まい・すぺーす

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新美南吉記念館へ行った。

2006-08-26 20:14:00 | 放浪見聞録

新美南吉記念館へ行ってきました。

9月3日まで特別展「ごんぎつね」の殿様 中山家と新美南吉が開かれています。

新美南吉記念館は自宅から数分という近くにありながら、今まで一度も訪問したことがありませんでした。

今日は学芸員さんによる展示解説がおこなわれることと、無料入場券を頂いた事から、開館十数年目にして初めての訪問となりました。

訪問前に先日放送されて録画した「まんが日本昔ばなし」の「ごんぎつね」を見て、予習しておきました。学生時代でも予習なんてしたことがないのに…

展示室に入って最初に目に留まるのが、新美南吉の代表作「ごんぎつね」の様子を描いたジオラマです。ものすごく精巧な作りで、物語の台詞の一つ一つが聞こえてきそうでした。来月になると記念館の前の土手に彼岸花が咲き、多くの観光客で賑わうのですが、いままで新美南吉と彼岸花のつながりが分らなかったのですが、「ごんぎつね」で兵十の母の葬列の足元に彼岸花が…との記述によるものだったと知りました。(勉強になるなぁ)

そして新美南吉の生まれから童話作家としてのデビュー、教員時代の事、そして29歳という若さでの死までの一生を記した展示などがありました。

いろいろな作品の原稿や南吉の日記なども展示されていましたが、新美南吉という人は、字は上手くないですね。読もうと思っても読めないものが多かったです。

そして展示室の一角で特別展「ごんぎつね」の殿様 中山家と新美南吉が開かれていました。

展示内容についての詳細は記しませんが、南吉と中山家の関係、中山家六女ちゑへの生涯、南吉とちゑの関係などを記した展示がありました。

ちゑと南吉は恋人だったと言われていたが実際は違っており、南吉の片思いだったこと、ちゑの死と南吉の思いの展示を見たときは、あまりにもせつない気分になりました。

新美南吉については、地元の人間ながら「ごんぎつね」の作者というくらいしか知らなかったし、それほど興味もなかったのだが、今回初めて記念館を訪問して、その人となりを知ることができました。惜しいのは29歳という若さで亡くなった事。もっと長く存命だったならば、さらに多くの作品がこの世に誕生して、我々を感動させてくれたことでしょう。