画像は「Hotwax presents 歌謡曲名曲名盤ガイド1970's 1970-1979」
2005.11刊 (シンコーミュージック)
「歌謡曲」と言うとちょっとレトロだったり、ダサいような印象をお持ちではないでしょうか?
「J-POP」と言うとちょっとあか抜けた洗練された響きがするような気がします。でもホントの所、私の中では「J-POP」<「歌謡曲」と圧倒に「歌謡曲」の方が質的に上質なものがあると思っています。反対に、特に90年代以降の「J-POP」と呼ばれるような時代の曲は「使い捨て」のものが大半、時代を超えることが出来ないものが目立ちます。その違いは「プロフェッショナル」の度合いでしょう・・。
「歌謡曲」の時代はデジタル機材が無かったり、発展途上で音楽界もプロの音楽家が集っていました。音大出身の方も大勢いました。でも「J-POP」になってからは、機材の進化により誰でもそこそこのレベルまで自動で音楽が制作出来るようになり、どんどん質が落ちていったように感じます。いわゆる「素人」がどんどん増えて来ました。単純に音楽理論的におかしな曲もどんどん出てきました。これらは偶然にも昭和と平成辺りを端境期として大きく状況が変化していったのだと思います。また機材が進化した結果、楽曲制作に関わる人間(制作サイド~ミュージシャン)の数が激減したのも質の低下に拍車をかけたと思います。
私は、本の一例ですが、例えば山口百恵さんの楽曲なんかは「J-POP」なんかと呼ばず、胸を張って「歌謡曲」と括って欲しいです。それが「歌謡曲」制作に関わったプロの作家陣/制作陣への敬愛の意を表する事だとも思っています。今はそんな「プロの仕事師」(職業作家陣)が非常に恋しい時代になってしまいました・・・
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