映画「ハクソー・リッジ」を映画館で観てきました。
映画「沈黙」で転向する宣教師を演じたアンドリュー・ガーフィールド主演の新作である。「ハクソー・リッジ」なんてわけがわからない題名だが、要は「沖縄戦で戦傷者を救出する衛生兵」を描いた映画だ。「沖縄戦」という一言があっただけで抵抗を招くと映画配給会社は考えたのであろうか?いつも訳のわからない日本題をつけるのに今回はもっと訳がわからない方向にもっていく。
主役であるデズモンドが変人の極みといった感じで、共感しずらい映画と思っていたら、後半の沖縄戦では急激にヒートアップする。このあたりはさすがメルギブソン。勝ち負けはわかっていてもドキドキさせられる。映画のレベルはかなり高い。
第2次世界大戦が激化し周辺の若者が次々と出征する中、ヴァージニア州に住むデズモンド・ドス(アンドリュー・ガーフィールド)は、子供時代の苦い経験から衛生兵であれば自分も国に尽くすことができると恋人である看護師のドロシー・シュッテ(テリーサ・パーマー)の反対を押し切り陸軍に志願する。
グローヴァー大尉(サム・ワーシントン)の部隊に配属され、ジャクソン基地で上官のハウエル軍曹(ヴィンス・ヴォーン)から厳しい訓練を受けるデズモンド。だが、狙撃の訓練が始まった時、デズモンドは断固として銃に触れることを拒絶する。
子供の時に兄弟げんかで兄を大けがさせたことと、デズモンドの父親である酒におぼれたトム(ヒューゴ・ウィーヴィング)と母バーサ(レイチェル・グリフィス)とのケンカを止めようとして発砲したことがトラウマになっていたからだ。
軍服や軍務には何の問題もなく「人を殺せないだけです」と主張するデズモンドはグローヴァー大尉から、命令に従えないのなら、除隊しろと宣告される。その日から、上官と兵士たちの嫌がらせが始まった。そして命令拒否として軍法会議にかけられる。デズモンドは軍法会議で堂々と無罪を宣言するが、意外な人物の尽力で、デズモンドの主張は認められる。
1945年5月、デズモンドはグローヴァー大尉率いる第77師団の兵士とともに沖縄の「ハクソー・リッジ」に到着した。先発部隊が6回登って6回日本軍に撃退された末に壊滅した激戦地だ。150mの絶壁を登ったところでは、もう後のない日本軍が粘り強い抵抗をしている。米軍が前進すると、日本軍の四方八方からの攻撃で兵士たちが倒れていく。デズモンドは重傷の兵士たちの元へ駆け寄り、「俺が家に帰してやる」と声をかけ、応急処置を施し、肩に担いで銃弾の中を走り抜けるいくのであるが。。。。
1.沖縄戦
昔の記録映像で米軍戦士が火炎放射器を使ったり、がけっぷちを若い女性が飛び降りるシーンは何度も見たことある。イーストウッドが硫黄島の戦いを日米両方の立場からとった名作はある。でも、日本映画で日米沖縄戦の戦闘自体を取り上げた記憶はない。それなので、沖縄戦では絶対優位にたつ米軍が日本軍を圧倒的に破った印象がある。でも、この映画で描かれているのは、これ以上は攻め込ませないとがけっぷちにきて繰り広げる日本軍の必死の抵抗と攻めあぐねる米軍の姿である。
まあえげつない映像である。体が分断されて、はらわたがあらわになる死体が至る所に転がり、ネズミがたむろう。気持ち悪い。火炎放射器で死体が燃え広がるのも見ていて気分のいいものではない。実際にどうやって撮っているんだろう。
2.ハクソーリッジ
解説には150メートルの絶壁と書いてあるが、50階建ての高層ビルの高さである。今、自分もそういうビルに勤務しているが、いくらなんでもこんな高さをロープで降りるというわけではないだろう。まあ残された写真を見ると、だいたい50m前後の絶壁だったように思える。それにしてもこんな絶壁から敵の銃撃を避け75人の人物を降ろしていくのは普通じゃない。デズモンドの勇気に感激だ。
アカデミー賞の編集賞を受賞したという。戦闘シーンでは2~3秒ほどのカットが続く。次から次へと残虐な場面が続き、情のこもった音楽に合わせ緊迫感が高まる。確かに賞の価値がある。その中で意地になって戦う日米両軍の戦士がフィクションでなく実際にいたかと思うと胸がジーンとする。心からご冥福を祈りたい。
映画「沈黙」で転向する宣教師を演じたアンドリュー・ガーフィールド主演の新作である。「ハクソー・リッジ」なんてわけがわからない題名だが、要は「沖縄戦で戦傷者を救出する衛生兵」を描いた映画だ。「沖縄戦」という一言があっただけで抵抗を招くと映画配給会社は考えたのであろうか?いつも訳のわからない日本題をつけるのに今回はもっと訳がわからない方向にもっていく。
主役であるデズモンドが変人の極みといった感じで、共感しずらい映画と思っていたら、後半の沖縄戦では急激にヒートアップする。このあたりはさすがメルギブソン。勝ち負けはわかっていてもドキドキさせられる。映画のレベルはかなり高い。
第2次世界大戦が激化し周辺の若者が次々と出征する中、ヴァージニア州に住むデズモンド・ドス(アンドリュー・ガーフィールド)は、子供時代の苦い経験から衛生兵であれば自分も国に尽くすことができると恋人である看護師のドロシー・シュッテ(テリーサ・パーマー)の反対を押し切り陸軍に志願する。
グローヴァー大尉(サム・ワーシントン)の部隊に配属され、ジャクソン基地で上官のハウエル軍曹(ヴィンス・ヴォーン)から厳しい訓練を受けるデズモンド。だが、狙撃の訓練が始まった時、デズモンドは断固として銃に触れることを拒絶する。
子供の時に兄弟げんかで兄を大けがさせたことと、デズモンドの父親である酒におぼれたトム(ヒューゴ・ウィーヴィング)と母バーサ(レイチェル・グリフィス)とのケンカを止めようとして発砲したことがトラウマになっていたからだ。
軍服や軍務には何の問題もなく「人を殺せないだけです」と主張するデズモンドはグローヴァー大尉から、命令に従えないのなら、除隊しろと宣告される。その日から、上官と兵士たちの嫌がらせが始まった。そして命令拒否として軍法会議にかけられる。デズモンドは軍法会議で堂々と無罪を宣言するが、意外な人物の尽力で、デズモンドの主張は認められる。
1945年5月、デズモンドはグローヴァー大尉率いる第77師団の兵士とともに沖縄の「ハクソー・リッジ」に到着した。先発部隊が6回登って6回日本軍に撃退された末に壊滅した激戦地だ。150mの絶壁を登ったところでは、もう後のない日本軍が粘り強い抵抗をしている。米軍が前進すると、日本軍の四方八方からの攻撃で兵士たちが倒れていく。デズモンドは重傷の兵士たちの元へ駆け寄り、「俺が家に帰してやる」と声をかけ、応急処置を施し、肩に担いで銃弾の中を走り抜けるいくのであるが。。。。
1.沖縄戦
昔の記録映像で米軍戦士が火炎放射器を使ったり、がけっぷちを若い女性が飛び降りるシーンは何度も見たことある。イーストウッドが硫黄島の戦いを日米両方の立場からとった名作はある。でも、日本映画で日米沖縄戦の戦闘自体を取り上げた記憶はない。それなので、沖縄戦では絶対優位にたつ米軍が日本軍を圧倒的に破った印象がある。でも、この映画で描かれているのは、これ以上は攻め込ませないとがけっぷちにきて繰り広げる日本軍の必死の抵抗と攻めあぐねる米軍の姿である。
まあえげつない映像である。体が分断されて、はらわたがあらわになる死体が至る所に転がり、ネズミがたむろう。気持ち悪い。火炎放射器で死体が燃え広がるのも見ていて気分のいいものではない。実際にどうやって撮っているんだろう。
2.ハクソーリッジ
解説には150メートルの絶壁と書いてあるが、50階建ての高層ビルの高さである。今、自分もそういうビルに勤務しているが、いくらなんでもこんな高さをロープで降りるというわけではないだろう。まあ残された写真を見ると、だいたい50m前後の絶壁だったように思える。それにしてもこんな絶壁から敵の銃撃を避け75人の人物を降ろしていくのは普通じゃない。デズモンドの勇気に感激だ。
アカデミー賞の編集賞を受賞したという。戦闘シーンでは2~3秒ほどのカットが続く。次から次へと残虐な場面が続き、情のこもった音楽に合わせ緊迫感が高まる。確かに賞の価値がある。その中で意地になって戦う日米両軍の戦士がフィクションでなく実際にいたかと思うと胸がジーンとする。心からご冥福を祈りたい。