ベトナム戦を語らおう「が、がんばれよボランチ」

2007-07-19 | サッカー日本代表

アジアカップ・グループステージ第3戦
日本代表vsベトナム代表          4-1
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衝撃的な先制点、いや先制失点だった。
確かにボールは日本選手の足に当りゴールへ吸い込まれていた。
画面の中で呆然と立ち尽くす能活のように、
TVの前で我々もただただ唖然と喜ぶベトナム人達の歓声を聞くしかなかった。

こんなことが起こっていいのか。
これが開催国の魔力というものなのか。
それにしても、あんなに綺麗にゴールしなくてもねぇ(苦笑)
しかし寧ろ開始直後の失点はテレビ観戦者の気持ちを焦らすことは無かった。
終了1分前の失点はそのまま失神する自信はあるけどね。

開始7分での失点。爆発的に喜ぶスタジアム。
その光景を見ながら、前回大会のタイ戦を思い出した。
あの時もこんな展開だったっけ。
このような試合展開の場合、次の得点がどちらにはいるかで勝負は決まる。

序盤からベトナムが握っていたペースが一転日本のペースとなった。
すべては予想通り。
左へ流れた俊輔が中を一瞬見る。
来ると感じた。巻もそう感じたに違いない。
相手DFをあざ気笑うように、余裕でキックフェイントをかますと、
美しい弧を描いたクロスは「入れて」と言わんばかりに、
巻の胸に吸い付きゴールへ押し込まれた。
あまりにあっさりとした同点弾にアゲアゲ会場も静まる。
やられてしまうと一瞬にして静かになってしまう一喜一憂のベトナム
人サポーターが何だか愛らしい。優勝だとか言ってたくせに^^;
彼らと決勝Tに進みたいと思った。

同点とは言え、ベトナムももちろん諦めていない。
その後はベトナムもスピードを活かした攻撃を仕掛け、均衡した試合運び。
ベトナムの守備はドン引きだったが、体格差で優り、マークも厳しくなく、
日本のパサーは正確な弾道で前線へ放り込む事ができた。
意識的にDFの頭上を越えるようなパスを送り込む。
シュートは僅かに外れてはいたが、イメージは良い。
するとこの日は巻に前線を預け、走り回っていた高原が、
Pエリア手前で華麗にファールを獲得。
考えてみればこの大会、FKを獲得することも少なかった。
しかも絶好の位置でのFK。
相手の体格を考えてこれは9割得点できると自信を持てるのも、日本の強み

後半に入ると、ほぼ日本ペース。
あっさりと逆転されたことに気持ちが切れてしまったのか、
ベトナムの弱点と言われていたスタミナ切れか。
立ちあがり左サイドでのパス回しにベトナムを翻弄すると、
中央に走ってきた俊輔が右足で軽くぶち込み3得点目。
ベンチではかわいい笑顔を見せる爺ちゃんがいたw

数分後にはセットプレーから巻さんがこの日2得点目。
この頃には、ベトナムは得意のスピードを失い、
ショートパスしか出せずミスを連発。
勝負は決まった。
しかしながらおそらく会場にいたベトナム人達はこの頃には目の前の
ベトナムを応援するのではなく、
他会場で行われていたUAE-カタール戦に心を奪われていたに違いない。
彼らにとってベトナムがどうなろうがもはやどうでもよかった?w
UAEの大サポーターと化していたのである。
確か以前五輪予選の時、日本でもあったよね。こんなこと(苦笑)

3得点リードで、日本は俊輔に続き、ヤット、巻さんを交代。
これは日本にとっては理想的な交代だった。
あっ高原が残ってる・・・かわいそうに。
念願の寿人登場も、パサーが退いてしまってからの起用では気の毒だった。
交代後は、眠たくなりそうな展開が続き寝てしまった(苦笑)

何はともあれ、終ってみればあっさりグループステージ1位で突破。
まあ良かった。良かった。
しかし相変わらず、日本の弱点は修正されていない。
中盤の守備がほとんど効いておらず、(つーか、いねぇ)
最終ラインに吸収されていることが気に掛かる。
球の出所に対し、誰も対応せずに、フリーで打たせてしまう場面も多々。
声を掛け合うか、誰かが常にそのプレーを心掛けるか、
これから決勝Tを闘う上では絶対に修正せねばならない課題だ。
次戦は、あのオーストラリアとの対戦が決定。
ドイツで負けたのは、あの時失点したのは―どうしてだったのか。
その事を思い出せば、日本代表の課題修正は急務。
ずばり、ボランチがポイントとなる。
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