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チーママの庭とウサギたち

チーちゃんのママことチーママです。植物とウサギと戯れ、マイペースでハンドメイドをしています。

ユキの死因

2007-09-28 00:10:22 | うさぎ
21時過ぎにきち先生から連絡があり、剖検をお願いしました。
前日回復傾向だったのに、原因は本当に消化器官不全なのか、いまひとつ納得がいかないためです。
かーさんも、お世話の仕方に間違いがあったのか、何か出来たのか、引っ掛かりが残ります。

「亡くなるとすぐに腸内の発酵が進みますので、死後すぐでないと、ガスが溜まっていても、それが亡くなる前のものか、後のものかは分からないんです。多くは、死因が特定できないことの方が多いんですよ。」

「それでも、最近のやせ方が気になっていたので、腫瘍とか、腎肝臓を悪くしていたとか、そういうのがあるのかないのか。
何かあれば、同じ飼い方をしているシジミの事も考えなくてはいけないと思いますし。
一応、おくだ先生がお腹を冷やして置くように言われたので、保冷剤を入れてありますが」

「そうですね。ご希望なら、やっても良いですよ。
おくだ先生も、結果を聞きたいのかもしれませんね。
それなら、今からいらっしゃいますか?」


「ご迷惑でなければ。というより、ご迷惑は重々承知ですが、お願いします。」



という事で、ママちんに再出動を頼んで、すっ飛んでいきました。
若い先生とお二人で、待っていてくださいました。
「なんでかなぁ。どうしたんでしょうねぇ。」
と、きち先生も残念そうに迎えてくださり、今日の経過やおくだ先生の処置内容も伝え、お願いしました。

ものの20分もしたでしょうか。
「原因がわかりましたよ!!」
先生が飛んでこられました。
悪い病気でもあったのでしょうか。

「胃破裂でした。」
はぁぁ???(@@)

「開けた時に腹水が溜まっていたので変だとは思ったのですが、とりあえず胸の方から見ていったんです。そうしたら、胃が破裂していました。」
先生曰く、傷は小さなものだったようです。
なので急変じゃなく、じわじわと胃の内容物が染み出した感じで容態が悪くなっていったのだと。

「これはもう、飛行機事故くらいの確率です。
ウサギの胃は、ちょっとした事で破裂することがあるのですが、これはもう分からない。
死んでから開けてみて分かることで、助かった例はありません。
以前聞いた話で、10cmくらいのところから”ほら 遊んでいらっしゃい”と放したら、ちょっと先に行って倒れて死んでしまったという事があります。それくらい、ほんの些細な事でも起こることです。
もう20年位前ですか、野毛山動物園の獣医さんの報告があるくらいで、めったに出会うことではありません。」


ママちんが
「それじゃ、昨日のソファに飛び乗り損ねた時だ。胸を打ってずり落ちたから」
そう言えば、飛び乗り損ねたのを見て笑っていたので、骨折を気にして、足を引きずっていないか聞いた覚えがあります。

「では、まったく交通事故と同じですね。
毛球などはありませんでしたか?」

「いいえ。肺も心臓もきれいで問題なし。胃の中もどろどろに消化されたきれいな内容物が沢山ありましたよ。」

「え? 毛球がまったくないんですか?」

「ええ。全部出されていたようですね。
腸も盲腸もきれいで、内容物が沢山あって、良く活動していた様子です。
あ、多少脂肪肝とメタボリク症候群(要は皮下脂肪がついていた)は、ありましたけど(^^;;
最後まで、おいしいものを楽しく沢山食べていたんですね。
それだけでも、本当に良かった。」


「そう言えば、なくなった後、数粒盲腸糞が出ていたのですが、良く出来た盲腸糞でした。」
「そうでしょう。盲腸は良く働いていたんですね」

本当に。
これは防ぎようのない事故です。
めったにない事なら、いきなり溜まった腹水も、はみ出した内容物も、分かるわけがありません。
万が一早期に気がついて手術で穴を塞いでも、麻酔に弱く、昨今の状態のユキでは、もたなかったでしょう。(まぁ、胃破裂を疑う先生もいないでしょうね)
これでは、いくらウサギに詳しい、おくだ先生でも きち先生でもダメだったでしょう。
それさえ分かればいいのです。

おととい治療をしたきち先生も、消化管が順調に回復していたのに、ホッとなさったことでしょう。
かーさんもママちんも、ユキ自身の行動が原因ならば、もう納得です。
待合室の空気全体が、ホッと肩の力が抜けたように変わりました。

「しょうのないおばか娘さん。 あっちへこっちへと飛び回るから。
でもおいしいものを沢山食べてて、良かったね。
最後まで、こんな事もあるんだって、教えてくれたのね。
先生。この子は本当に特別な子でした。
名前を呼べば、犬のように必ずすっ飛んでくるし。
隠せば見つける。閉めれば開ける。
ウサギの賢さを良く見せてくれた、本当に可愛い子でした。」

「そうですね。私も、ここ(待合室)で野菜を食べていた姿を思い出しますよ」

先生が奥に入られたので、若い先生に尋ねてみました。
「いったい きち先生は、1週間にどれくらいのウサギさんを、診ていられるんでしょう?」
「うーーん。 週5日として、150から200位でしょうか。」
再診があるとしても、1ヶ月で700匹位のウサギを診ている勘定です。
そのきち先生でも、めったに出会わない事故です。
諦めるしかありませんね。
(もっとも、亡くなったウサギさんの剖検を頼む飼い主も少ないでしょうから、実際にはもっと頻度があるのかもしれません)

すっかり遅い時間になってしまいましたが、最後に先生が胃の内容物を見せてくださいました。
「ほら、こんなにきれいで沢山でしょう。これでもまだ半分なんですよ。」
容量にして200ccはあるでしょうか。
深緑色のどろどろの均一な状態の内容物でした。
ところどころのオレンジの1・2mmのものは、干しニンジンでしょう。
食いしん坊らしく、本当に沢山食べていたのですね。

かーさんは、なんとなく胃の辺りにあった重いものが、フッとなくなった気がしました。
どうにも防ぎきれない事故なら、これも運命。
同じ生活をしているシジミも、毛球もなく、健康な胃腸でしょう。
ああ、メタボリックは何とかしないとね。

陽気なユキがいなくなって、家の中は明かりが消えたような、祭りの後のような空気です。
「ねぇ ねぇ かーさん あたちのオヤツは?」
そう言って、飛びつく子はもういません。
折りに付け、「かーさん だぁーいすき♪」と、ナメナメ攻撃する子はいません。

でもまだ シジミがいます。
ユキを頼っていたシジミを、今まで以上に大事に育てていきましょう。
決して寂しがらせないように。
シジミ。 
あなたは、かーさんのそばに、ずーーーっといてね。


ユキ。 
かーさんの所に来てくれて、本当にありがとう!!


コメント (8)
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