日本電産といえば、すぐに創業者永守重信氏の強いキャラクターを思い浮かべるのだが、正直この「創業初」のCMは意外だった。
えーっと、CMの企画制作は自分も関わりがあったりする分野で、その状況や事情がてんこ盛りなことや、関係各位やスタッフの方々の頑張りについては分かっているつもりだ。なのでちょいと汗かいちゃうんだけど、この拍子抜け感はなんだろう。時代の流れに、自分がついていけてないのだろうか。
もしかしたら、今後の展開にアイデアがあるのかもしれない。だがそれにしても、ファーストコンタクトのソフトな感じたるや。大きなお世話だけど、試写の空気はどのようなものだったのだろうか。
今回のCM制作、オンエアの目的は、将来を見据えてのリクルーティングだと聞いた。B2Bの産業だけにトップ企業であっても認知度がもうひとつ、というのも理解できる。しかし、いったいどんな人材を求めているのだろう。てっきり経営の志や姿勢に共感できる人が主軸なのかと思ったら、そんな気配ではない。
ところでこのCMを見て、あるクリエイターの方のことを思いだした。企業のトップと直接対話して、その根っこのところで太い答を提示していくその人のクリエイティブを、僕は本当に尊敬している。あの人だったら、どうしただろう。そんなことを考えていると、またCMの企画をやってみたくなるのでした。