なんとかしてきてなんとかなった

つれづれなるままに、つぅつぅれろれろ

アメリカとイラク

2014-09-02 22:27:53 | 日記
オバマ大統領がイラクの一部空爆を認める決定をしたとニュースで。

イラクは今、内戦状態となっている。
中東はいつも宗教がらみで複雑、って印象だあるが、今回も例に漏れず宗教がらみ。
日本人にはよく理解できないのだけど、同じイスラム教で何々派と何々派とわかれて戦っている。
仏教で言えば高野山と比叡山
日本の多神教で仏教で宗教戦争なんかここ数百年起こったことがないし、いまでは別門徒でも隣同士仲良く暮らしてる。
それはいいとして、宗教抜きのはなし。
アメリカはイラクに責任がある。
それはもちろんフセイン政権下のイラクに侵攻した湾岸戦争のことだし、その大義名分の大量破壊兵器はけっきょく無かった。
だから、といううわけでもないが、その後の占領下で治安維持の部隊を駐留してきた。
で、アメリカが撤退したとたんこのざまだ。
「イスラム国」という日本語にしたらベタベタなネーミングの反乱軍はいろいろと問題だ。
アルカイダ系といわれるテロ組織はもちろん反欧米だ。
これが、またしても米国人ジャーナリストを殺害した。
一説によると、すでに80人くらいのジャーナリストが拘束され、なかにはすでに殺害されてる人もいるだろうと。

こうなればさすがのオバマも黙ってはいられないだろう。
このまま、ジャーナリストが殺害されていくのを、指をくわえて見てるわけにもいかない。
ただでさえ、支持率の低下で議会ともめているのに、世論を敵にまで回せないだろう。
しかも、このままイラクを反米組織に乗っ取られても困るはずだ。

だけど、いままでオバマの及び腰は、共和党のはじめた戦争だとか戦費の財政問題だけではたぶんない。
ウクライナのロシアの動きの方を優先させてると思う。
ウクライナの方も航空機を撃墜されるは、国境線に軍隊がでるはでかなり緊張してる。
すでに内戦状態とも言われる事態に、ロシアが一口噛んでる。アメリカにとって看過できる状態ではない。
連想するのは第一次大戦の引き金となったオーストリアの皇太子暗殺だ。
この暗殺でそれまでかろうじて保ってた国家間の緊張が一気に増大した。「おまえのところがやったのか?」と「やるならやってみろ」となし崩し的に戦争になっていった。
なんだか、その二の舞になりそうな感じがする。
国家間ではなく民族間、宗教間でいつでも起こりうる状態になってるのではないだろうか。
ボスニアの悲惨な時は、いくら殺し合っても国内の話だからアメリカもさほど乗り気ではなかったし、ヨーロッパに飛び火するような事は無いだろうと、まだロシアも国力がそこまで無かった時期だ。
しかし、今回、ロシアは充分に口出せるほどの国力があり、往年のソ連なみに影響力がある。
アメリカとしては、こちらを優先させないと、思ってるだろうし、いま、二カ所で戦線を開けるかは疑問だ。
しかも、イラクには「イラクの国内問題」としてかたづけられる大義名分がある。
できるなら、現政権でなんとかしてもらいたかったに違いない。

ここで、安倍政権の集団的自衛権と繋がるのだけど、なんかアメリカさんの思惑が見え隠れしてる気がする。
いろいろ火種を抱えている世界に、アメリカはどんな未来世界を描いているのだろう。
日本はどこに向かえば良いのであろうか。


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