映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

めし  原節子

2009-02-18 19:29:29 | 映画(日本 昭和34年以前)
成瀬巳喜男づいている。
昭和26年の大阪が舞台。成瀬らしくロケが実にうまい。ミナミの繁華街、阿倍野の住宅街、大阪城、北浜、中ノ島と大阪の風景がでてくる。
「くいだおれ」の人形まで出てくるのには驚いた。このころもあったのかと感心。リドリースコットの「ブラックレイン」と対比すると面白いのではないか?この映画の少し後に森繁の「夫婦善哉」があるが、映画の中身はともあれロケの巧みさはこの映画が大きく上回る。
昭和20年代半ばの大阪をこんなによく画像化したものは他にないのではないか

北浜の証券会社に勤める上原謙は東京出身の原節子を妻に迎えて、大阪市内南部付近に所帯を持つ。しかし、子供もいない二人は倦怠期に入っている。そんな時東京から上原謙のめい島崎雪子が家出してきたと訪ねてくる。自分勝手な島崎は、そのまま大阪の家に居候する。島崎は上原にすりより上原も彼女をかわいがり、原節子は嫉妬して、東京に戻ろうとする。。。。
原の嫉妬、上原の脳天気さの対照がおもしろい

成瀬映画の常連小林桂樹、杉村春子、中北千枝子などの脇役に加えて、若き日の怪優大泉晃がでてくる。いかにも大阪らしい長屋の風景と脇役の好演が盛り上げる。

平成のはじめに大阪阿倍野区に住んだ。住みやすいいいところだった。そのときの家のまわりの板塀の門構えが続く風景と映画の風景はあまり変わらず、いかにも大阪市内の住宅地の風景である。なつかしい。


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