日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

スイセンノウ

2021-06-07 07:00:00 | 植物

「スイセンノウ」よりも「フランネルソウ」と言った方が分かりやすいかもしれない。

ずっと昔から見てきた花のような気がする。

 

 

調べてみると、江戸時代の末期からあるらしい。

「スイセンノウ」のスイセンは「水仙」じゃなくて、「酔仙」と書き、京都の仙翁寺(せんのうじ)に 咲いていた赤い花が 酔った顔を 思わせることから「酔仙翁」と 名づけられたとか。

別名の「フランネルソウ」はイギリスで付けられた名前。

イギリス原産の布地「フランネル」と、この花の葉っぱのイメージがぴったりだからだと。

 

 


 

学名:Lychnis coronaria

英名:Lychnis coronaria

別名:フランネルソウ

科名・属名:ナデシコ科センノウ属(リクニス属)

原産地:南ヨーロッパ

 


 

  仙翁寺と幻の花「仙翁花(センノウゲ)」のこと  

 

かつて京都、嵯峨にあった仙翁寺は、もうなくなってしまった。

このお寺に中国から伝わった花があり、その花の名前をお寺の名をとって「仙翁花(センノウゲ)」とした。

ナデシコ科の赤い花だった。

この花、原産地の中国ではすでに全滅してしまったのだが、仙翁寺のものは株分けされて各地に散らばった。

その時の「仙翁花」は背丈が150cmくらいの大きさだった。

そして、現在、散らばったとされる各地にある花は50cmくらいの小さなものしか確認されなかった。

長い間に他の花と交配されてしまったりして変化してしまったのかもしれない。

ところが、唯一、岡山県にある大聖寺で栽培されている花だけが正真正銘の「仙翁花」だと証明された。

今でも大聖寺ではこの「仙翁花」を仏に捧げる花として大事に育てているらしい。

 

 

コメント (5)
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