【格言みち標】「松下幸之助」の一日一話

好況の大企業に反して追い詰められる中小零細そして小規模事業者。経営の現場では無情にも刻一刻と時計の砂が落ちていきます。失敗も、やり直しも、リベンジもできない、いい訳さえ許されない事態に追い込まれつつあるのです。

「商売は真剣勝負である。真剣勝負では首をはねたりはねられたりしているうちに勝つということはあり得ない。それと同じで、商売は時によって損もし、得もするが、それを繰り返しているうちに成功するものだ、などと考えるのは根本的に間違っている。熱心にやるからには、失敗なしに成功しなければならない。うまくいかないのは環境でも時勢でも、運でも、何でもない。その経営の行き方に当を得ないところがあるからだと考えなければならない。真の経営者は不景気に際して、かえって進展の基礎を固めるものである。まず世間的な信念のない考え方を改めることが大事であろう。」

失敗は成功のもとといいますが、松下幸之助の言葉によると、あらゆる情勢を分析し熱意を持って当を得た取り組みをすることが重要で、失敗したらやり直せばという甘い考えは言語道断ということです。厳し過ぎるようですが取り返しの付かない経営の現場では肝に銘じなければならない格言でしょうね。