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某ファンサイト管理人の音楽随想記

ジャンル縦横無尽の音楽コンシェルジュ。知っておきたい名曲・アーティスト満載。全音楽ファンに捧げるちょい濃い目のBlog!

「寒北斗」 - さだまさし

2005年12月28日 | ♪国内 -男性

寒北斗」 - さだまさし 作詞/作曲さだまさし 編曲:渡辺俊幸
アルバム「GLASS AGE」(1984年)収録

E.Guitar:今剛/A.Guitar:谷康一/E.Piano:山田秀俊/Prophet-10:渡辺俊幸/Syn-Programing:浦田恵司/Drums:渡嘉敷祐一/Bass:高水健司/Percussion:木村誠/Mandolin:竹内郁子/Panpipe:旭孝

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いつも、そしていつまでも口うるさくて自分より大きな存在だったはずの親にある日突然「老い」を感じてしまう瞬間が、誰にでもかならすやって来ます・・・。いつもの両親が、妙に、妙に小さく見えて、か弱く見えて、“自分が守ってやらなければ・・・”と自覚する瞬間。初めて感じる不思議な切ない気持ち・・・これはそんな年代の男の歌です。

今日辺り、そろそろ田舎に帰省した人もおられるのではないでしょうか・・・?
 
♪ 幾つになっても 郷土(さと) に帰るのは いいもんだ
照れくさくって あたたかくって いいもんだ ・・・ ♪


この歌の主人公も、正月休みに帰省して、両親と酒を飲み食べながら毎年の行事を過ごしています。徐々に酒がまわりだすと、親父は昔から掛かっている柱時計がだんだん合わなくなった・・・などどとぶつぶつ言い始める。お袋は、遠くでトントン包丁の音を立てご馳走の準備をしている。

・・・・どこでも見られるありふれた田舎の情景。


そして、毎年のように過ごす、年末の家族だけでの酒宴の席。多分普段はあまり飲まないであろうお袋も今夜だけは別。珍しく杯をお替りしています。でも・・・

♪ 二本目の徳利を 差し出せば お袋は座ったまま 眠ってる・・・
胸を衝かれて不覚にも 涙一つ こぼれました・・・ ♪

 
不意に母の“老い”と”歳”を感じてしまいます・・・


・・・・この主人公は、ふと窓越しに空を仰ぎます。真冬の深夜、澄み渡った夜空に燦然と煌めく星座。ふと、寒天から何か語りかけてくるような気がしました・・・

♪ お前の意思を曲ぐるなと 励ます如き 寒北斗 ♪
("お前の意思は曲げるな”と、寒天の北斗七星に励まされているようだ)


この主人公は寒北斗に背中を押されるように、早く身を固めようと決心します。
こんな瞬間(とき)に、人は本当の意味での自立/自律した"大人"になるのかもしれません・・・

それにしても、有名な作家がさださんを”老成した人"と称していました。あの稀代の名曲「案山子」の感想を聞かれて答えています。そうでしょう。。。あの名曲(歌詞)を20代で書いたのだから天才の称号を与えられても当然です。正に人の心を著す天才さださましサンです。

PS
星は自分の心を映す鏡。宇宙(そら)から聞こえた声は実は内なる自分自身からの励ましの声なのでしょうね・・・

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「Such a Lovely Place」 - 槇原敬之

2005年11月26日 | ♪国内 -男性

「Such a Lovely Place」 - 槇原敬之 作詞:作曲:編曲 (6'50")
アルバム「Such a Lovely Place」 (1997年)より

槙原敬之さんは今、人生の迷路に迷い込んでいるんだと感じる…。それはあの"事件"に関係なくその前も後も・・・。何かそんな気がしています。きっとこの人の中では、今もいろんな葛藤/もがき、があるんだろうな、と思わせます。・・・何かそんな気にさせられる人です。シャーリーンの「愛はかげろうのように」の原タイトル"I've never been to me"。まだ自分自身に辿り着いていないのかもしれません・・・

彼はきっと、とても"いい人"なんだな。"優しい人"なんだと思う…。そして例えば"場の空気/人の気持ちを読み過ぎる人"なんだと思います。優しすぎて、人より沢山傷つく人なのでしょう・・・

Warnerから、あの朝妻一郎さんのサポートも得てデビュー時した彼が、心機一転、Sonyに移籍した後のアルバムのタイトル曲です。名曲です。歌/内容のスケールの大きさが好きです。曲も6分を超えます。

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♪ 内緒で 出ていった君を 誰も 裏切ったなんて 思ってないよ 心配しなくて良いよ・・・♪
・この出ていった"君"との関係が何度聴いてもイメージが湧かないのですが、でも普通の恋人関係ではなく、家族とか親友とかの繋がりの人のような気がします。それは

♪ いつまでたっても 僕らは 君の味方だよ ♪
・と複数形の一人称で呼びかけていますから。"君"は"家出"みたいに忽然と消えてしまったのでしょうね。そして、今はいない"君"に

♪僕らは きっと タンポポのようで いつか綿帽子になって 風に乗る事に 覚悟を決めていた♪
・と別離という人生の摂理(?)まで語り、そして最後に"君"がどこに居ようと、ちゃんとを張っていていて欲しい・・・それもがある場所で・・・と切々と願っています。そこにはあるかい?と心配します・・・

最後にはこう叫びます。
♪君の歌を 歌ってあげなよ いつか 誰かが それに続くから・・・♪

言葉にすると上手く説明できないですが、私はこの曲を"自殺まで思い詰めて家出した大切な友人を慮るやるせない歌"として聞いています。いや実は"君"はもうこの世にいなくて、「Such a Lovely Place」"Heaven(天国)"の事なのかもししれません・・。そんな感じの"切なく"て"やるせない"歌です。胸の奥が痛くなる位・・・

"You're born to be loved.Let me say Hello and Welcome. Welcome to Such a Lovely Place"
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そうそう、この曲を採り上げたのは、この曲の最後で彼がほんの一瞬だけど、いわゆる"シャウト"風に歌っているんです(そう聞こえます)。彼の他の曲ではまず有り得ませんね。本音の"心からの叫び"のような気がしてちょっと感動します。彼に今必要なのは、この"心の叫び"なのかな~?。嫌な自分も真正面から受け入れる。周りの期待も、自分への思いこみも捨て、肩の力を抜いて飄々と生きる。そんな人生の術も・・・。
なんだか今回は、まるで弟か息子を心配する気持ちになってしまいました・・・(笑)。

最近ではあの「ヨイトマケの唄」までカバーしてしまった槇原さん、これからもっと自分自身を裏切る新しい世界をみせて欲しいと思っています。

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「新日本紀行のテーマ」 - 冨田 勲

2005年11月23日 | ♪国内 -男性

「新日本紀行のテーマ」 - 冨田 勲
東京交響楽団 指揮:大友直人
アルバム「新日本紀行〜冨田勲の音楽」収録(1994年)
 


最近また新シリーズの放送が復活しているNHKの歴史ある名TV番組、「新日本紀行」(1966年スタート)のテーマです。TV用のスコアを元に新しく録音し直したものですが、これがいろんな意味でベストでしょう。オリジナルの版よりも圧倒的に聴き応えがありますし、現在の歌入りのちょっと"軽い?"感じのものより遙かに深淵で、静謐で、本当に素晴らしい演奏/曲です。

この曲を聴く度毎に、低域から始まるメロディに鳥肌が立ちます。

この曲ほど「日本人である自分」を感じ、またその「誇り」みたいなものを呼び起こしてくれる楽曲は希有だと思います。更に、農耕民族であった日本人の遙か彼方のルーツを記憶する遺伝子の螺旋と共鳴し、切ないまでの"郷愁感"を強く呼び起こします。

ところでこの曲の原風景はどこなのかとず~っと気になっていましたが、このCDのライナーに自身の言葉で書かれていました。一部引用させて頂きます。

"私の母方の祖父母は、終戦後、見渡す限りの田園地帯で、わらぶき屋根にいろりつるべ井戸といった隠居生活を楽しんでいた・・・(略)・・・茨城県常陸太田市小目町"

茨城県常陸太田市!

この地を知る私は、そうかだからより一層心に響くのかと納得しました(笑)。それはともかく、こ曲は私の生涯のベスト10の1曲であることは間違いありません(^^)。そうそうある会場で、一度冨田様に直接お話をさせて頂いた私は、感激のあまり完全に舞い上がっていたことを今でも良く覚えております。

※このアルバム、「ジャングル大帝」「リボンの騎士」「(映画)学校のテーマ」etc国宝級の傑作ばかりです!!!

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1.新日本紀行(オープニング・テーマ〜祭りの笛/日本の素顔)
2.ジャングル大帝(オープニング・テーマ〜ジャングルの王パンジャの出)
3.勝海舟(オープニング・テーマ〜咸臨丸の船出)
4.文吾捕物絵図(若狭の女〜オープニング・テーマ)
5.学校(オープニング・テーマ〜幸せっていうのは)←筆者注:映画と同じく涙ものの感動です
6.蒼き狼の伝説
7.国境のない伝記
8.二つの橋
9.リボンの騎士
10.花の生涯(オープニング・テーマ〜村山たかのテーマ)
11.天と地と(オープニング・テーマ〜甲斐の軍勢~越後の雪)
12.新平家物語(オープンニング・テーマ〜無問地獄~諸行無常)
13.徳川家康
14.決断
15.多様な国土(爺さんの里)
16.青い地球は誰のもの

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「まわり道」- 琴風豪規

2005年11月12日 | ♪国内 -男性
 

「まわり道」 作詞:なかにし礼 作曲:三木たかし 編曲:高田弘
 

歌/歌唱力というのは天性の要素の占める比重が圧倒的に高いものだと思う。努力とか鍛錬で埋められないものが厳然としてある。残念だけどこれは真実だと思う。第一、「努力」で全て解決できるならみんな大歌手になれるわけだしね・・・

で、この琴風豪規(現尾車親方)。彼は天性の歌声を持つ、本来は大シンガーだとしみじみ思う。私は相撲は詳しくないが、本気で歌でも活躍して欲しかった・・・いや今でもそう心底願っている。声帯の太さ、音程の確かさ、何より歌の表現力、これは天性のものだろう。私にとってはあのRussel Watsonなんか目じゃない位、とてつもない程存在の大きなシンガーである。ただ楽曲が安易な演歌なかりで、業界としてこの方の才能に真面目に注目した人がいなかった事も残念。また相撲界の制約からも思うような活動もできなかったのだろう。

あまり曲に恵まれず、後はあの石川さゆりさんとのデュエット曲位しか思い当たるものがないが、本当は気鋭の作家陣を揃えて、本気でアルバム制作をして頂きたかった。安易な「演歌」の方程式の曲ばかりで、カラオケ用のばかりで、本当に残念だ。でもそんな中でもこれだけは名曲だと言える。

石川さゆりさんとのデュエット曲、コンセプトはあのホリプロ創始者の堀威夫さんの、産休の時期の石川さんを支えるための戦略だったそうです。(堀さんの著作より)

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「同窓会」- 村下孝蔵 

2005年11月12日 | ♪国内 -男性
「同窓会」 作詞/作曲:村下孝蔵 編曲:水谷公夫(1999年)

(先日の本田美奈子さんもそうであるが)アーティストが亡くなるのは本当に悲しい・・。それが特に思い入れのある人なら尚更です。

村下孝蔵さんは、1999年6月20日(日)に恒例の七夕コンサートのリハーサル中に倒れ、6月24日(木曜日)午前11時27分に高血圧性脳内出血のため死去されました。私はこの方のデビューアルバムを見たときから、音も聴いていないのに即時にfanになってしまい、それからずっとレコードを聴いたりコンサートにも行っていました。そんな訳で、告別式には一fanとして参列もさせて頂きました。出棺の際に「ロマンスカー」が流れて来たときには涙が止まりませんでした。そして、心の中で「ありがとう」と叫んでいるいる自分がいました・・・

この曲は、お亡くなりになる直前に、シングル用として録音されたものがオリジナルですが、今回の写真のアルバム「同窓会」にはアルバムバージョンが収められています。シングルバージョンは、ステージの再現性を優先したためか、バンド同録のような多少粗いアレンジですが、アルバムバージョンはリリカルなピアノがしっとりとした感じで、私はアルバムバージョンが好きです。

※アルバムバージョンは、村下さんが亡くなった後に、ボーカルは同じ物でバックトラックだけを差し替えたものです・・・

今、映画「三丁目の夕日」が話題になっていますが、この曲の持つ世界は"汗かき先生"とか"白いチョーク"とかの言葉も出てきて、正にそんな「佳き昭和」を感じせる世界です。

ただ やるせなく 生きていた どんなときも
同じ窓から 見ていた未来
すぐまた会える それから五年十年
忘れない みんなで泣いた青春を・・・
 
 

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「愛は風まかせ」~五十嵐浩晃

2005年11月06日 | ♪国内 -男性


デビューシングル・アルバム 「愛は風まかせ」~五十嵐浩晃
作詞:ちあき哲也 作曲:五十嵐浩晃 編曲 :鈴木茂 (1980年)
~デビューアルバム「Northern Scene」では3曲目
~(ちなみに彼は北海道出身でCBS/SONY(当時)SDオーディション出身)

このアルバムは紛れもなく日本のPOP史上の名盤である。

但し、残念な事にそのような正当な評価がされていないアルバムでもある。POP系の場合、「評価」がどうしてもフロントに立つアーティスト個人にのみ集中するためかもしれない。止むを得ない面もある。 このアルバムは、一曲一曲に、青春期の者だけが持つ蒼い哀しみや切なさ等瑞々しい感性がほとばしる、日本のPOPS史上の名盤である事は間違いない。

総合力の成果である。また大滝詠一氏系列等で語られる「アメリカンPOPS」系とは一線を画する、日本人の感性のみが生んだ歴代の名盤でもある。元々SONYの洋楽のディレクターであったプロデュサー高久氏(M・ポルナレフの日本でのブレイクを仕掛けた人、最近はフランスのピアニストのディディエ・スキバンを手がけている)の細部に渡る音楽を知り尽くした卓越した総合プロダクション。しっとりとした香りがするのは彼の感性か。詞の力が弱い点で、敢えて自作詞を一部プロに差替えたのも的確な判断。

鈴木茂氏のサウンド・プロデュース、更にタイトル曲で聴かせる切ないまでのギターソロ。優れたスタジオ・ミュージシャン達のプレイ。SONYという会社の組織力。何より五十嵐氏の曲の力と独特のかすれ気味の素朴なボーカル。全てが上手く作用したたからこそ生まれ得た名盤だと思う。また昨今の自作偏重主義では生まれ得ない作品でもある。

誰もかれもが”アーティスト”と呼ばれ、勢いだけで量産される稚拙で時代を超えられない盤ばかりが目立つ現代。このアルバムは、現在の「軽い」音楽システムでは生まれ得ない。当時(LPサイズの)ジャケットの写真の美しさから既に滲み出ていた内容の深さに感銘を受けて、私は「ジャケット買い」をさせられた。そんなオーラを持ったアルバムです。ベスト盤でなく、一枚のアルバムで、通して是非一度聴いてみて下さい。

 

愛は風まかせ

ソニーレコード

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