映画とライフデザイン

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陽のあたる場所  エリザベス・テーラー

2010-09-16 05:59:15 | 映画(洋画 69年以前)
「陽のあたる場所」は、ジョージスチーヴンスが1951年のオスカー監督賞を受賞した作品である。当代きっての大スターだったモンゴメリー・クリフトとエリザベステイラーの共演。婚約している女性がいるのに、美しい上流のお嬢様と付き合ってしまい、あたふたしてしまう男性の物語だ。華やかな二人のジャケットとは裏腹にせつない思いを感じてしまう映画だ。



主人公モンゴメリー・クリフトは貧しい家に育ち、シカゴのホテルでボーイをしていた。水着製造工場を経営している伯父に会い、幸い彼の工場に職を得た。伯父の家で上流家庭の娘エリザベス・テイラーに会い、心を惹かれたが、彼には身分違いの遠い存在に思えた。モンゴメリーは同じ工場で働くシェリー・ウィンタースとある夜映画館でふと隣合わせになったことをきっかけに付き合い始めた。会社では男女社員の交際が御法度になっていたので、2人は人目を忍んで逢っていた。
モンゴメリーは社長である伯父のパーティに招かれ昇進を告げられた。そしてエリザベスと再会した。エリザベスも強く彼にに惹かれた。その日はちょうどジョージの誕生日だった。シェリーはアパートでささやかなお祝いの準備をして待ちかねていた。彼女は妊娠していたのである。ところが、エリザベスもかなり彼に熱を上げるようになり、モンゴメリーは彼女の別荘に招待され両親に会うことになるが。。。。

石川達三原作の「青春の蹉跌」を思わず連想する。映画ではショーケンと桃井かおりが主演で、檀ふみが御令嬢を演じた作品であった。話の構図は似ている。同じようなパターンはテレビドラマでもこれまで何度もつくられてきたかもしれない。最近ではウディアレン監督スカーレットヨハンソン主演「マッチポイント」も同じようなパターンだ。でもこの映画の方がせつなくなる。
「ミリオンダラーベイビー」もそうだが、観た後にどうにもやるせない映画ってある。この映画はその一つであろう。脚本のやるせなさは強く自分にインパクトを与える。主人公の彼女のことをいとおしく感じてしまうのは自分だけであろうか?

50年前の作品なだけに映像処理はどうしても一時代前の感覚である。アップを強調している。当時アップの強い作品が撮影賞をもらったパターンがあるのかな?「波止場」も同じような感覚だ。それにしても全盛時のエリザベステーラーの美貌はただものではない。

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