ぼんくら放浪記

Blogを綴ることによって、自分のぼんくらさを自己点検しています。

串本の民話

2012-02-21 05:00:00 | 田舎

串本から帰った先週の土曜日、久し振りにテレビ番組を見ました。受信料は払わなくてもいいという本田勝一氏の説に従っている我が家ですが、夜の9時から放送のあったNHK、アメリカ・ハーバード大学のマイケル・サンデルとう学者が司会するかなり真剣そうな番組、かいつまんで言えば“この世にお金で買えないものはあるのか”というテーマです。何でもかんでも自由経済に委ねる最近の風潮に対して物を申しているのか、それともそれを推進する御用学者なのか、本屋に並ぶサンデル氏の本を横目で見つつ、その言わんとすることを知りたかったからです。

スタジオにはサンデル氏の他にゲストとして元プロ野球選手の古田敦也、東京都副知事の猪瀬直樹、女優の斉藤慶子、ジャパネット高田の社長、その昔フォーシーズンズというグループが唄ってた歌のタイトルを芸名にしたシェリーという私の知らないタレントが、スタジオのTV画面に映し出されたボストンや東京、上海の大学生と討論するという形式のもの。

まずサンデル氏は古田氏に「あなたは子供たちにサインをねだられたら、気軽に応えていましたか」と当然ながら英語で質問、古田氏は「えぇ」と答えますが、それは私たちにすれば当たり前のことです。しかしサンデル氏はヤンキースで3000本安打を放っているジーター選手の例を挙げ、ある企業からバットとボールにサインをするよう要請され、それらは売りに出されていると紹介し聞く者を唖然とさせます。

議題をすべて覚えているわけではありませんが、テストで成績優秀者に現金で報奨を与える学校や、会費を払ってないと火事になっても消そうとしない消防隊、子供に恵まれない夫婦にこれまでは個人的に人工授精という方法をとって他人の胎内で胎児を育てるという方法がとられてきましたが、インドでは専門に扱う施設が出来ていて、先進国からの利用者が絶えないことなどが紹介され、議論されました。賛否両論、ゲストも学生たちも真剣に考えて発言していましたが、ゲストの中の女性二人はあまり賢くない、賢くないことが悪いと言うのじゃなけれど、他の三人に比べると実生活でも職場でも苦労が為されてないという感が露呈され、言ってる意見に深みを感じられないのです。

私の考えたことを述べると、まず成績優秀者に現金を与える学校では、それを為している校長自身がこれでいいのかと悩んでいたこと、私たちの会社でもとられている評価主義賃金と似ていますが、それを教育現場に取り入れて良いのかということが論議の対象となっていましたが、私はそうではなくて、どんなことにも評価して価値を決めるようなあり方でいいのかと思うのです。会社でもそうなのですが、例えば100という目標に全員が100という達成をしたならどうなるのか、学校ならそのために学生にお金を払えば逆に経営が成り立たなくなるか、それとも授業料の値上げとなり、結局はその元金は親が払っていたことになるし、会社では同じ結果を出している社員に違った(差別した)評価を与えなければならなくなります。

消防隊の問題では民営化の悪いところの最たるものが現れています。現実にはそういった会費を払えない貧乏な人ほど、火事になり易い家に住まざるを得ないわけで、あまねく公正な社会を目指そうとする高度な倫理を持った世界観からかけ離れていってしまうだけ、駆け付けた消防隊が会費を払っている隣の家に燃え移るのを阻止するだけなどということがあってはならないと私は思うのです。

妊娠代行サービス問題では、インドの女性の学生が発言していた意見が印象的でした。妊娠代行などというのは女性に対する侮辱であり、売春と同じだと発言しましたが、私もそのように思っています。バカなシェリーというタレントはそれは全く違うなどと言い、その根拠に妊娠代行サービスは依頼主に喜ばれ感謝されると言いましたが、インドの大学生にあざ笑うかのように応じられ、売春でも同じこと、女性の一部を提供して依頼主に喜ばれ、感謝されることには違いありませんと。

これらの議論は結論付けされることはありませんでしたが、市場万能経済がはびこっている現代では、是非とも考えておかなければならない問題であり、NHKもたまには興味ある放送をするものだと思ったけど、やはり二人の女性のタレントは自由主義経済なるものに対しての知識を持たずして臨んだのではないかと思える節もあり、このような議論の参加には不適格、一人ぐらいは賃金労働者である私たちの代表の意見も発言させてほしいものだと思ったのでした。

ところで標題の串本の民話、何故か最初の写真の写りが黒っぽくなったけど、理由が分かりません。串本に行く度に友人に貰っていたのですが、もう20枚以上貯まりました。話の数にすると随分たくさんありますが、同じタイトルの中での文体の違いや、全体を通しての誤字・脱字が多いし、いったい何を書いてるのか解らん話もありました。

                       

旧の串本町内での話なので現串本町の半分ぐらいの地域の分しかありませんが、話の量は多いですね。旧の古座町には本になった民話集がありました。でも古座の分はこんなにたくさんの話は載ってなかったので、その気になって調べてみれば古座にももっとあるのかも知れません。

樫野や大島、須江、田並、橋杭や有田など既に紹介してきた地域の話もあるし、退職すればこの民話集を基に再度地域を訪れて、このブログの中で書き直しをしてみようかと考えています。

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