青全交の二日目は基調講演です。
(株)中原商店 ぴょんぴょん舎 代表取締役社長 邉 龍雄氏 の報告でした。
食にこだわる岩手青全交の締めくくりです。
◆◆ HPより
ぴょんぴょん舎は、文化的感動を味わう喜びの中に人に愛され喜ばれる感動の美味しさの世界を創造し、過去から現在、未来へと時空を越えた食のロマンに夢を託します。
当社は、7つのスローガンを共通の価値観と認識し、レストランの本質である「人間性の回復の場を提供する」ことで、お客さまに最高の満足感を味わっていただき、その喜びを社員満足に反映させることを目的として企業理念を掲げ、ぴょんぴょん舎は全国のお客さまに満足していただける為に、盛岡冷麺を通して「味」・「接客サービス」・「食空間」において日本一の店を目指し、事業活動に取り組んでまいります。
◆◆
・飲食でも組織をしっかりすれば、企業と同じように休める
・レストランの語源 レスク・ウ・テーレ は人間性回復の場
→ 確かに...
食事したあと、「はぁ~っ。生き返った」と言ったことのある人は多いと思い増す。
食事したあと、人間性の象徴「笑顔」を取り戻すことができます。
・本物志向。これにつきる。
会社紹介の映像でお兄さんが語っていた社長像です。
・行動しなさい。そうすれば力が湧いてきます。
・心の障害者になるな
→人に言われたそうです。
・店名のジャーラン、ジャーランビルの由来
「ねんねんころり」みたいな意味。
母乳を与える母親像から思いついたそうです。
無償の愛といった、つくす愛の象徴ではないかと感じました。
・異文化コミュニケーションの基本はまず相手を理解すること。
→韓国と日本の両文化を経験し、国際交流の支援をしている実感による重みのある言葉です。
◆◆ 七つの共通の価値観
もらさず、書き留められなかったのが残念です。多くの共感を覚えました。
難しい表現ですが、その意味を掘り下げていくことが大切なので、あえてそのままにしており、易しい表現にしていないそうです。
1.場の力となる
文化と場の力とも言っておられたので、イコール「文化となる」ということになります。
文化はそこにしかない一方、文明はどこにでもあります。
文化はその土地特有の「何か」によってできあがる
個々の文化が地域の文化を創り出しているので、当社の役割は当社の文化を創りあげること。
2.物の世界と人の世界の調和
社長さんはデザインが好きだということで、これはデザインの定義だそうです。
見た目だけでなく、人が使いやすいように機能を引き出すことが大切ということです。
3.価値ある~ 良心とともに提供する
価値とそのものの持つ本来の特性(本来もっている性質)であり、引き出すことが大切。
「素材を生かす愛」・・・人だけでなく物にも愛を向ける
赤福の例は冷凍技術が悪いのではない。ウソをついたことが悪い。
外食産業の課題は分業・機械によって職人の技を再現すること。
「手作り」「国産」など、「ウソをつかない正直さ」が大切ということです。
※「良心」という言葉は私は非常に好きです。
誰も見ていないところで自分の心に照らす正直さの象徴ですから。
4.お客様満足の優先 ・・・ 気配り、気働き
5.食の世界を通じて、異文化融合の小さな地球を創り出す
大切なのはまず知ること。
知って理解ができる。
→ ここでネッツトヨタ南国の横田さんの話と重なりました。
知るためにさかのぼる「WHY」が必要です。
・着物とチマチョゴリの違い
→正座、片ひざという文化にあった座り方に対応した機能から出たデザイン
・器の違い 木と金属
→木は持てる、金はもてない
木は置くと転びやすいが金属は重くて転びにくい
だから日本は器を持つ、韓国は持たない。
だから韓国人だから器を持たないというのは間違い。
このように異文化を知ると相手を尊重できるということを
「食」を例に教えていただきました。
6.社員の幸福と会社の利益を一致させる
やはり、CSの前にESという話が出てきました。
何が社員の幸福なのか?
ピョン社長はこの答えを福利厚生などではなく、「第一に企業が安定して継続すること」と位置づけています。
だから、そのために社員に負担をかけることもある。
大切なのは、その際に社員がやりがいをもって臨めるかどうか。
7.法令を遵守する。
ここに「環境」を加えているそうです。
車に乗ってCO2を出したりしているので全部はできないが、何かひとつ自分にできることをやる。
そして当社のテーマは「水」であると。いうことです。
店の地下には「創生水」をつくる装置を完備しているそうです。
波動や自然石、磁力などを借りて水の分子構造を整え、界面活性力を通常の2.5倍に高めているそうです。
これを利用するため洗剤は一切使用しないそうです。
また、お店に出す水、調理につかう水もこれだということです。
店の外に蛇口をつくって一般に配っているそうです。
トラックで取りに来る一家もあるということですが、これは悩んでいた「アトピー」が創生水で治ったということで絶大な信頼を寄せているからだそうです。
これは店の広告と考えるとそんなに高くないみたいです。
◆◆ その他
・米国の経営学では美術が必修科目にあるそうです。
そういう点はデザイナー志望でもあった社長はその素養があります。
※伊那食品の塚越会長の「プロの写真家の目を持て」という言葉を思い出しました。
・仕事は科学的に芸術的に(美意識を持て)。ブランドとは信頼である。
データがっかりしていて、素材が厳選され機能が引き出され、それが美しく表現されること。
・企業は人を止める業。
ESのないところには人は留まらないので魅力づくりを。
・職場は小さな社会(店は小さな地球)
多様性・違いを認め尊重すること。
※沖縄教育出版さん、あさ開さんと同じです。
障がい、高齢などは人の個性である。
個性はその人の文化と考える。
知る→理解する→尊重する。
◆◆ 感謝
すばらしい講演でした。
アンテナなビンビンきました。
尊敬する多くの方々と同じことを違う表現で聴けたので理解が深まりました。
感謝申し上げます。
岩手同友会のみなさんほか、関係した皆様方に改めて感謝申し上げます。
ありがとうございました。