アプリオリの冨田さん主催の第2回 中経リーダーズセミナーに参加してきました。
・基調講演 「小国のビジョンと戦略 国民の心のつかみ方を経営に生かす!」
前世界銀行副総裁 西水 美恵子 氏
(現 独立行政法人経済産業研究所 コンサルティングフェロー)
http://www.rieti.go.jp/users/nishimizu-mieko/index.html
・講 演 「日本に合った人事の仕組みで会社を活性化」
関西生産性本部 主任経営コンサルタント 西村 聡 氏
◆◆ 西水さんの話に感動
世界銀行時代にブータンの支援をした話を題材に小国のビジョンと戦略と中小企業のビジョンと戦略についての講演でした。
君主自らが絶対王政から民主主義へ改革をしていったという稀に見る例だそうです。しかもこの改革をしたのが雷龍王4世(ブータンは雷龍という意味だそうです)で即位したのは16歳だそうです。国民の意識を変えることからはじめるということで、まずは現場100回ではありませんが、実情を知るために、国王が自分の足を踏み入れなかった村はないそうです。本気度がうかがえます。
◆◆ 『王の不動軸』
・人間は誰でも幸福を望んでいる。
・王は精神、家族、地域、自然、文化・文明に対する自己意識(だったかな?早くてメモれなかったのですが)の5つ和を大切にしているそうです。
・国民が幸福になることが目的で、経済の成長云々はその手段でしかない。
↓
政治とはこれを可能にすること
政策は公の障害を取除くこと
行政を司どるものは国民の視点からすること
『我が国の民は貧しくとも、心は豊かである。国の発展がそれを蝕むようなら、この国は終わる』 ← これも、メモしきれませんでしたが鮮烈に言葉です。日本国としても、企業経営としてもそのまま使える重視すべき考え方です。
一方、世界史上で消えた国は何らかの形で国民が長い間不幸にあった。という分析
をされています。社員が長い間不幸なら会社は社会から消え去るということですね。
・国家の安全保障の源は国民の幸福の追求である。
→ この考えから、大国にはさまれた極小国として生きのこるため、幸福の追求については妥協を許さず、真剣に取り組まれたようです。
◆◆ この話を聴いて西水さんは
「頭でわかるのではなく、肌で感じるビジョン」
ビジョンを肌で感じないとインスピレーションが湧かない。
(インスピレーションのあるビジョンが必要)
・精神的な和を目指すにはまず貧困の解消が必要
→ 世界銀行の役割がはっきり理解できた。
『頭とハートがつながった』と西水さんご本人は表現されています。
世界銀行としての明確なビジョンが確立した瞬間だったようです。
◆◆ 怒涛の改革
「貧しい」とは何か?
知っていても分かっていない人が多い。
ということで、まず、お客様である借り手の国民の生活を体験するため貧村に2~3週間ホームステイをしたとのこと。ついで、職員さんも次々とホームステイさせた。
職員が個々に体験を現場の声を理解できたということでしょうね。
結果、世銀内のビジョン・ハートの共有が図れたそうです。
つまり、「自分は何をすべきか」これが個々の職員の頭にビジョンとして焼きついた(しかもその映像がみんな同じ)のでしょう。
ここまで来ると価値観(バリュー)の共有はどうするかという問題は自然に解決したようです。みんな自然に行動を始めたそうです。みんなに信念が生まれごまかさなくなったそうです。
↓
これにより、チームワークが誕生 → 質の向上
↓ ↓→ 思いやりのある仕事をするようになった →↑
部下との壁がなくなった。 ↑
平面組織になり、上下はなく、各人に違う役割があるだけという意識が浸透
↓
過剰な規制、規則の不要論が出る。(官僚体質の組織ではありえない)
↓
自然に部下が、<本気でやらないなら貸しません>と相手の国にコミットメントを迫るようになった。(良い意味での暗黙のルールの誕生)
◆◆ 職員の幸福の定義
職場での幸福と家庭での幸福は分離できないと考え、人事制度の対象(焦点)を職場・職員個人でなく、家族全体(つまり職員の人生全体)に変えたそうです。
これを副総裁たちが本気で推進している姿を見て、職員が認めてくれ、信頼関係が深まったそうです。
◆◆ 雷龍王のことば
1.リッスン トゥ ザ サイレンス
(英語ダメですいませんスペルわかりません)
→声に出さない声を聴けということですね。
「誰でも国民は叡智を持っている。それを教えてもらいなさい」
これが真意だそうです。
2.権力・地位には絶対こだわるな
→いつでも乞食になれる心構え
→自分自身を信じて
3.自分の成功は何だ
→自分が不要になるとき = 国民が幸福になったとき
→すばらしい発想です。私もお客様が成長して(お前に教えてもらうことは無くなったので)私をいらないと言ってくれる日を目指しています。(もちろん、そうならないように、こちらの価値も高め続けていきますが)
◆◆ 組織改革をしていくうえでの注意
リーダーシップをとる個人の色に染まりやすい。
(これは美恵子の改革だからと言われてしまう)
↓
その人がいなくなっても改革したものが崩れないことが大切
西水さんは、染まる前に自分で引き際を決めたそうです。
雷龍王の言葉のその2の実践です。
◆◆ 感謝・感謝・感謝
以上、忘れないうちに怒涛の書き込みです。
自分の生き方としても、経営の考え方としても非常にためになる気づきがありました。参加してよかったです。ツイています。(列ができていて名刺交換できなかったのは残念ですが)
西水先生と冨田さんに改めて感謝致します。
あと、別に社員でもなんでもないのに、司会を手伝っていた村山さん(緊張してかんだりしていましたが(笑))ご苦労様でした。
・基調講演 「小国のビジョンと戦略 国民の心のつかみ方を経営に生かす!」
前世界銀行副総裁 西水 美恵子 氏
(現 独立行政法人経済産業研究所 コンサルティングフェロー)
http://www.rieti.go.jp/users/nishimizu-mieko/index.html
・講 演 「日本に合った人事の仕組みで会社を活性化」
関西生産性本部 主任経営コンサルタント 西村 聡 氏
◆◆ 西水さんの話に感動
世界銀行時代にブータンの支援をした話を題材に小国のビジョンと戦略と中小企業のビジョンと戦略についての講演でした。
君主自らが絶対王政から民主主義へ改革をしていったという稀に見る例だそうです。しかもこの改革をしたのが雷龍王4世(ブータンは雷龍という意味だそうです)で即位したのは16歳だそうです。国民の意識を変えることからはじめるということで、まずは現場100回ではありませんが、実情を知るために、国王が自分の足を踏み入れなかった村はないそうです。本気度がうかがえます。
◆◆ 『王の不動軸』
・人間は誰でも幸福を望んでいる。
・王は精神、家族、地域、自然、文化・文明に対する自己意識(だったかな?早くてメモれなかったのですが)の5つ和を大切にしているそうです。
・国民が幸福になることが目的で、経済の成長云々はその手段でしかない。
↓
政治とはこれを可能にすること
政策は公の障害を取除くこと
行政を司どるものは国民の視点からすること
『我が国の民は貧しくとも、心は豊かである。国の発展がそれを蝕むようなら、この国は終わる』 ← これも、メモしきれませんでしたが鮮烈に言葉です。日本国としても、企業経営としてもそのまま使える重視すべき考え方です。
一方、世界史上で消えた国は何らかの形で国民が長い間不幸にあった。という分析
をされています。社員が長い間不幸なら会社は社会から消え去るということですね。
・国家の安全保障の源は国民の幸福の追求である。
→ この考えから、大国にはさまれた極小国として生きのこるため、幸福の追求については妥協を許さず、真剣に取り組まれたようです。
◆◆ この話を聴いて西水さんは
「頭でわかるのではなく、肌で感じるビジョン」
ビジョンを肌で感じないとインスピレーションが湧かない。
(インスピレーションのあるビジョンが必要)
・精神的な和を目指すにはまず貧困の解消が必要
→ 世界銀行の役割がはっきり理解できた。
『頭とハートがつながった』と西水さんご本人は表現されています。
世界銀行としての明確なビジョンが確立した瞬間だったようです。
◆◆ 怒涛の改革
「貧しい」とは何か?
知っていても分かっていない人が多い。
ということで、まず、お客様である借り手の国民の生活を体験するため貧村に2~3週間ホームステイをしたとのこと。ついで、職員さんも次々とホームステイさせた。
職員が個々に体験を現場の声を理解できたということでしょうね。
結果、世銀内のビジョン・ハートの共有が図れたそうです。
つまり、「自分は何をすべきか」これが個々の職員の頭にビジョンとして焼きついた(しかもその映像がみんな同じ)のでしょう。
ここまで来ると価値観(バリュー)の共有はどうするかという問題は自然に解決したようです。みんな自然に行動を始めたそうです。みんなに信念が生まれごまかさなくなったそうです。
↓
これにより、チームワークが誕生 → 質の向上
↓ ↓→ 思いやりのある仕事をするようになった →↑
部下との壁がなくなった。 ↑
平面組織になり、上下はなく、各人に違う役割があるだけという意識が浸透
↓
過剰な規制、規則の不要論が出る。(官僚体質の組織ではありえない)
↓
自然に部下が、<本気でやらないなら貸しません>と相手の国にコミットメントを迫るようになった。(良い意味での暗黙のルールの誕生)
◆◆ 職員の幸福の定義
職場での幸福と家庭での幸福は分離できないと考え、人事制度の対象(焦点)を職場・職員個人でなく、家族全体(つまり職員の人生全体)に変えたそうです。
これを副総裁たちが本気で推進している姿を見て、職員が認めてくれ、信頼関係が深まったそうです。
◆◆ 雷龍王のことば
1.リッスン トゥ ザ サイレンス
(英語ダメですいませんスペルわかりません)
→声に出さない声を聴けということですね。
「誰でも国民は叡智を持っている。それを教えてもらいなさい」
これが真意だそうです。
2.権力・地位には絶対こだわるな
→いつでも乞食になれる心構え
→自分自身を信じて
3.自分の成功は何だ
→自分が不要になるとき = 国民が幸福になったとき
→すばらしい発想です。私もお客様が成長して(お前に教えてもらうことは無くなったので)私をいらないと言ってくれる日を目指しています。(もちろん、そうならないように、こちらの価値も高め続けていきますが)
◆◆ 組織改革をしていくうえでの注意
リーダーシップをとる個人の色に染まりやすい。
(これは美恵子の改革だからと言われてしまう)
↓
その人がいなくなっても改革したものが崩れないことが大切
西水さんは、染まる前に自分で引き際を決めたそうです。
雷龍王の言葉のその2の実践です。
◆◆ 感謝・感謝・感謝
以上、忘れないうちに怒涛の書き込みです。
自分の生き方としても、経営の考え方としても非常にためになる気づきがありました。参加してよかったです。ツイています。(列ができていて名刺交換できなかったのは残念ですが)
西水先生と冨田さんに改めて感謝致します。
あと、別に社員でもなんでもないのに、司会を手伝っていた村山さん(緊張してかんだりしていましたが(笑))ご苦労様でした。