TanteOLのキドアイラク

歌が好き、お料理が好き、食べるの好き、お酒も好き

刺激を受けたリサイタル

2009-02-18 09:48:40 | Music

珍しく・・・?音楽の話題が続きますが・・・



昨日は、友人のピアノリサイタルを聴きに行ってきました。

彼女と知り合ってからもう15年くらいになるでしょうか。
一緒に遊びに行くというようなお付き合いではありませんが、
演奏会のご案内をいただいたり、私がご案内したりのつながりです。

Sツキさんは、毎年必ずリサイタルを開いています。

私のような、演奏できるものを集めたような中途半端な演奏会ではなく、
何年も先までプログラムを決めて取り組み、発表するといったスタイル。
この一貫した姿勢には、本当に頭が下がります。
一般の方にはちょっと難しい内容だと思いますが、
会場は、彼女のファンでいっぱいでした。

ここ5年ほどは、シューマン・チクルス。

昨日のプログラムは、

スケルツォ、ジーグ、ロマンツォとフゲッタ 作品32

夜想曲集 作品23

交響的練習曲(遺作つき) 作品13

恥ずかしながら、交響的練習曲の終曲しか知りませんでしたが、
本当に素晴しい演奏でした。

私がすごいなあ、と思うのは、弾き始めです。
ステージに登場して、ごあいさつをし、座って、スーッと演奏が始まるのです。
力が抜けているのですね。
普通は「これから弾きます!」といような構えがあるものなのですが・・・

シンプルな演奏スタイルから生み出される音は、
非常に多彩で、そこには、シューマンの世界だけが広がっていました。
会場もほとんど曲間のセキなどはなく、
お客様が集中しているのがよくわかりました。

私は歌を歌うので、必ず歌詩があるわけなのですが、
歌詩に頼ってしまってはいけないのだと、
改めて姿勢を正された気がした演奏会でした。

みんな、それぞれの事情の中で音楽と向き合うわけですが、
その事情に甘えず、真摯に取り組んでいきたいと思います。