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「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

2005・09・02

2005-09-02 06:00:00 | Weblog
 今日の「お気に入り」は、山本夏彦さん(1915-2002)のコラム集から寸言をいくつか。

 「自信はしばしば暗愚に立脚している。」

 「他を難ずる人は、自分のことは棚にあげているのだから、その言葉には痛切の響きがない。むしろ景気のいい響きがあるから、聞くものは同じく自分のことは棚にあげて、そこに八百長による和気の如きものが生じるのである。八百長だからそれらはたいていあとで痛烈だとほめられる。だから私は痛烈という言葉を好まない。痛烈といわれるもので浅薄でないものは希である。」

 「男はにが笑いする動物で、女はしない動物である。新聞はにが笑いしないこと女に似ている。」

 「神と仏は時々ないものである。」


   (山本夏彦著「ダメの人」所収)


 「人は窮すれば何を売ってもいいが、正義だけは売ってはならぬと旧約聖書にある。」

  (山本夏彦著「オーイどこ行くの」所収)
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