国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

そして伝説へ…

2010年02月24日 | マスターの独り言(ジャズ以外音楽)
街路樹には緑の葉が生い茂り、路上には幾台もの車が駐車している。
手前には横断歩道があり、そこを4人の男が歩いている。
先頭の男は、白いスーツに白い靴。ポケットに手を突っ込んで前のめりに歩いていく。
2番目の男は、黒いスーツに黒い靴。
行進のように腕を振っているが、リラックスした様子で歩いている。
3番目の男はグレーのスーツで、右手にタバコを持っている。
そしてなぜか不思議なことに裸足で歩いてる。
4番目の男はブルーのシャツにジーンズ姿だ。
顎までびっしりと生えた髭はいかめしいイメージを与えてくる。

あまりにも有名な横断歩道であり、あまりにも有名なジャケットである。
『アビー・ロード』
1969年に録音された事実上ビートルズ最後のアルバムである。
ここ数日EMIがこのアルバムの録音された
アビー・ロード・スタジオを売りに出したをいうことで紙上をにぎわせていた。
ビートルズの録音の9割がこのスタジオで録音されているということを始め、
たくさんの歴史と伝説を含んだ場所である。
多くの人が売却に反対し、
結局は白紙となり、変わりに「史跡」として残ることとなったようだ。

僕にしてみればお金があれば「ぜひ買いたい」と思うほどだ。
特に何かをしたいわけではない。何かができるわけではない。
でもやはりそういう歴史溢れる場所は残していくことは大切ではないだろうか。

まぁ、アビー・ロード・スタジオは買えないが、『アビー・ロード』は何度でも聴ける。
A面はジョンの思いのままに、B面はポールの思いのままに
ビートルズ最後のショーであり、
時代と共に駆け抜け、そして新たな旅立ちを向かえようとした1枚である。
B面のメドレーはありとあらゆる「ビートルズらしさ」がつまっている。
そして新しい挑戦が最後の瞬間まで行われていた記録でもあるのだ。