しかし、雨がよく降りますねえ。
30日と31日以外、とにかく雨のイメージが。
「猛烈」とまで言われた台風が中部直撃予定の30日にはただの温帯低気圧に。
50周年のときのように、跳ね返す力が何かあったのでしょうか?
さてさて、続きです。
◆◆ ここからは
事前にした予習と重ね合わせた考察です。
西水美恵子様ご本人から直接ご回答をいただいたわけではありませんで、ご注意ください。
「国」 ・・・ 国をつくるという仕事
「貧」 ・・・ 貧困に立ち向かう仕事
「あ」 ・・・ 日経新聞連載、あすへの話題
事前にあれこれと読み込み、重要だと思った文章を付箋に書き出して、それぞれの関連性を考えようとした試みは大失敗に終わりました。そもそも左脳で考えて全てつなごうとしている時点で間違っていたかもしれません。でも、これほど筋の通った人物も珍しいので、ご本人の中では確立されているかもしれませんが。
◆◆ 5つの和 ★1
「あ」 2006年12月2日 より
人間は何よりも幸福を望む。
幸せの追求には、衣食住の安定と共に、
1.人それぞれの心の和、
2.家族との和、
3.地域社会との和、
4.自然との和、
5.そして母国の歴史と文化に属するという自己認識の和が
欠かせないとの考え。
「ブータン2020」で言っている、人間がする国の成長として壊してはならないものは、この5つと受取りました。アイデンティティ、文化、歴史、地域・・・これらの尊重は、個人個人の背景にある個性・人間らしさの尊重であり、否定は人間性そのものの否定につながると感じました。
参加者から「幸せ」って何か?という質問がでましたが、知覚的なものですから、個々に違うので、当然、全員共通の回答を出せるはずもありません。でも「何か」というよりも「どういう状態か」と考えると少し整理がつく気がします。
国の安泰をもたらすのは国民の幸せ。そこまではいかないが、国の安定をもたらすのは国民の満足。
では、満足とは?→そのカギは「自主」「主体性」
人間の尊厳は主体性を持って生きることです。
中小企業家同友会でも「自主」の深い意味は「人間らしく生きる」と定義しています。
「貧」 開発プロセスは変革を絶えず学ぶというプロセス。つまり、人々が「自分たちの運命を」コントロールする力を強め、視野を広めて生活を豊かにし、貧困による苦痛や足枷を緩和し、生命の活力そのものを改善することを「選択できるように」してゆくこと。
「変えられるものを変えていく勇気と、変えられないものを受け入れる心の静けさと、それらを見分ける英知を、お与え下さい」という渡辺和子先生の言葉が心をよぎります。
勇気、静けさ、英知を身につける学習プロセス。
自身の人生への裁量を高めることが最良の人生につながる。
自分の人生が自分で変えられる。
今は幸せではなくても、主体的に幸せを追求できるという満足。
「自分で考え」「自分で選択し」「自分で責任をとる」
これが個々の心の安定をもたらし、自主性を育み自立へ誘い、組織の成熟をもたらし、変革を生む。逆に社員が長い間不幸なら、一切の変革は生まれず、会社は社会から消え去るということでしょう。
会社存続のための基礎がこの5つの和ではないのか。
(利益は絶対条件という経済性はもちろん確保)
幸福とは何かを考えたり測定したりするのではなくて、「幸せになって欲しい・幸せにしてやりたい」と想うことで、手助けの態度・方策は変わってきます。
管理できない幸福感の測定(幸福度指数)に意味はなく、「幸せ」に行き着くための「満足」を生む、5つの和を保つようにすること。社員(国民)が幸せになるために、この和の障害を取り払うのが経営者の仕事であると本気で思い、なすこと全ての焦点として本腰を入れること。
この5つの和を見事に保持しているのは伊那食品さんであると思います。
我々が伊那食品を目指しているのは間違っていないと思う。
実際に目に見える、伊那食品さんをモデルとして目指すことは、この5つを目指すこと。人の幸せにつながり、組織の維持発展をもたらすこと。
この考えに矛盾はないか?そんな確認をしたかったのですが、なんかトンチンカンな質問をしてしまいました。今でもまとめきれていないですから。聞きなおされたときに頭の中が真っ白になってしまいました。修行が足らないです。
(とにかく発言する。がポリシーの私、時間切れ寸前に、整理しきらないうちにとにかく発言することが目的になってしまった罰です。)
※みんなのサイレンス聴きたかったなぁ...
きっと素晴らしい思いをもっているに違いないので。
◆◆ 「動的」の示すもの ★2
・ブータンの指導者はビジョンと価値観を非常に明確に持っている。たらに、ただ持っているのでなく、それを「動的」に国民にいつも伝える努力をしている
・世界銀行の職員の意識を変えて組織が持つ1つの文化を変えようとした時、自分が副総裁を辞めても、何かそのまま動的に成長していくものを残したい思いがありました。自分が辞めたらもう駄目になるという改革はしたくありませんでした。(部下が私の発言について「マミーがこう言った」と話しているのを聞き「辞めどきだ」と瞬時に思いました。リーダーが組織のDNAになるのは危険だからです。)
→指導者として成功したいのならば、自ら進んで権カを放棄せよ。指導者の成功とは、自分がリーダーとして必要なくなる時である。
→恐怖にる盲従とおなじぐらい怖いのが、尊敬による盲従。
・「ダイナミックな発展」「ダイナミックな安定」(特定の指導者に頼る国づくりはもろい)
勉強不足で恥ずかしいのですが、ダイナミックの意味がよくわからなくて、この「動的」というものと近いのかなぁと感じています。そして、この「動的」の示すものはどんなものか、もう少しきいてみたかったです。多分、人間の体のように、代謝を繰り返し、元の細胞はなくなっても、違う細胞が生まれてきて、全体として一人格・一個性が保たれている状態なのかなぁと思っています。
そして、「動的に伝える」とはどういう状態なのでしょうか?
異口同音に同じことを言う、伝言ゲームをやっても、伝わる中身がまったく変わらない、時間と場所と人が変わっても言うことが変わらない、という感じでしょうか?
ご自身の持つ「動的」ということに対する価値観、組織を「動的」に保つ勘所なんかもうかがってみたかったです。
◆◆ 「すべきことをどう捉えるか」 ★3
「貧」 私たちが直面している開発課題は私たちの行動そのものではなく、その行動について考える姿勢にある。
「国」 貧困解消への道は「何をすべきか」ではなく「すべきことをどう捉えるか」に始まる。その違いが人と組織を動かし、地域社会を変え、国家や地球さえも...
→ 本人の受けとめ方、心構えでその行動が変わる。要は「意識改革」ということでしょう。
これを劇的に変えるのが「原体験」というやつでしょう。「焼きつくような」感情を与えるものです。
ナディアの話、塚越会長の結核、川畑さんのガンなど。まさに魂を揺さぶるような出来事ですね。
これは意図的に体験できないのが難点です。
インスピレーションを与えると、そこに変化が起きる。
この受けとめ方を変えさせるように外部から刺激・きっかけを与えるにはどうしたらいいか?
聞いてみたかったことです。
世銀のホームステイ作戦は、この体験を重視した施策であると思います。
翻って平和ボケ・飽食におぼれている私たちが意図的に刺激を与えるには?
とにかく色々体験してみるしかない。という程度しか思いつきませんでした。
◆◆ 目的は何か?
目的は
国民の幸せなのか?
国家の安全保障なのか?
「目的」に触れるとき、二つの目的が登場します。
国家の安全保障の手段が国民の幸せなのか?
くだらないことは考えてしまいました。
二律背反するものではなく、ニワトリと卵の関係というより、どちらかというイコールに近いのでしょう。
大好きなワンピースのアラバスタの国王が答えを教えてくれます。
「国とは人」
国を守るというのは、人を守ること。
国をつくるというのは、人をつくること。
この非常時に政権争いしている輩に肌で感じさせるには、どうしたらいいんだろう...。