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イラク攻撃

2003-03-23 00:00:00 | インポート
ついに、アメリカ主導によるイラク攻撃が始まってしまった。世界は、この戦争の行方を固唾を呑んで見守っている。3月20日に、フセイン大統領への最後通告が切れてまもなく、アメリカは、本格的に空爆を開始した。自分の国の空に、爆弾が降ってくる。その恐ろしさは、イラクの人たちしかわからないだろう。地上戦に入って、緑が全くない砂漠地帯を、戦車を進めるアメリカ軍の兵士にしても、緊張感は、極限であろう。

アメリカは、今回の戦争は、イラクへの侵略でなくて解放であるという。イラク側は、解放でなくて侵略だという。何のために戦うのかという大義を、双方が掲げる。投降するイラク兵士は、何を思うだろう。フセイン大統領への忠誠を裏切って命乞いをすることに、罪悪感を感じているだろうか。私達にうかがいしれない敗北感、挫折感をかみしめていることだろう。

私は、この連休、かねてから決まっていた家族旅行に出かけた。温泉につかり、宿のテレビを見て、戦況を知る。不謹慎ながら温泉につかってふやけた頭で「映画のようだ」なんて思ってしまっていたら、「これは、映画なんかじゃありません!本物の戦争なんです!」と従軍したジャーナリストが悲鳴のような声で実況してくれた。胸が痛む。デモに参加するべきだったろうか。
「デモに参加したからといって、この戦争を止められるわけではないけれど、家にいてじっとしてるよりと思ってここに来ました」という誠実そうな中年の男性が、テレビのインタビューに答えていた。

和歌山県の那智勝浦の滝は、天気がよかったせいか、今日も清々しく133mの谷底に流れていた。「見晴台」からは、山々のうねが見え、正面には、半月のような湾が臨む。「地形図」が、立体感をもって迫ってくる。この緑の地の地平線の向こうで、戦いが行われているのだ。そこでは、誰かが、確実に傷を負ったり死んでいく。


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