上野みえこの庭

日本共産党熊本市議の上野みえこのブログです。

政令市としての大都市特有の課題に応えるための「財源拡充」要望と、熊本市の要望

2023-11-21 22:46:18 | 議会活動
すべての政令市の日本共産党市議団が一堂に会し
大都市特有の課題に応えるための「財源拡充」を要望

毎年、政令市では、指定都市市長会・指定都市議長会の連名で、国に対し、「大都市財政の実態に即応する財源の拡充についての要望」を行っています。その際、党派別懇談会を開催、各政令市から参加しての党派別の要望事項提出と懇談会が行われます。
熊本市議会では、4年ぶりに日本共産党市議団の議員派遣が認められ、党市議団から、私・上野みえこが11月17日に衆議院第2議員会館で開かれた日本共産党の「指定都市行財政問題懇談会」に参加し、熊本市の要望を届けました。

【財源確保に係る政令市の共通要望】
⑴ 自治体が事務・事業を自主的・自立的に執行できるようにするため、現在の国・地方間の税配分「国6:地方4」を「国5:地方5」へと地方の割合を高め、また税源移譲で地方の税財源を拡充する。
⑵ 都市的インフラ整備・貧困・ごみ問題などの環境など、大都市に特有の財源需要に対応するための税源を拡充る
⑶ 県から政令市へ移譲された事務への税制上の措置不足を解消する
⑷ 市町村の基幹税である個人住民税の税源配分を見直し、拡充する
⑸ 政令市の市税収入の約4割を占める固定資産税を自治体の財源として確保する
⑹ 国の担うべき分野の仕事は、国が負担すること

【党熊本市議団は、暮らしを守る視点で27項目を要望】
①新型コロナ感染症対策支援
②原油・物価高騰への対応
③国民健康保険の負担軽減
④介護保険と高齢者福祉
⑤生活保護制度への支援
⑥ガン検診への助成拡充
⑦子育て支援制度の充実
⑧無料低額診療事業の拡充
⑨後期高齢者医療保険負担軽減
⑩年金の充実
⑪感染症予防の拡充
⑫障がい者福祉の充実
⑬地域経済活性化への支援
⑭農漁業への支援
⑮地下水保全への支援
⑯白川の治水対策の強化
⑰気候危機打開
⑱教育の充実
⑲ジェンダー平等の推進
⑳公共施設維持管理への支援
㉑公契約法の制定
㉒公共交通の利用促進
㉓道州制はすすめない
㉔核兵器禁止条約の批准
㉕安保法制廃止・自衛隊強化中止
㉖マイナンバー制度中止
㉗公立病院への支援

地下水保全・自衛隊強化中止・植木病院存続を重点要望
熊本市議団は、重点として「TSMC熊本進出に対する地下水の保全」「健軍・北熊本自衛隊の地下化中止・土地利用規正法の区域指定から健軍自衛隊周辺を外す・両自衛隊の弾薬庫を撤去する」「植木病院を公立病院再編計画から外し、守る」ことを要望しました。
 懇談には、衆議院から九州比例の田村貴昭議員はじめ、宮本岳志議員、本村伸子議員、穀田恵二議員、参議院から井上哲士議員、紙智子議員、伊藤岳議員が参加。20の政令市の要望に対し、国の取り組み状況などの説明がありました。そして、 日本共産党国会議員団として、すべての要望に積極的に取り組む決意が表明されました。

 
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中止した「熊本城マラソン」への4,593万円の負担金支出に市民の理解は得られない

2021-09-15 18:57:06 | 議会活動
9月14日の予算決算委員会総括質疑の2点目は、「イベントへの負担金支出について」です。
中止した「熊本城マラソン」への4,593万円の負担金支出に市民の理解は得られません
中止の「火の国まつり」「江津湖花火大会」は支出「0円」、なぜ「熊本城マラソン」は「約4600万円」の支出
新型コロナの影響で、昨年の「熊本城マラソン大会」は7月に中止となりました。同じく「火の国まつり」「江津湖花火大会」も中止でした。「火の国まつり・江津湖花火大会」は、実行委員会への負担金が支出されていませんが、「熊本城マラソン」だけが4,593万円も支出されています。

負担金の大部分は「社会教育振興事業団」への委託金、「1年分全額」を支払うことには納得できません
熊本城マラソン負担金の大部分を占める社会教育振興事業団への委託金は、中止にもかかわらず、12か月分の3,716万円が支払われています。中止決定後の分は、支払い中止または減額すべきです。中止後も、実施した時と同様に1年分を全額払っていることに市民の理解は得られません。

支出した市はきちんと使途の内容をチェックして、自治体の会計原則に則った「負担金」の執行を
熊本城マラソンの負担金は、中止になったことで次年度開催の準備に使ったり、委託事業の成果品もないまま、契約にない事業(災害支援など)まで行われていることがわかりました。
支出先の社会教育事業団の委託事業の執行状況がきちんとチェックされていません。
 熊本市が実行委員会で実施するイベントへ支出する「負担金」の原資は「税金」です。
自治体財政の基本である「会計年度独立の原則」や「単年度予算の原則」がおろそかになり、「熊本市会計規則」の運用も曖昧な執行ではいけません。質疑では、関係法令に則った執行を求めました。
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矛盾に陥った「山下設計」の耐震性能評価

2021-09-14 19:03:34 | 議会活動
9月13~14日は、熊本市議会の予算決算委員会が開かれ、各会派の総括質疑が行われました。
取り上げる内容は、決算に関することです。
日本共産党市議団の持ち時間は、わずか10分、「イベントへの負担金支出」と「市庁舎整備にかかわって行われた山下設計による耐震性能評価」の2項目で質問しました。
今回は、「市庁舎整備に関する耐震性能評価」について、報告します。

矛盾に陥った「山下設計」
「建設時の実施設計」と「2020年耐震性能評価」が相反する結果に
2020年度、市役所本庁舎の地下連続壁や地下杭の再調査を㈱山下設計に委託しました。㈱山下設計は、現庁舎の実施設計を行った事業者です。
㈱山下設計の2020年耐震性能評価では、「すべての地下杭が損傷し、耐震性能を有しない」
山下設計が実施設計した市庁舎の「竣工図」には、「地下連続壁は、耐震壁として利用できるものである」と明記されています。一方、昨年の耐震性能評価では、「地中連続続壁は、大地震時の杭に作用する力の低減効果はない。」と結論付けています。どちらも、山下設計が行いましたが、全く違った結果です。
市が発行した「市制100周年記念誌」の記述
「関東大震災・マグニチュード7・9の2倍クラスに持ちこたえる」

1989年10月に熊本市と市制100周年実行委員会が発行した「熊本市制100周年記念・熊本・歴史と魅力」には、「1923年9月1日の関東大震災(マグニチュード7・9)の2倍クラスにも持ちこたえる耐震構造」と記載。この記述は、現庁舎の設計・監理を行った(株)山下設計の実施設計に基づくものです。
自らの優れた設計を否定する評価を行った山下設計
 現庁舎は、㈱山下設計が行い、設計段階で敷地地盤調査を早稲田大学理工学研究所が行い、㈶日本建築センターの「高層建築物構造評定」をクリア。1979年に建築基準法第38条に基づく建設大臣認定を取得。山下設計の2020年耐震評価は、優れた耐震構造の設計を自ら否定するものです。

総括質疑では、山下設計がおこなった耐震性能評価の結果と、庁舎の優れた耐震性能を持つ実施設計の内容が矛盾していることの問題点を指摘しました。
実施設計における「竣工図」の「耐震壁として利用できる」という記載を認めない市長、市制100周年記念誌の記載についても認めない市長の姿勢は、大いに問題です。
しかも、2度の耐震性能評価を行いながら、さらに今後は耐震性能の検証を市長の諮問機関である「有識者会議」に委ねるというのですから、ムダにムダを重ねるような検証です。

熊本地震に耐え抜いた優れた耐震性を持つ庁舎の建替えは、市政の大きな無駄遣いです。

*質疑の内容は、YouTubeで配信されますので、ご覧いただけます。

 
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「渡鹿用水」に設置された柵の安全対策を要望

2020-04-28 17:10:18 | 議会活動
熊本市中央区渡鹿6丁目の渡鹿堰公園脇にある「渡鹿用水」周辺が整備され、白川沿って遊歩道のある公園になりました。
「渡鹿用水」は、「熊本水遺産」にも登録され、「渡鹿堰」を含む「白川流域 かんがい用水群」は「世界かんがい遺産」はにも登録されました。
整備後は、地域住民の憩いの場所として、ウォーキング・散歩にも多く利用されています。
しかし、「渡鹿用水」周辺にめぐらされた柵が、子どもが登れるような作りで、子どもが乗り越えれば用水に転落してしまう危険があると、地域住民から心配の声が寄せられていました。
この間、柵に警告のポスターがかけられましたが、目立つものではなく、見過ごしてしまいそうです。
早速4月23日に、地元住民である山本伸裕県議・松岡徹元県議とともに現地調査を行いました。
周辺工事を行ったのは国土交通省熊本河川国道事務所、「渡鹿用水」を管理しているのは土地改良区です。(土地改良区は、熊本市農地整備課の所管)
4月28日に、国土交通省熊本河川国道事務所と熊本市農地整備課に現地を確認してもらい、安全対策を講じるよう要望しました。
柵に、転落防止のための工作物を設置する、「危険」を知らせる子どもにもわかるような警告板への改善など、方法も提示して、検討をお願いしました。
国土交通省河川国道事務所の方は、「持ち帰って検討する」と述べられました。
後日回答を聞くことになりますが、事故が起こってからでは遅いので、何らかの対応が必要です。
子どもたち、地域住民の安全・安心のためにも、対策の実施まで繰り返し求めていきたいと思います。

  

  
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後期高齢者広域連合議会開かれる・・・・保険料の負担を軽減して、高齢者に安心の医療を

2018-10-30 21:33:58 | 議会活動
10月26日、年2回開かれる後期高齢者広域連合議会が開かれました。
小国町議会議員の児玉智博議員といっしょに参加しました。
今回の議会には、昨年2017年度の決算が報告されました。
保険料の徴収と医療の給付に係る特別会計決算に関連して、昨年度・今年度と2年連続で行われている保険料軽減の特例見直しによる保険料負担の問題と、保険料の負担軽減について質問を行いました。
軽減特例見直しによって、2年間で6.8億円の負担増が行われていますが、大西連合長(熊本市長)は高齢者への負担増にも全く痛みを感じない、冷たい答弁でした。
今後も保険料負担は増えていきます。
制度そのものにも問題があります。75歳以上になったら、一般の保険から締め出して、後期高齢者だけで構成される「姥捨て山」のような制度をつくったことこそ問題です。
保険料の負担軽減のためにも、高齢者の立場に立った、抜本的な制度の改正と、国庫負担の増額が必要です。
質問内容は、以下のとおりです。


【質問内容】
議第17号「平成29年度熊本県後期高齢者医療広域連合後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定について」、保険料に関し、質疑を行います。
第1に、昨年度は、これまで行われてきた保険料に係る国の特例軽減措置が段階的に見直されていく最初の年度でした。この見直しによって、多くの高齢者が保険料の負担増となりました。軽減特例見直しによるこの年度の保険料負担増の総額と、対象人数をお示しください。
また、引き続き行われた見直しによる今年度の負担増総額と対象人数を、合わせてご説明ください。
 第2に、軽減特例見直しによる高齢者の負担増について、どのように感じておられるでしょうか。
1点目は事務局長に、2点目は連合長に伺います。

(答弁)

 連合長は、「負担能力に応じた保険料を算定している」といわれましたが、2008年度から始まった後期高齢者医療制度は、75歳になったとたんに、高齢者をそれまで加入していた医療保険から切り離し、75歳以上の高齢者を被保険者とする別建ての医療保険へ強制的に加入させる制度で、この制度の施行によって多くの高齢者が多大な負担を強いられることになりました。このように、年齢で区別した保険に加入させられるような制度は、世界にも例がなく、「姥捨て山」との批判の中で、2008年度の制度開始にあたり、激変緩和措置を行わざるを得ませんでした。激変緩和措置を行わなければ、この制度をスタートすることができなかったところに、後期高齢者医療制度の大きな問題点があります。一番の矛盾が、それまで家族が加入する健康保険の扶養者なってきたお年寄りが、突然に被保険者本人となって、ゼロだった保険料が年間何万円も払わなければならなくなったことです。合わせて、低所得者への軽減措置が講じられました。しかし、このような特例措置を行ってもなお、低年金者や無年金者などの低所得の高齢者にとっては、医療費の自己負担や介護保険の負担と相まって、保険料負担はたいへん重いものです。その状況は変わっておらず、10年経ったから激変緩和措置を段階的になくすということには、何の道理もありません。むしろ、この10年間、年金制度改悪で受け取る年金は減っています。年金の減った高齢者に、激変緩和措置をなくし、保険料負担を重くすることこそ、問題です。答弁にありましたように、軽減特例の段階的見直しで、昨年度3億8000万円の負担増、今年度も総額約3億円の負担増です。そして、次年度以降も毎年数億円の負担増が続く軽減特例見直しが、高齢者に大きな痛みであることを感じるべきです。昨年度は、保険料が何倍にも上がったという電話が、私どもにも相次ぎ寄せられ、対応に苦慮しましたが、一部の人だからいいではないかという連合長の受け止めは、あまりに無神経なように思います。負担の重い保険料が払えず、さまざまな制裁を受けている高齢者の実態を見るならば、保険料負担は軽減すべきです。
 年金が減り続ける中で、医療費負担が増え、介護保険料も3年ごとに引き上げられています。後期高齢者医療の保険料負担に高齢者が悲鳴を上げるのも当然です。報告にありますように、熊本県後期高齢者医療広域連合の特別会計決算は、毎年黒字を続けています。多額の黒字を被保険者の負担軽減に活用し、保険料の引き下げを実施すべきではないでしょうか。
 連合長に伺います。

(答弁)

 「保険料を引き下げれば、現役世代の負担が増えるので、引き下げは難しい」といわれますが、現役世代に新たに負担を求めているのではなく、115億5500万円に上る決算剰余金、黒字分を保険料の負担軽減に充てるべきだと申し上げている訳です。負担能力のない低所得者に保険料負担を課す制度矛盾が拡大させ、高齢者を必要な医療から遠ざけるこの制度の問題点を改善するためにも、保険料負担を軽減していただくようお願いして、質疑を終わります。
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