お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

初入網

2007年08月27日 | 定置網

 今日、定置網を起こし、網を絞るとマスがいると声がする。サクラマスかなと思いながら探すと見慣れない魚が目に付く。掬ってみると背が緑で腹部にはまだらに小黒斑があり、体側にはオレンジ色の横帯のようなものが現れている。パッと見、熱帯魚のカラシンの仲間のようであった。だが、小離鰭があった。その場で観察する暇は無いのですぐに氷水に入れ、とりあえず確保する。あれかな?これかな?日本初記録は間違いないだろう?などと思いワクワクしながら帰港。港に着きすぐに魚を取り上げると「あれっニジョウサバ?」。既にオレンジ色の横帯は消えていて、沖で見た個体とはまるで別種のようであった。ただ、ニジョウサバの現物を見たことが無いので確信は無い。漁協の事務所で図鑑を借りて写真を見てみるとやはりニジョウサバのようであった。ただ、図鑑が検索図鑑ではないので見た目でしか分からない。さらに分布域が沖縄以南となっている。恒例の琉球列島ではない。国外産の類似種の可能性も考えられたので確保し持ち帰る。家で検索するとやはりニジョウサバである。ちょっとガッカリ。さらに図鑑「黒潮の魚」には高知で捕られた個体の写真が載っている。ここより北でも捕られていて、さらにガッカリ。しかし、初入網であるので、これでまた1種増えたので良しとする。
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