お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

何?イソハゼ

2012年06月23日 | 定置網

 今月は新規定置網の導入の準備を日々行っている。今日は漁場の海底にある錨の回収作業を行う。この錨は今まで漁をしていた定置網には関係が無く、かなり昔の物で大きな尖った石を網状にした袋に入れて沈めてある。今までこの錨が定置網の下にあった為、網やロープが引っ掛かり、網を破いた事もある。水中カメラで海底調査を行い、錨がたくさん沈んでいるのが分かる。これを回収しないとまた網を破く恐れがある為、ダイバーが潜って回収する。漁場は砂地であるが、この錨が小さな漁礁のような役目をしていたようで、船に揚げられた錨にはイソカサゴやカサゴの幼魚、ウニやタコなども一緒に揚がってくる。そんな中、小さなハゼを見つける。取り上げると石で潰されたのか肛門から内臓などが出ている。捕った事の無いハゼで種も分からない。状態は悪いが魚の原型があるので持ち帰る。展鰭すると臀鰭も崩れている。写真を撮ってから種の同定を試みる。見た感じでイソハゼの仲間かなと思い、眼の後方の明瞭な黒色斑を頼りに検索図鑑で調べる。するとイソハゼにアカ・クロホシイソハゼなどが見つかる。胸鰭基底に2つの暗色斑が確認できないのでアカ・クロホシイソハゼとなる。だが、ネットでその2種の画像を見るが似ていない感じもする。いろいろ見ていると別種の方が似ていたりと何だか分からなくなる。結局いつもの魚ボラ任せとなる。
*後日、魚ボラでアカホシイソハゼと同定されました。
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