中国中央部にある陝西省(せんせいしょう)の省都・西安市は、約二千年に渡り数々の王朝の都として栄えた中国の古都。
以前は長安と呼ばれていた。
西安城壁
街には明の時代に造られた約14kmにもわたる城壁があり、軍事城壁として世界最大となっている。
レンガを積み重ねて造られ、東西に長く、南北に短い形となっていて、4ヶ所ある門は今でもすべて残っている。
[安定門]
城壁西側にあるこの門は最大となっていて、創建当時はここがシルクロードの東の発着点なっていたらしい。
城壁は上部の幅が12~14mあり、一周することができる。
のんびり回ると自転車でも2時間かかるらしいので、一部だけ歩いてみた。
途中には土産物店、テント屋台が設けられていて、大勢の人が行き交っていた。
[城壁の上部]
誰もいなくなる瞬間がなかなかなくて、写真を撮るのにも苦労した。
写真に写っているのは三輪タクシー。
車は禁止となっている。
右側の旗が城壁沿いにずっと続いていた。
大雁塔
西安の南にある慈恩寺の境内にある。
慈恩寺は唐の第三代皇帝の高宗李治が、亡き母・文徳皇后の冥福を祈るために建立したお寺で、当時は規模がかなり大きかったが、戦乱のため焼けてしまって、当時の十分の一ほどしか残っていないらしい。
大雁塔はインドから帰った玄奘三蔵法師(げんじょうさんぞうほうし)が持ち帰った経典や仏像などを保存するために建てられ、煉瓦でできており、当初は五層だったが、その後改築して十層になった。
この塔もまた戦乱などで上部が崩壊し、現在は七層、高さは64mとなっている。
[大雁塔]
塔には登ることもできる。
[大雄宝殿]
大雄はお釈迦様のことで、お釈迦様を本尊として安置している。
お寺の本堂。
大きくて豪華なお釈迦様と千手観音像が安置されていた。
[玄奘三蔵院]
玄奘三蔵の像があり、経典などが展示されていた。
西安には小野妹子、阿倍仲麻呂などが遣隋使、遣唐使として派遣されていたらしい。
それらの人によって当時の「長安」の様子が日本に伝えられ、その都を模したものが「平安京」だと言われている。