今日も暑くなりそうです。
昨日は、竜巻を見た興奮の勢いで、つい、「ツイスター」のDVDを買ってしまいま
した。
家に帰って、家人に「竜巻を追いかけた」と言っても、いつものいい加減な物言いだ
と勘違いされて、娘にさえとりあって貰えず、写真を見せて、やっと納得させました。
常日頃の言動の信頼性の低さが物を言っています。トホッ
5日連続の夏休み中ですので、仕事の話は書きません。
じゃ、今日は何を書こうか、考えました。6月25日に人麻呂について書きましたが、
その際少しだけ触れた、与謝蕪村の数ある句集から極く有名なものを一つだけ、ピッ
クアップしてみます。
【 春の海 終日(ひねもす)のたり のたりかな 】
これ、有名ですよね。
前回、載せた 【 なの花や 月は東に 日は西に 】 に、勝るとも劣らぬ素晴らしい句
だと思います。
蕪村の作風の魅力をできるだけ端的に表すと、「絵画的で光に満ちた句が多く、日本
語の持つリズムを繊細に句中に取り入れ、鮮明なイメージを簡潔に描写するだけで、
描いた風景の背後に久遠の時をも感じさせてくれる」ということ、さらに「蕪村の発
句は日本語の機能に依存する度合いが極めて大きい為、芭蕉の発句に較べ、外国語へ
の翻訳は難しい」こと、でしょうか。
で、上に載せた、「春の海~」以外にも菜の花をモチーフにした句を蕪村はたくさん
作っています。正岡子規でしたっけか、蕪村を「春の詩人」と言ったのは。
まさにその、蕪村春句の代表選手みたいなものなんですが、今さら句の味わいを僕が
語っても、超野暮なわけで、この句から自分が受けた具体的イメージについてのみ、
ちっとだけ書いてみます。
最近でこそ、行く回数が減った四国出張ですが、10年ぐらい前はほぼ月一で行って
いました。その際、使用していたルートとしては、久留米→別府→フェリー→八幡浜、
または久留米→佐賀関→フェリー→三崎→佐田岬半島→八幡浜、この2ルートのどち
らかを辿ることが多かった様に思います。
3月か4月頃はいつものことなのですが、別府から乗ったフェリーが速吸瀬戸の高波
を抜け宇和海に入ると、途端にどよ~んと凪ぎ、陽光を受け黒々と光る海面遠くに南
予の島々が霞んで見えたものでした。
佐賀関から佐田岬半島突先に近い三崎港に上がり、半島の尾根を車で東に走る時も、
右手下方に見える宇和海は、やはりのた~っ、として、動いているのか停泊している
のかもわからない船たちが、黒光りする海面に浮かんで見えていました。
(たいした観光地ではないのですが、宇和海周辺、気持ちがなごむ旅をするにはもってこいです。お奨め)
このイメージが冒頭の蕪村の句にダブります。蕪村発句の中でも、大好きなものの一
つです。
それと、30年ぐらい前でしたか、SF作家の「横田順彌」が、「SF俳句」という
ジャンルをものする際、おふざけで以下の句を詠じたことを思い出しました。
【 HALの歌 ひねもすのたり のたりかな 】
お見事!
「HAL」とは、もちろん、「2001年宇宙の旅」ストーリー中、指示された相反する
任務が原因となって発狂し、己が統括する宇宙船ディスカバリー号の乗員を皆殺しに
しようとしたコンピューターHAL9000のことです。HALの異常に気付いたディ
スカバリー号船長のデイビッド・ボーマンによって、最終的には機能停止されていき
ますが、自我機能を徐々に停止されるさなか、幼児返りを起したHAL9000が、
親であり先生であったチャンドラー博士から教えてもらった『デイジーデイジー』の
歌を唄うシーンはあまりにも有名です。
のたりのたりしている春の海と、テンポもペースも無く漂う様に唄うHALの人工音
声を掛け合わせ、まさに日本人でなきゃできない捻り歌とでもいいますか...
(2001年宇宙の旅ポスター) (宇宙船ディスカバリー号) (船内コンピューターHAL9000の「眼」)
自分の句がとんでもない捻られ方をされていることに、蕪村は草葉の陰で、さぞや
驚いていることでしょう。
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● ㈱東洋硬化へのお問い合せは、当社ホームページの「お問い合せ」欄、
または、TEL:0942-34-1387 へお願い致します。
● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティングで
生成します。
● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
平面研削も行います。
● フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工はじめました。
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昨日は、竜巻を見た興奮の勢いで、つい、「ツイスター」のDVDを買ってしまいま
した。
家に帰って、家人に「竜巻を追いかけた」と言っても、いつものいい加減な物言いだ
と勘違いされて、娘にさえとりあって貰えず、写真を見せて、やっと納得させました。
常日頃の言動の信頼性の低さが物を言っています。トホッ
5日連続の夏休み中ですので、仕事の話は書きません。
じゃ、今日は何を書こうか、考えました。6月25日に人麻呂について書きましたが、
その際少しだけ触れた、与謝蕪村の数ある句集から極く有名なものを一つだけ、ピッ
クアップしてみます。
【 春の海 終日(ひねもす)のたり のたりかな 】
これ、有名ですよね。
前回、載せた 【 なの花や 月は東に 日は西に 】 に、勝るとも劣らぬ素晴らしい句
だと思います。
蕪村の作風の魅力をできるだけ端的に表すと、「絵画的で光に満ちた句が多く、日本
語の持つリズムを繊細に句中に取り入れ、鮮明なイメージを簡潔に描写するだけで、
描いた風景の背後に久遠の時をも感じさせてくれる」ということ、さらに「蕪村の発
句は日本語の機能に依存する度合いが極めて大きい為、芭蕉の発句に較べ、外国語へ
の翻訳は難しい」こと、でしょうか。
で、上に載せた、「春の海~」以外にも菜の花をモチーフにした句を蕪村はたくさん
作っています。正岡子規でしたっけか、蕪村を「春の詩人」と言ったのは。
まさにその、蕪村春句の代表選手みたいなものなんですが、今さら句の味わいを僕が
語っても、超野暮なわけで、この句から自分が受けた具体的イメージについてのみ、
ちっとだけ書いてみます。
最近でこそ、行く回数が減った四国出張ですが、10年ぐらい前はほぼ月一で行って
いました。その際、使用していたルートとしては、久留米→別府→フェリー→八幡浜、
または久留米→佐賀関→フェリー→三崎→佐田岬半島→八幡浜、この2ルートのどち
らかを辿ることが多かった様に思います。
3月か4月頃はいつものことなのですが、別府から乗ったフェリーが速吸瀬戸の高波
を抜け宇和海に入ると、途端にどよ~んと凪ぎ、陽光を受け黒々と光る海面遠くに南
予の島々が霞んで見えたものでした。
佐賀関から佐田岬半島突先に近い三崎港に上がり、半島の尾根を車で東に走る時も、
右手下方に見える宇和海は、やはりのた~っ、として、動いているのか停泊している
のかもわからない船たちが、黒光りする海面に浮かんで見えていました。
(たいした観光地ではないのですが、宇和海周辺、気持ちがなごむ旅をするにはもってこいです。お奨め)
このイメージが冒頭の蕪村の句にダブります。蕪村発句の中でも、大好きなものの一
つです。
それと、30年ぐらい前でしたか、SF作家の「横田順彌」が、「SF俳句」という
ジャンルをものする際、おふざけで以下の句を詠じたことを思い出しました。
【 HALの歌 ひねもすのたり のたりかな 】
お見事!
「HAL」とは、もちろん、「2001年宇宙の旅」ストーリー中、指示された相反する
任務が原因となって発狂し、己が統括する宇宙船ディスカバリー号の乗員を皆殺しに
しようとしたコンピューターHAL9000のことです。HALの異常に気付いたディ
スカバリー号船長のデイビッド・ボーマンによって、最終的には機能停止されていき
ますが、自我機能を徐々に停止されるさなか、幼児返りを起したHAL9000が、
親であり先生であったチャンドラー博士から教えてもらった『デイジーデイジー』の
歌を唄うシーンはあまりにも有名です。
のたりのたりしている春の海と、テンポもペースも無く漂う様に唄うHALの人工音
声を掛け合わせ、まさに日本人でなきゃできない捻り歌とでもいいますか...
(2001年宇宙の旅ポスター) (宇宙船ディスカバリー号) (船内コンピューターHAL9000の「眼」)
自分の句がとんでもない捻られ方をされていることに、蕪村は草葉の陰で、さぞや
驚いていることでしょう。
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または、TEL:0942-34-1387 へお願い致します。
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・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティングで
生成します。
● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
平面研削も行います。
● フレーム溶射による、短納期での寸法・形状・機能の復元加工はじめました。
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