国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

変化に対応するには少々の時間がかかる

2012年01月27日 | マスターの独り言(ジャズ以外音楽)
一度聴いただけではなかなか分からないアルバムというのがある。
そうした時の人の行動は3パターン考えられる。
1つ目は聴くのを止めて、倉庫に眠らせておく。
2つ目はすぐさま売りに行って新しいアルバムを買う資金にする。
この2つのパターンは1で置いてあったのが邪魔になって、
売りに行くなどの応用パターンも考えられるが、
まぁ、要するに聴くのを止めるというパターンだ。

3つ目は我慢をするかどうかは人それぞれだが、
ことある事に取り出して聴いてみる。
その時のCD置き場と相談ということもあるだろうが、
果たしてどれが良いのかはその人の音楽人生によって変わる。

デレク・トラックスにはまった時、ほとんどのアルバムを一斉に買い集めた。
そして最新作が奥さんのスーザン・テデスキと組んだ新バンドで、
テデスキ・トラックス・バンドであることを知り、少々の違和感を覚えた。
「あれだけスゴイギタリストが、奥さんにすべて持っていかれてる!」
『レヴェレイター』と題されたアルバムは、そう感じずにはいられない。

「あぁ、2人で公私合わせて協力するのだな」と好意的にとらえようとしても
デレク・トラックスのそれまでのアルバムの持つ超絶的ギターテクと
その選曲センスを思い出してしまい、「う~ん」とならざるえない。
まして、『レヴェレイター』がアップテンポの曲が無く(全曲夫婦のオリジナル曲)、
ほぼ全曲に近いぐらいスーザン・テデスキの歌が入っている。
インストルメンタルでギターの凄みを味わっていただけに、
「何もそんなに歌わなくても…」と思ってしまったりもする。
(まぁ、それまでにも歌付きのものはあったのだが…)

ところがだ。
それでもデレク・トラックスが入っていると思いながら、
何度か聴いてみると、これはこれで良いように感じられてきた。
何もスーザン・テデスキが悪いわけではない。
その変化に僕が対応しきっていなかっただけなのだ。
歌の後ろでデレクはしっかりとギターを披露しているし、
全体として曲調は、コッテリ感のあるブルース風味である。
何がきっかけになったのかは分からないのだが、ある時突然にそう思った。
きっと耳のチューニングがふとした拍子に合ってしまったのだろう。

そんなわけで今日も『レヴェレイター』を聴くのだ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿