ゴールデン・リタイアーズ

S20年生、後期高齢ゾーン、人生最終コーナー「遊行期」の
徒然残日写真録

170128 大寒の次候、「水沢あつく堅し」だが春隣。寂聴仏教塾その3、釈迦は何を悟ったのか?!

2017年01月28日 | 瀬戸内寂聴

 24節気では大寒の次候、沢の水が厚く張り詰める頃。やったことはないが北国ではわかさぎの穴釣りが解禁される。てんぷらでまるごと食す。うまいらしい。春隣は季語。今日などすこし暖かい感じがして春が隣にきている予兆を感じる。   軒先の日ざしをみても春近き(高浜年尾)

庭先には中国東北部からの渡り鳥、ジョウビタキがやってくる。オスの胸の橙色が目に付く。メスは地味。雀くらいの大きさでメスなど見落とす可能性がある。

世間はトランプ騒動でかまびすしいが時節は着々と進行している。

 さて瀬戸内寂聴さんの痛快仏教塾その3。前回は仏教の祖、お釈迦さんの生涯について紹介した。今回はお釈迦さんは一体何を悟られたのかということ。6年の苦行林での修行をしても人間の苦しみの原因と脱却法について悟れなかったのが菩提樹のもとでの座禅で何にめざめたのか。

 あらゆる苦しみ、物事の結果には必ず原因があり(因果律)、それを媒介するものに縁という条件がある。氷は水が凍ってできるが、気温が氷点下にさがるという条件がないと凍らない。人間は四苦八苦という生まれながらに苦の種をかかえているが根本は無明という闇、世の真理を知らずに心の中に暗闇を抱えてさまよっており、その闇の中に無数の煩悩がうごめいている。

 お釈迦様は菩提樹の下で四諦(したい)という四つの真理を発見された。

1、苦諦(くたい)・・この世は苦しみに満ちているという真理。(1)生老病死の苦しみ (2)愛するものと別れる愛別離苦の苦しみ (3)怨憎会苦、嫌いな人に出会ってしまう苦しみ (4)求不得苦、ほしいものが手に入らない苦しみ (5)五蘊盛苦(ごうんじょうく)・・五蘊というのは人間の構成要素。色、受、想、行、識。肉体と精神の間に受想行がある。天地創造、キリスト教ではアダムとイブが、神話ではイザナミとイザナギ。ペアの人間がいて相手を認識することから愛憎もろもろの因果がスタートした。人間の心や身体の中で欲望が燃え盛る苦しみ。釈迦が発見した第一の真理は苦しいのは自分だけではないという真理。なぜ自分だけが・・・からの脱却。ものごとはすべて移りかわってゆく、同じ状態は続かないという「無常観」。

2、集諦(じったい)・・苦しみの原因は何なのか、煩悩や執着である

3、滅諦(めったい)・・苦しみの原因、無明から脱却すること

4、道諦(どうたい)・・涅槃、悟りへの道はどうすれば到達できるのか。

集諦以降についてはまたのブログで・・・

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