珍しく・・・?音楽の話題が続きますが・・・
昨日は、友人のピアノリサイタルを聴きに行ってきました。
彼女と知り合ってからもう15年くらいになるでしょうか。
一緒に遊びに行くというようなお付き合いではありませんが、
演奏会のご案内をいただいたり、私がご案内したりのつながりです。
Sツキさんは、毎年必ずリサイタルを開いています。
私のような、演奏できるものを集めたような中途半端な演奏会ではなく、
何年も先までプログラムを決めて取り組み、発表するといったスタイル。
この一貫した姿勢には、本当に頭が下がります。
一般の方にはちょっと難しい内容だと思いますが、
会場は、彼女のファンでいっぱいでした。
ここ5年ほどは、シューマン・チクルス。
昨日のプログラムは、
スケルツォ、ジーグ、ロマンツォとフゲッタ 作品32
夜想曲集 作品23
交響的練習曲(遺作つき) 作品13
恥ずかしながら、交響的練習曲の終曲しか知りませんでしたが、
本当に素晴しい演奏でした。
私がすごいなあ、と思うのは、弾き始めです。
ステージに登場して、ごあいさつをし、座って、スーッと演奏が始まるのです。
力が抜けているのですね。
普通は「これから弾きます!」といような構えがあるものなのですが・・・
シンプルな演奏スタイルから生み出される音は、
非常に多彩で、そこには、シューマンの世界だけが広がっていました。
会場もほとんど曲間のセキなどはなく、
お客様が集中しているのがよくわかりました。
私は歌を歌うので、必ず歌詩があるわけなのですが、
歌詩に頼ってしまってはいけないのだと、
改めて姿勢を正された気がした演奏会でした。
みんな、それぞれの事情の中で音楽と向き合うわけですが、
その事情に甘えず、真摯に取り組んでいきたいと思います。