今日の「お気に入り」は、山本夏彦さん(1915-2002)のコラム集から。
「大阪の猟銃殺人事件の犯人梅川昭美は、スナックで知り合った男たちにしきりに電話をかけて別れを惜しんだ。スナックで一面識の友が友だろうか。彼が死を前にして電話をかける相手がなかったこと、定年で去った会社員が何年かたって会社に電話しようとして相手がないのに似ている。」
(山本夏彦著「つかぬことを言う」中公文庫 所収)
「大阪の猟銃殺人事件の犯人梅川昭美は、スナックで知り合った男たちにしきりに電話をかけて別れを惜しんだ。スナックで一面識の友が友だろうか。彼が死を前にして電話をかける相手がなかったこと、定年で去った会社員が何年かたって会社に電話しようとして相手がないのに似ている。」
(山本夏彦著「つかぬことを言う」中公文庫 所収)