「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

咳をしても一人 Long Good-bye 2021・09・15

2021-09-15 05:06:07 | Weblog



   今日の「 お気に入り 」は、「 放哉俳句 」をいくつか 。


    「 入れものが無い両手で受ける 」


    「 咳をしても一人 」


    「 寒ン空シヤツポがほしいな 」


    「 鳩に豆やる児が鳩にうづめらる 」


    「 とはに隔つ棺の釘を打ち終へたり 」


    「 ふとん積みあげて朝を掃き出す 」


    「 あすは元日が来る仏とわたくし 」


    「 筍くるくるむいてはだかにしてやる 」


    「 天井のふし穴が一日わたしを覗いて居る 」


    「 恋を啼く虫等のなかでかゞまつて寝る 」


    「 障子の穴をさがして煙草の煙りが出て行つた 」


    「 お遍路鈴音こぼし秋草の道 」


    「 犬に覗かれた低い窓である 」


    「 禿げあたまを蠅に好かれて居る 」


    「 火の無い火鉢に手をかざし 」


    「 痩せた尻が座布団に突きさゝる 」


  ( 出典:「 尾崎放哉句集 」池内 紀編 ( 岩波文庫 ) ㈱岩波書店 刊 )




    数年前 、十五キロほど減量したときのことを思い出します。

    昔 、肺病 。 今 、コロナ 。

   「 武漢熱 」と呼ぶ方もいるそうな 。

    元栓閉めても、拡散収まらず 。

    近隣諸国に倣って 、歴史を、ながく忘れないでおこう、と思う 。





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