浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

文教大学吹奏楽部サマーコンサート2014

2014-07-08 00:58:41 | 吹奏楽

2014年6月28日、土曜日。
場所は、さいたま市文化センター。(私の自宅に最も近いホールです。)
「文教大学吹奏楽部サマーコンサート2014」にやってまいりました!
文教大学単独のコンサートは、2012年12月に川口リリアで開かれた第35回定期演奏会以来でしょうか?
本当は、毎回、演奏会を聴きたい団体なのですが、どうも土曜日の昼間に開催されることが多く断念しなければならなかった。(仕事の都合で“土曜日の昼間”は無理なので。)
たまたま、今回は仕事の合間に時間が取れたので伺う事が出来たのです。(演奏会終了後、職場に行きました…。)

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会場のさいたま市文化センターは、毎年、吹奏楽コンクールの県大会を聴きに来ますので、その印象が強いですね。
私が到着して、ロビーに上がっていくと、既に大勢の方がいらっしゃいます。
中高生の方も多いです。
前々から言わせてもらっていますが、練習も大事ですが優れた演奏を聴くことも技術向上に役立つのではと思います。
そういう意味で若い生徒さんたちがいるのは、喜ばしい限りです。

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ホールに入り、指定席の自分のシートを探し、座りました。
一階席中段の演奏を聴くには、なかなか良い席です。
私の目の前の席には既に男性の方が座っておられました。
私の席からは後ろ姿しか見えませんが、もしかして…。
作曲家の長生淳先生では…。
そう言えば、この日、長生先生の作曲で文教大学のための委嘱作品が演奏されるはず。
前に回ってお顔を拝見したい衝動に駆られながら、失礼にあたりますので、ジッと我慢をしていた、“大興奮”の浦和のオヤジでした…。(長生先生は、多くの吹奏楽作品を作曲されており、たびたび吹奏楽のコンサートでお姿をお見かけする事があったもので、後ろ姿だけで、先生だとわかった次第。)

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そんな事を考えているうちに開演の時間になりました。
まずは、第一部の開演です。

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[演奏]文教大学吹奏楽部
[指揮]佐川 聖二
    黒木 裕太(学生指揮)
    安部 迅(学生指揮)

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【第一部】

◆ 交響的序曲(J.バーンズ)
◆ 2014年全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅰ
   最果ての城のゼビア(中西 英介)
◆ 2014年全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ
   コンサートマーチ「青葉の街で」(小林 武夫)
◆ 2014年全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅲ
   「斎太郎節」の主題による幻想(合田 佳代子)
◆ Concordia《長生淳委嘱作品・初演》(長生 淳)

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【第二部】
~愛される名曲たち~

◆ ルパン三世のテーマ(大野 雄二/arr.星出 尚志)
◆ ジャパニーズ・グラフィティⅩⅦ 美空ひばりメドレー(星出 尚志)
◆ Time To Say Goodbye(F.サルトーリ/arr.真島 俊夫)
◆ バンドとコーラスのためのソーランファンク(星出 尚志)
◆ 愛をフィルムに焼きつけて(構成:文教大学吹奏楽部)

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まずは、学生の黒木裕太さんの指揮でバーンズの「交響的序曲」。
吹奏楽の演奏会では、時々、聴く曲です。
この曲、個人的に好きですね。
まず、メロディが美しいし、華やかなのが良い。
演奏が始まりました。
出だし、少しだけアンサンブルに難があったような…。(ファンファーレがイマイチ。)
それでも、曲が進むにつれて修正されてきて素晴らしかった。
さすが、文教大学。
それにしても、さいたま市文化センターで楽器の音を聴くとコンクールを思い出しますね。
このホールの独特の乾いた感じの響きが客席に広がると実に感慨深い。

1曲目が終わって、舞台には司会の石尾和子さんが出てこられました。
そう言えば、この日から6日前にミューザ川崎シンフォニーホールで聴かせて頂いたグラールウインドオーケストラの定期演奏会でも司会をされていましたよね。
どちらの団体も佐川聖二先生が指導されておられるので、その関係でしょうか?
名調子の司会に紹介され、次は今年の全日本吹奏楽コンクール課題曲の演奏です。(指揮は、佐川先生に替わりました。)
まずは、Ⅰです。
“映画の予告編のような曲”という作曲者のコンセプトのもと、「静」と「動」が、たびたび入れ替わるこの曲は、表現するのが非常に難しい。
しかし、文教大学は、この曲を見事に“料理”していました。(少しテンポが早く感じました。)
ただ、客席で聴いていた中高生の皆さんには参考にならなかったかも。
だって、文教大学くらいの技術を持たないと“この”演奏は出来ないでしょうから…。
引き続いて、課題曲Ⅳ、マーチです。
これは、お手本のような演奏でした。
コンクールで“勝つための要素”をちりばめていたパフォーマンスのように思いました。

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第一部最後は、課題曲Ⅲと長生淳先生の委嘱作品「Concordia」が連続して演奏されました。
何でも、この2曲でコンクールに挑むそうです。(と司会の石尾さんから紹介がありました。)
課題曲Ⅲは、気合いが入った演奏だと思いました。
曲を表現すると言う意味では、文教大学に最も適した課題曲だと素人ながら、感じました。
特に「民謡」と言う特殊なメロディを上手に歌っているのには驚きました。
いよいよ最後は、長生先生の曲です。
極端な言い方をすれば、私にとって、この日の演奏会は、この曲を聴かせて頂くために伺ったようなものです。
大好きな長生先生の曲の初演を聴けるなんて、ゾクゾクします。
「Concordia」とは、カエサルと同時代のサッルスティウスの残した言葉の一部で「調和によって」という意味なんだそうです。
この曲のテーマとして、「人間愛」「部活動の、家族のような暖かい雰囲気」「出藍の誉れとなるよう、日々成長を」と言った言葉を文教大学から提示されたようですが、それに従って長生先生が構想を練る上で、前述の曲名が最もふさわしいと思われたとのこと。
そして、この「調和」を「不調和」と対比させることによって曲を形作って行かれたようです。
私は、この曲に、たたみかけるような激しさを感じました。(特に後半部分。)
そして、この強烈なメッセージに文教大学も良く応えていた“情熱”の演奏でした。
個人的に、昨年同様、コンクールに向かって盤石な準備が出来ていると実感しましたね。(ただ、曲の最後の部分で少しだけ、演奏に“息切れ感”を感じたのは残念でしたが…。私の前の席に座っておられたのは、やっぱり長生先生でこの曲の演奏終了後、舞台に上がられて挨拶されました。)

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休憩中、今年も文教大学はやってくれるぞと確信しながら、早くもコンクールでの神奈川大学との対決が楽しみでなりませんでした。
やっぱり、今日は、演奏会に来てよかったなと思った次第。

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第二部は、ポピュラー音楽や歌謡曲などのステージ。
うまい演奏だからこそ、肩の力の抜けた楽曲も一層、楽しめると言うもの。
会場にいらっしゃった吹奏楽にあまりふれたことのない方も大いに聴き惚れたんじゃないでしょうか?
特に最後の「愛はフィルムに焼きつけて」と題されたメドレーは圧巻でした。
『マイ・フェア・レディ』『ティファニーで朝食を』『銀河鉄道999』『E.T.』『タイタニック』『ハウルの動く城』『ALWAYS三丁目の夕日』『レ・ミゼラブル』と続いた映画音楽の数々は、聴く者の胸を熱くしたように思います…。
とっても、良かった。

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以下がアンコールの曲です。

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現実の世界での不愉快なことが、音楽を聴いている間は、忘れられる…。
そして、心が豊かになる…。
そんな事をあらためて実感した6月最後の土曜日でした。
(また、演奏会から、9日たってしまいました…、スミマセン。)


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