Rhythm & Drums magazine(リズム&ドラムマガジン)
2008年2月号 特集(2号連続の最初)
「The Great Swingin' Drummer & The Great Singer」
-Karen Carpenter-
"僕は男なんだよ"という曲まで作って自己のアイデンティティ
を訴えたのはあのミシェル・ポルナレフでしたが、
さしずめカレンの内なる心を代弁すれば
「カレンはドラマーなんだよ」
と言う事になるのだと思います・・。
日本において記録的なセールスを誇るカーペンターズですが殆どのfanにとっては、カレン・カーペンターがドラマーであった事を意識しない方がきっと殆どでしょう・・・。いやそもそも、カレンがドラマーであっても違ってもそれはどうでも良いことなのかもしれません・・・。でも可憐、いやカレンは(^^;私にとっては青春時代の心の救世主とも言える存在。そんなカレンのお墓参りにロスま出かけてしまった私にとって、これは大きな問題であると断言させて頂きます(^^)。
カレンはそもそもカーペンターズにドラマーとしてスタートしています。ボーカリストとしてはデビュー直後はどちらかと言うと二次的なキャリアであり、カーペンターズは元々リチャードのボーカルがメインで行くはずだったりします。でも、あの本当の意味で最後の最後のアルバム「as time goes by」であのエラフィッツ・ジェラルドやペリー・コモと対等に渡り合う素晴らしい歌声を聴かせてくれるほど、カレンは稀代のボーカリストでした。ただし、そのカレンのボーカルは殆訓練をしたことがない天賦のものと皆証言しています。きっとカレン自身は、その歌声が鍛錬の結果でなかったため達成感があまり得られなかったのかもしれません・・・。
そしてきっとカレンは、
本当は一ドラマーでいたかったのだ思います・・・。
プロデューサーとしては止むを得なかったかもしれないけど、リチャードは本音ではドラムをカレンから取り上げた事を兄としては後悔しているかもしれません。それがなければあのような悲劇の人生に行き着く事がなかったのかもしれませんから・・・。確かにカレンのドラミングはオーソドックスだし、自己主張は殆どないし、完璧主義のリチャードの下、余計な音は一切出せない?地味なものだったように聞こえます。でもデビュー前後の音ではJazzをベースにしたとても正確なリズムをキープした活き活きとしたプレイ聴くことがでます。確かにカーペンターズ・サウンドとしては男の力強いドラミングが必要だったのかもしれません。だから人気と反比例して、カレンのドラムは徐々にハル・ブレインなどのスタジオ・ミュ-ジシャンに取って代わられていきます・・・。でもカレンの人生にとってはドラムが必要だったのだと私は確信しています。
だって
それは・・・
カレンにとってのアイデンティティだったのだから・・・
この雑誌の特集(2号連続)はドラマーとしてのカレン・カーペンターにスポットを当てた、多分世界で初めての試み・特集だと思います。この雑誌の志に心から拍手を贈ります!カレンが亡くなってずいぶん経ちますが、今は亡きカレンにとってこれは一番の慰めなったと私は確信しています・・・。
編集部のみなさん、関係者のみなさん、
心からありがとう!!!
バンド・スコア カーペンターズ・ベスト (注:上記の雑誌とは関係ありません) シンコーミュージック・エンタテイメント このアイテムの詳細を見る |