お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

タカノハダイ属幼魚

2009年01月30日 | 定置網

 本当に最近は変わった魚が獲れなく、また市場にもいつもと変わらぬ魚が並んでいてブログネタがない。そんな状況の中、今日は定置網でタカノハダイ属の幼魚が目に付いた。タカノハダイ属の幼魚は毎年獲れ、まったくの普通種ではあるが、横帯が腹部に達してない幼魚の写真にいいものが無かったので確保し、持ち帰り写真撮影する。この魚の背面にある横帯がまだ側線付近までしかないが、今後腹部まで達する。この個体はタカノハダイと思い確保したが、この横帯をそのまま伸ばせばユウダチタカノハの可能性もあるのでタカノハダイ属とした。私は初めてこの幼魚を見た時は姿形からギンカガミの幼魚だと思っていた。ギンカガミはとてもユニークな体形の魚なので水族館で泳いでいれば人気の出そうであるが、体が非常に傷付きやすく飼育できない魚であった。だが幼魚であれば扱いやすいのでこれを活かして餌付けし、育てれば飼育が可能になるのではと考えた事がある。ところが毎日この魚が定置網で獲れ、それが日が経つにつれ、だんだんと成長していく過程がわかり、それが次第にタカノハダイへと変わっていきガッカリした覚えがある。だが成長過程を追っていけたので種が分かり勉強となった。定置網では様々な魚の幼魚が獲れるが、成魚までの成長過程を全て追える種は少ない。これが全て分かるようになれば幼魚の同定も楽になるのだろうが・・・。
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