お経と成仏

さて、お経が作られた歴史を見てみると、お経とは一体どういったものなのかが少しずつわかってきますね。

数千巻あると言われるお経のうち、釈迦様本人が説かれた言葉は、実はほんの一部しかないのです。

お経のほとんどは、「釈迦さまの弟子を自認する僧侶や仏教学者達が、『釈迦様は本当はこう言いたかったんだ！』と書き綴ってきたもの」なのです。

しかし、一体どれほどの人たちが、この事を知っているのでしょうか？　実のところ私も、今回初めて知りましたから・・。

今までお経と言えば、唱える事で死者を浄土に送る力があるというか、成仏させられるのだと思い込んでいました。

だって意味がわからない、呪文のようですものね！


なぜこのような間違った考えをしていたのか、よくよく考えてみると、その原因はテレビではないかと思うのです。

よくあるのが、お盆近くなると多く放送される「心霊スポット」的なテレビ番組です。

心霊スポットに出かけ、その内部に潜入したりして、そこで憑依されおかしくなってしまう人がいますよね。

そんな時、ある霊能者などは、TVで“緊急浄霊”などと称し、何やらお経を延々と唱え続けている光景が映り、そしてお経が終わると「憑依していた霊が成仏しました」などというのを見た事がありませんか？

さらに、例えばお墓などで憑依され体調不良を訴えた人がお寺に行くと、そこの住職が「右手にえらいもの憑けておるなー。」といい、お経を読みあげることで、その手についていたモノを外すという話を聞いた事があります。

心霊スポットの撮影にしても、同行する霊能者が必ずといっていいほど、その場でお経を唱えますよね。それによって、事態が収まったかのような演出もしますものね。

これらの映像を小さいころから見せられたり、怪談話を聞いたりすることで、「お経は霊を撃退したり、成仏させる力があるのだ！」と思い込んでしまっているのではないかと思うのです。

さらに漫画やアニメなどでも、あたかも霊能者（一般の人が言う霊感の強い人）がお経を唱えると、スゴイ力が発揮されるような表現をしていますが、それらの影響も多分にあるように思います。

以上のことから、霊能者や坊さんが唱えるお経には、霊に対する凄い力があるのだと、刷り込まれているような印象を受けます。

しかし、思い出してみて下さい！

お経とはどんなものでしたか？

お経のほとんどは、「釈迦さまの弟子を自認する僧侶や仏教学者達が、『釈迦様は本当はこう言いたかったんだ！』と書き綴ってきたもの」なんですよね。

その言葉に、霊を撃退したり、浄化したり成仏させたりする力が本当にあると思いますか？？？


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