執行時の発番に誤りがあったので訂正します。
東日本大震災の被災者の救助に関する要望書
東京都知事 石原慎太郎 殿
東京都都市整備局 御中
東京都総務局総合防災部 御中
東京都福祉保健局 御中
各区市保育担当課 御中
とすねっと要望書第1213号
平成23年6月16日
東京災害支援ネット(とすねっと)
代表 森 川 清
(事務局)
〒170-0003 東京都豊島区駒込1-43-14
SK90ビル302森川清法律事務所内
電話:080-4322-2018
第1 要望の趣旨
1 東京都が設置する避難所である旧グランドプリンスホテル赤坂に避難する東日本大震災の被災者が6月末の前記避難所閉鎖に伴い避難所を移動する際に、東京都は移動先の自治体と調整して、保育園、幼稚園、こども園など受入れ可能な幼児施設を確保し、幼児を抱える被災者が安心して移動できるよう早急に必要措置を講じてください。
2 旧グランドプリンスホテル赤坂から移動する被災者を受け入れる区市は、東京都と調整して、保育園、幼稚園、こども園などの受入れ可能な幼児施設を確保し、幼児を抱える被災者が安心して移動できるよう早急に必要措置を講じてください。
第2 要望の理由
1 わたしたちは、主に都内で東日本大震災の被災者を支援する活動に携わっている弁護士・司法書士・市民等のボランティア・グループです(代表・森川清弁護士)。インターネット(ブログ)やニュースレター「とすねっと通信」を通じて被災者に必要な情報を提供し、避難所や電話での相談活動を行っております。
2 東京都は、本年4月9日から旧グランドプリンスホテル赤坂(以下「赤プリ」)に東日本大震災の被災者を受け入れていますが,赤プリが6月末日をもって閉鎖されることに伴い、被災者は都民住宅又は旅館等の他の避難所へ移動することが決まっております。
小学生および中学生がいる世帯に対しては、千代田区や隣接区にある宿泊施設を優先的に提供し、隣接区に転居後も越境通学できるよう各区の教育委員会と調整されているとの報道がなされております。これに対して、幼児を抱える世帯については、各世帯が移動後に周辺地域で独自に保育園等の受入れ施設を探さなければならないのが現状であり、受入れ施設の有無を含めて、大きな不安を抱えたまま移動希望先の選択をせざるを得ない状況に置かれています。
度重なる移動に伴う子供たちのストレスなどに配慮すべき状況は、小学生、中学生と幼児とで何ら異なることはなく、せめて受入れ施設があるか否か、あるとしてどの様な施設であるかといった情報を提供したうえで、幼児を抱える世帯が移動希望先の選択ができるような措置を講じることは、都道府県知事が被災者の救助に万全を期すべきこと(災害救助法22条)とされていることからも必要な措置であります。
移動先の区市も、被災者の子どもの福祉のため、東京都と協力して、受入れ施設の確保に努めるべきです。
以上のとおり、避難施設の被災者の移動に伴う子供たちへの配慮の一環として、東京都と移動先の区市との間で保育園、幼稚園、こども園などの受入れ可能な幼児施設を確保し、幼児を抱える被災者が安心して移動できるよう、早急に必要措置を講じるよう強く要請いたします。