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TRASHBOX

日々の思い、記憶のゴミ箱に行く前に。

満員電車と多様性

2016年10月22日 | NYが好きだ

久しぶりにNYを訪れている(もう帰るけど……シクシク)。
今回も結構地下鉄のお世話になった。
観光客タイムで動いているので、それほど混雑には出くわさないのだが、
時間帯によって多少は「も少し詰めてくださいなプリーズ」みたないことも。
ただ、ツーリストとしての気楽さもあるのだろうが、
なぜか日本のラッシュほど苛立つ感じを覚えない。

大好きな街とはいえ「やっぱりNYは違うなぁ。何もかも素敵!」と
ポーッとするほどウブではないが、
この「やれやれ、ちょいと混んでるけど、ま仕方ないか」という感覚。
もしかしたら、「いろんな人が乗っている」という単純な理由かもしれない。
いやホント、今更いうことでもないけれど、
人種やファッション、立ち振る舞いのバリエーションは見飽きない。
このバリエーションが、なんていうか
「自分は自分」という気持ちにさせてくれる。
(その分、突きつけられるものもあるけど)

一方で多少のバリエーションはあるとはいえ、
かなり均質感の強い日本の電車にいると、
自分もこの一部という錯覚にとらわれることがある。
その辺が冒頭の疑問の回答なのかもしれない。

でも一方で、他のアジアの国の場合、
見た目的な均一性は日本と変わらないと思うのだけど、
苛立ち感は異なるのではという気もする。
単に見た目の問題だけじゃないのかなぁ。

えーっと、いくらNYが好きでも、
「NY最高!日本残念」という人間ではないので
(逆にそういうお方とは距離を置いておきたい)
ふと思った雑感と思ってくださいませ。

やはりこの街の移動には地下鉄が便利なのだけど、
狭い街とはいえそれなりに時間もかかる。
特に最近盛り上がっているといわれる
ブルックリン、それもブッシュウィックあたりに行くと、
そこそこの乗車時間だ。
なので、この多様性はちょいとありがたいなぁ。
ま、気楽な観光客の戯言ではあるけれど。

ダンサーTAKAHIRO

2008年11月01日 | NYが好きだ
NHKの「ファースト・ジャパニーズ」再放送で見たTAKAHIROこと上野隆博氏。ダンスの本場ニューヨークで自分を試そうと渡米して3年。自信の所属するカンパニーもオランダでの初の海外公演に臨むなど、挑戦は順調そうだ。

しかしこの人、話す様子を見ているとヒップホップ・ダンサーというよりどこか僧侶のようなピュアで気高い雰囲気。パフォーマンスとの落差もまた魅力なのだろう。

ただちょっと残念なのが、自身のサイトの綺麗なまとまり感。所属オフィスが管理しているのだろうか、本人の一途なキャラクターやニューヨーク発の雑多な熱みたいなものが伝わってこない。

日本での活躍の場もより増えてくるのだろうが、型にはまったプロモーションはして欲しくないなぁ……でもそんなときは一度あの街に戻るのがいいんだろうな。飛び込んだときの気持ちを忘れないように「いつも心にNYを」……ちょっと青臭いけど、これは俺のモットーでもあります。

せたが屋@NY

2008年07月25日 | NYが好きだ
美味しいものの多いニューヨークでも、ラーメンはちょっと……という定説があった。「めんちゃんこ亭」やイーストビレッジの居酒屋で供されるメニューはそれにりに美味しいのだけど、ラーメンとしての何かが足りないという声は多かった。でも仕方ないかここはマンハッタンと納得していたところ、一風堂が進出してきたり、せたが屋が雑誌「ニューヨーカー」でラーメン店1位に選ばれたりとその風景も変わってきたようだ。

で、行ってみましたその「せたが屋」。行列必至と聞いていたのだが、平日の開店時とあって拍子抜けするくらいすんなりと入れた。ランチタイムサービスのしょう油ラーメンとカレー(他に親子丼か餃子が選べる)を頼むと、まず日本の家庭風カレーが登場。福神漬けの代わりにしば漬けがついていたのは、まあご愛嬌だ。

しかし肝心のラーメン、スープをひと口啜ると温度がぬるくてキレがない。しかも鰹節系だろうか、ダシの素材そのものの味が前面に立ち、スープとして昇華されていない。始まりがそうだと後が気持ちよく続かないものだが、麺自体は悪くないのにラーメンとしてのまとまりには出会えずじまい。ちょっとがっかりな印象だった。

ただ仕方ないかなと思うのは、熱い汁物の伝統がない(みそ汁とスープでは温度が決定的に違う)ところに、ちょっと火傷でもすれば訴訟もありというこの街。ある程度合わせていかざるを得ないのかもしれない。イーストビレッジのインドカレーがそれほど辛くない(アメリカ人は比較的辛さに弱いので)ことを思いだす。

もしかすると人種のるつぼニューヨークといえども、ある程度のローカライズは必要なのかもしれない。せたが屋をはじめ、日本のラーメン屋さんが目指すべき道は「現地で受けるアメリカン・ラーメン(カリフォルニア風寿司のように)」か、「あくまでこだわる本場の味」か。そういう意味では今後気になるところだなぁ。

ニューヨーク、ひとそれぞれ

2008年07月23日 | NYが好きだ
ONESELFというフリーペーパーの20号。六本木の成城石井に置いてあったので、ちょいとリッチな人たち向けなのだろう。その記事のひとつ、小山薫堂の連載「新しい都市生活者のカタチ」(「カノッサの屈辱」から約20年、なんか最近「ライフスタイル・アドバイザー」みたいな感じになってるなぁ)その一節に、こんなフレーズが。

「ニューヨークの人って、どこかクールで最先端が大好きですよね。一方でパリの人は、ちょっと保守的で新しいものにはわりと懐疑的なんじゃないかと思うんですが、東京にはその両方があるように思います」

まず「ニューヨークの人」という括り方からして疑問があるのだが、にしても近視眼的、つーかそれは雑誌の特集で触れるニューヨークの姿だ。確かにミーハー度は世界でもトップクラスだけど、いろんな奴いるんですから。

あの街は「エキサイティング、刺激にあふれている」という見方をされることが多くて、実際そういう面も思いっきりあるのだけれど、それもまた一面。あのざわつきは南の島が好きな人にとっての波の音みたいなもんだし、いろんな人間がいるせわしなさは「あんたの好きにやっちゃって」と言われているようで居心地がいい。自分にとってはどっちかと言うとリゾート感覚なんだけど、こんな俺って変でしょうかぁ……

同じく、パリの好きな人にもいろいろいるような気がするのだが。

IAC by Frank Gehry

2008年07月21日 | NYが好きだ
フランク・ゲーリーの手がけたIACビルディング、一度見たいと思っていたのだが、挨拶がてら訪れた会社のニューヨーク支社(一応あるんですね)の近くであることが判明。ただならぬ存在感に思わず見とれてしまった。でも好きかと聞かれるとそうでもない。なんか都庁の建物と同じ邪悪な空気(なんか丹下建築ってそんなところがあるような)をチラリと。ところで隣に建設中のビルとのコントラストがなんかシニカルで、それはそれで面白い。完成したら見られなくなるその光景を思い出に(アド街みたいだなぁ)。