下水をリサイクル処理し飲料用に

AFP：国内を襲う干ばつ、過去最悪規模との報告 - オーストラリア（2006年11月8日）

キャンベラ（Canberra）で7日、気候問題に関する会合が開かれ、オーストラリア全土で過去1000年で最悪の干ばつが発生しているとの報告が行われた。

オーストラリア大陸の乾燥化は史上最悪らしい。地球温暖化が最も影響を早く与える地域だという話もある。被害のもっとも著しい3州とは、ニューサウスウェールズ、クインズランド、もう一つはどこだろう。

読売新聞：リサイクル下水、飲むしかない…干ばつ豪、０８年から

オーストラリア北東部クインズランド州政府は２８日、下水を飲料用にリサイクル処理した水を同州の一部で２００８年から使用すると発表した。
同州は、下水再利用の是非を問う住民投票の取りやめも明らかにした。住民に是非を聞いている余裕がないのが実情という。
州政府のビーティー首相は、「大変な決断だが、水を飲まなければ死ぬ。ほかに方法がない」と、住民に理解を求めた。地元紙によると、このまま干ばつが続けば、同州の水源は０９年に枯れるという。
オーストラリアは現在、史上最悪といわれる干ばつに見舞われており、全国で下水再利用への関心が高まっている。ただ、住民の抵抗感は強く、最大都市シドニーを抱えるニューサウスウェールズ州首相は再利用に反対を表明

人間は水を必要とするが、大半は広義の洗浄水だ。記事の話は、上水の水源に下水の処理水を回すという主旨だと思うが、飲料はミネラルウォーターの輸入でも構わない。しかし都市生活は多くの水を必要とする。工業生産も農業生産も同様。

州首相曰く「水を飲まなければ死ぬ」と記事にあるのだが、これは危機感を煽る意図だろう。しかし、本当に水源が枯渇すれば、そもそも人間の居住自体が否定される。水のある地域に移住するしかない。それとも、まさか本当に宇宙ステーションのように、生活用水を永久再利用することで生きていく気だろうか。それ以前に、産業基盤が消滅するのではないか。

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