麻生発言の真相

産経：朝日が日本を国際社会の笑い物に…歪曲された麻生発言

７月２９日、私が理事長を務める国家基本問題研究所（国基研）は「日本再建への道」と題した月例研究会を主催した。（中略）主題は当然、憲法改正だった。月例研究会に麻生副総理の出席を得た（中略）が、蓋を開けてみれば氏と私及び国基研の間には少なからぬ考え方の開きがあると感じた。（中略）セミナーでも氏は「最近は左翼じゃないかと言われる」と述べ、改正論議の熱狂を戒めた。私はそれを、改正を急ぐべしという国基研と自分は同じではないという氏のメッセージだと、受けとめた。（中略）「ワイマール憲法がナチス憲法に変わった」と氏はいうが、その事実はない。有り体に言って一連の発言は、結局、「ワイマール体制の崩壊に至った過程からその失敗を学べ」という反語的意味だと私は受けとめた。

何とまあ、これが真相である。件の集会は櫻井よしこ氏が理事長の国家基本問題研究所の研究会で、憲法改正が喫緊の課題であるという国基研に対して、急ぐな、という麻生氏の強く明確なメッセージだった。

> ワイマール体制の崩壊に至った過程

この話を含めた麻生氏の発言は、辻褄が合わない。合わないのだから、合理的に解釈する必要はない。これは意味不明の与太話か言い間違えの類であり、そこに注目しても真意は見えない。真意は、「改正論議の熱狂を戒めた」ものだ。

しかし、こんな事情は、その研究会の現場にいた人は全員が共有したはずだ。何より、研究会の趣旨を踏まえれば分かるはず。もちろん、新聞記者も気づいたはずだ。通常の国語力がないとは言わせない。ただ、時事（だったかな）や朝日などの記者は、不適切な言辞の部分を報告し、それが広まるに従い、おそらく現場にいなかった編集部の幹部などによって、更に燃え上がる事態となった。一部の記者は、知りながら、失言叩きのチャンス到来と読んだろう。

だから、工作機関だと言われるのだ。