国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

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そんな仮想の音楽喫茶

温故知新 故きを温ねて新しきを知る

2010年02月26日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
つい2・3週間前頃だったと思う。
テレビ東京で『なんでも鑑定団』を見ていたら面白い物ができてきた。
「オーケストリオン」という自動演奏機である。
酒場の盛り上げ役として、バンドミュージシャンをお抱えする前に
設置されたロールを使って自動に演奏する機会である。
僕は河口湖にあるオルゴールの森で同じような自動演奏機を見たことがあるが、
昔にあのような巨大で、しかも自動に各楽器を動かす機械があったことに驚いてしまう。
レコードなど録音機の発達により廃れて行ってしまったようだが、
人の音楽に対する思いを感じずにはいられない。

さて、2009年の12月。
1人のギターリストが運営されていない教会に「オーケストリオン」を作り、
その機械と一緒に演奏した。
ギターリストはパット・メセニーで、
その作ったアルバムはそのまま『オーケストリオン』という。

「メセニーが何か新しいことを始めた」
ジャズの最新情報を熱心に集めているわけではない僕にも
メセニーの新しいプロジェクトについては耳に入ってきた。
ジャケットなどを見ると部屋の中にたくさんの楽器が並んでいる。
タイトルが『オーケストリオン』なので、
「ストリングス」のような演奏なのかと思っていたら、
メセニー1人でギターを弾きながら、
全ての楽器を操作するという何が何だかよく分からない話である。

徐々に全貌が明らかになり、ユーチューブにも演奏の様子が流され始めると
なるほど、中央にメセニーがいて、周りの楽器たちが自動で演奏しているのだ。
アルバムとして聴いてみれば、とても1人で演奏しているとは思えない。
使い古され、ほとんど骨董化した技術にメセニーのギターが生き生きとした音を与える。

そのメセニーが、「オーケストリオン」を持って来日するというから
これはぜひ生で観てみたい。