今日の「お気に入り」は、吉田兼好「徒然草」「花はさかりに、月はくまなきをのみ見るものかは。」で始まる第百三十七段の一節です。中野孝次(1925-2004)著「すらすら読める徒然草」からの引用です。
「若きにもよらず、強きにもよらず、思ひかけぬは死期なり。今日まで遁れ来にけるは、ありがたき不思議なり。しばしも世をのどかには思ひなんや。」
中野孝次さんの現代語訳はこうです。
「若いと言わず、強健と言わず、思いがけずやってくるのが死期である。今日までこうやって死を逃れてきたのは、思いもよらぬ幸運、不思議と言っていい。そのことを思えば、自分は当分死なないだろうなどと、のほほんと構えていていいわけがないのである。」
「若きにもよらず、強きにもよらず、思ひかけぬは死期なり。今日まで遁れ来にけるは、ありがたき不思議なり。しばしも世をのどかには思ひなんや。」
中野孝次さんの現代語訳はこうです。
「若いと言わず、強健と言わず、思いがけずやってくるのが死期である。今日までこうやって死を逃れてきたのは、思いもよらぬ幸運、不思議と言っていい。そのことを思えば、自分は当分死なないだろうなどと、のほほんと構えていていいわけがないのである。」