浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

埼玉県吹奏楽コンクール地区大会②

2011-08-13 19:22:34 | 吹奏楽

さいたま市文化センターの正面玄関から中に入り、階段を登って行くと大ホールへの入口です。

当日券を購入し、ホールの中に入っていきます。

午前中やっていたCの部の最後の団体が丁度、演奏を終えたばかりのようです。

まだ舞台上では、学生さんらが次の準備に追われています。

まだ、Aの部が始まってないせいか、比較的、席はすいています。

適当な場所で席につき、まわりをみわたしてみます。

そして、ひとつ大きな深呼吸をしてみると身体中に音楽ホール独特の「ここちよい匂い」がひろがり、数十年前吹奏楽部員であった頃の自分にタイムスリップしてしまうかのような錯覚におちいります。

高等学校のコンクールを拝見させて頂くのは、確か、1985年第33回全日本吹奏楽コンクールで普門館に行って以来だと思いますので、ほぼ四半世紀ぶりですか。

何となく、私自身も緊張してくるかのような心持ちです。

程なくして、Aの部の演奏が始まりました。

そして、それから約6時間、「あの頃」に戻った自分を感じ続ける時間でした。

全体を聴き終えて感じたことは、まず第一にレベルの高さです。

もちろん、私の現役でやってた時代と比較するのはナンセンスですが、さすが吹奏楽王国「埼玉」だと思いました。

(しかし、少しだけ気になったのは、音を無造作に大きく出し、「ウルサイ」と感じた団体があった事です。)

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出場団体の皆さんには失礼と思いましたが、自分なりに採点してみました。

確かに全体のレベルは高いのですが、金賞と銀賞、銅賞の間には差があったように感じました。それが証拠に金賞を受賞すると思った団体は、私のような素人でもわかりました。

県立越谷西高校の「交響三章」は独特の雰囲気を醸し出し、大変美しかったと思います。吹奏楽では昔からお馴染みのこの曲を初めてナマで聴けたのは新鮮でした。

浦和学院高校が演奏した「セルゲイ・モンタージュ」、聞いたことがない曲でしたが途中でラフマニノフのピアノコンチェルトのメロディが流れてきて合点しました。セルゲイってセルゲイ・ラフマニノフのセルゲイね。ふ~ん、なるほど。曲に流れがあって美しいメロディをうまく生かしたいい演奏でした。

県立与野高校。「ディオニソスの祭り」ですか。懐かしいですね。管弦楽の編曲ものに合うような柔らかな音質だと思いました。「ディオニソスの祭り」はオリジナル曲ですが、いい選曲でした。好演だと思います。

県立松伏高校は、マッキーの「翡翠」でした。表現の難しい曲をうまくこなしていました。個人的にこの曲が好きなので期待はしていましたが、思ってた以上でした。最後のトランペット群がはっきり聞こえず、全体の音に埋もれてしまったのが残念でした。

県立久喜高校の「マードックからの最後の手紙」は、懐かしい感じのする素晴らしい演奏でした。こちらも初めて聴く曲でしたが、アルフレッド・リードのようであり、イギリス民謡?みたいなメロディが出てきたりで大変いい曲だったと思います。

以上が金賞を取り、県大会に進んだ団体です。他にも銀賞ながら県大会に進んだ西武学園文理高校、県立蕨高校、狭山ヶ丘高校も、なかなか良い演奏だったと思います。特に蕨高校のサウンドは私の好みでした。

次にシード校の登場です。シード校制度は私の九州の郷里にはない制度です。

金賞をとった団体も完成度が高いと思ったのですが、さすがにシード校、別格でした。

県立大宮高校が演奏する「幻想交響曲 第5楽章」は弦の響きが聴こえるかのような音色で ‘魔女の饗宴’ の世界に引きずり込まれました。この演奏を聴いていると全国大会に進んでも面白いのでは?と思ったりもしました。

大宮高校の余韻に浸っている間もなく、大トリの埼玉栄高校の登場です。言わずとしれた吹奏楽の超名門校です。

課題曲がなんとなく(私の主観です)始まり、派手なクラリネットのリードミスがあったりして、オヤ?と思っていたら、自由曲の「トゥーランドット」が始まった途端、空気が一変したように感じました。

あの有名なメロディが少ししか出てこず、中国を思わせる異国情緒満載の編曲でした。

「圧巻」のひとことでした。来て良かったと思いました。

第52回埼玉県吹奏楽コンクール地区大会高等学校部門第6日Aの部[8月9日(火)]

                              さいたま市文化センター・大ホール

(金賞・地区代表)

県立越谷西高等学校、浦和学院高等学校、県立与野高等学校、県立松伏高等学校、県立久喜高等学校

(銀賞・地区代表)

西武学園文理高等学校、県立蕨高等学校、狭山ヶ丘高等学校

(銀賞)

県立松山女子高等学校、さいたま市立浦和高等学校

(銅賞)

川越東高等学校、県立坂戸西高等学校、県立浦和高等学校、県立越谷北高等学校、県立春日部女子高等学校、県立所沢北高等学校

(シード校)

県立大宮高等学校、埼玉栄高等学校

実は、8月9日は私の誕生日であり、良い記念となった次第です。

(追記)

昨日(8月12日)、同じ、さいたま市文化センターで県大会が行われました。

以下の団体が西関東大会に進むこととなったそうです。

ご健闘をお祈り申し上げます。

県立伊奈学園総合高等学校、花咲徳栄高等学校、県立大宮高等学校、県立与野高等学校、浦和学院高等学校、埼玉栄高等学校、本庄第一高等学校、県立松伏高等学校


埼玉県吹奏楽コンクール地区大会①

2011-08-10 21:23:11 | 吹奏楽

8月9日、火曜日。南浦和は、朝からうだるような暑さでした。

その時、私は、さいたま市文化センターの前にいました。

「第52回埼玉県吹奏楽コンクール地区大会高等学校部門Aの部」を聞きにいくためでした。

さいたま市文化センターは、私の住んでいる、さいたま市南区内にあるので存在は知っていたのですが、訪れるのは初めてでした。

埼玉県高等学校Aの部の地区大会は8月6日、8月9日の二日間、行われました。

本来は県大会に行ければ良かったのですが、仕事の都合で叶わず、地区大会の8月9日のみを聞かせてもらった次第です。

高等学校Aの部は演奏人数が55名以内という制限がありますが、ちなみに‘吹奏楽の甲子園’と呼ばれている普門館での全日本吹奏楽コンクールに出場できる部門です。(Bの部は30名以内、Cの部は20名以内、いずれも全国大会には進めません。)

しかし、それは簡単なことではありません。

地区大会、県大会、西関東大会と勝ち抜き、初めて普門館の舞台に立てるのです。

つまり、地区大会の開催された8月6日、8月9日は埼玉県の高校吹奏楽部員たちの長い道のりの第一歩の日なのです。

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