買ったよ』で紹介したクロスを2年半ぶ

りに買い替えた。 前のは少しハデハデしくて最初に見た時のインパクトは圧倒的だったけ

ど飽きるのも早い。 


じゃ、一念発起して買い替えるぞ!となった。 前回と同じく楽天でテーブルクロスを検索

してあれこれ考えて決めたのがこれ。 ファブリック専門のLOHASという茨城県に本社

がある会社。 テーブルクロスが6点出品されていて、どれも上品で俺好み。 結局、右と

左がホワイト系とブルー系に分かれたデザインの上の写真の奴に決めた。


写真はシャンデリアのオレンジ系のLEDライトの光が当たるために少しくすんで見えるが、

実際はもっとブルーに近い。 しかも写真は汚れ防止にビニールマットを置いているので

微妙に色彩が違って見える。


サイズは160センチ×120センチであるが、実測値は170センチ×125センチくら

いでテーブルサイズの160センチ×90センチにぴったりだ。 素材はポリエステル&綿

で価格は4120円。(送料は無料) 個人的には高過ぎず、安過ぎずってところだが、

これくらいの価格で食卓が華やかになれば安いもんだろう。 見た目だけじゃなくて手触り

感もいいし、めちゃめちゃ気に入ったね。


じゃああね、

2021年、3月28日、22時40分記。
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☆3月15日 映画「宝石泥棒」を見た

2021年03月15日 | この映画見ました
花椿です。

1962年(昭和37年)に大映が製作した「宝石泥棒」を見た。 

実はこれ2回目の視聴で1回目は2年前(2019年)の4月ごろ、ある熱心なコレクタ

ーからこの作品の録画データを入手してすぐに見ている。 なにしろ主演が山本富士子の

現代もので俺の好きな野添ひとみも助演で出ているのだから。 


しかも山本富士子が宝石泥棒の役。 ポスター見たら何かゴージャスな感じの「おしゃれ

泥棒」みたいな雰囲気である。 俺の中ではヒッチコック監督の作品でケーリー・グラン

トが宝石泥棒を演じる「泥棒成金」のようなイメージもあった。 ともかくこれは最初に

見なければいけないというわけだよ。


監督と脚本は井上梅次。 テレビの2時間ドラマで天知茂が明智小五郎を演じた「江戸川

乱歩の美女シリーズ」が有名やけど、大映時代はこの作品の少し前にやはり山本富士子の

主演で「女と三悪人」という大傑作も残している。(これも面白かった)


で、ブログに記事を残す意味でもう一回この作品を見る事にした。 結果はやはり最初見

た時と同じくかなり満足感の大きい娯楽作品だった。 


簡単にストーリーを紹介すると、箱根のとあるホテルに山本富士子と野添ひとみが演じる

美女二人組が現れた。 実は彼女達、宝石泥棒なのだ。 お金持ち有閑マダム(角梨枝子)

が所有する20カラットのダイヤを盗む目的なんだが、同様にダイヤを狙う男二人組(船

越英二と川口浩)が来ていたから話がややこしい。


山本と川口は相手が泥棒だとは知らずに惹かれ合うが、ダイヤを盗むため色々な駆け引き

を続けるうちにお互いが宝石泥棒だと知ってしまうわけ。 しかし最後はダイアを盗むの

に成功するが「あなたは私の心を盗んだ恋泥棒よ」とばかりダイアを持ち主に返して山本

と川口の一行がホテルを去るところで終わる。


物語はこの4人に自称・探偵作家、実は保険会社に雇われた探偵を演じる菅原謙二 と有閑

マダムの角梨枝子の6人が演じるドタバタ劇の要素あり、ロマンスあり、サスペンスあり

のおしゃれで上質な娯楽ドラマだと言える。


個人的には山本富士子のゴージャスな衣装とか女優二人のファッションが楽しめた。 俺

の好みの大船調メロドラマとは異なるが、たまにはこんな作品もいいね。 ただこれほど

の作品がDVD化されていないのが何とも不思議な気がする。


1962年7月封切の大映作品だ。 ワイドスクリーンの総天然色。 最近は昭和20年

代の深刻なメロドラマ(もちろんモノクロの)ばかり見ていたので、なんか急にパッと明

るい未来の映画作品を見たような気分になったぜ(苦笑)。 俺の評価はランクA(かな

り面白い)だわね。


■写真上

左から野添ひとみ、川口浩、山本富士子、船越英二(船越英一郎のパパ)。 ホテルのロ

ビーで。

■写真2番目

川口浩と山本富士子。 あなたは私の心を盗む恋の泥棒だわ!みたいな場面。

■写真3番目

野添ひとみと山本富士子。

■写真4番目

同じく野添ひとみと山本富士子。

■写真下

左から菅原謙二 、角梨枝子 、川口浩、船越英二。 ホテルのレストランの場面。 角梨

枝子はドタバタ有閑マダムを演じるが、昭和20年代の美人スタア時代の面影が残ってい

た。


じゃ、またね。

2021年3月15日、午前3時20分記。
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