今日の「お気に入り」は、山本夏彦さん(1915-2002)のコラム集から。
「チャンスというものは三回目にようやくつかまえられるものだと聞いたことがある。一回目はゆっくり目の前を通りすぎて行く。やりすごしてあれがチャンスだったかと気がつく。二度目は『今だ』とは思うものの臆して手を出さないうちに同じく通りすぎて行く。この二度の経験にこりて三度目にようやくつかまえる。それも才能のうちなのだそうである。」
「幸運が三度姿をあらわすように不運もまた三度兆候を示すのである。それは見たくないから見ない、気がついても言わない、言っても聞かない、そして破局を迎えるのである。」
「岡目八目といって当人には見えないことが他人には見える。」
(山本夏彦著「生きている人と死んだ人」文春文庫 所収)
「チャンスというものは三回目にようやくつかまえられるものだと聞いたことがある。一回目はゆっくり目の前を通りすぎて行く。やりすごしてあれがチャンスだったかと気がつく。二度目は『今だ』とは思うものの臆して手を出さないうちに同じく通りすぎて行く。この二度の経験にこりて三度目にようやくつかまえる。それも才能のうちなのだそうである。」
「幸運が三度姿をあらわすように不運もまた三度兆候を示すのである。それは見たくないから見ない、気がついても言わない、言っても聞かない、そして破局を迎えるのである。」
「岡目八目といって当人には見えないことが他人には見える。」
(山本夏彦著「生きている人と死んだ人」文春文庫 所収)