智の庭

庭の草木に季節の移ろいを感じる、日常を描きたい。

北風小僧の貫太郎

2013年01月16日 | 甥っ子の成長を見守る
これは、昨年の木枯らしが吹き始めた頃の話である。

左手は甥っ子7歳ヒロクンと手をつなぎ、右手は4歳マアクンと手をつなぎ、

長男の書道教室へ向かい、実家マンションを出発した途端、

急に北風が吹き荒れ、雨がぱらぱら降ってきた。


教室まで徒歩5分、空はお天気雨、しかも北風が強い、

ならば、傘を取りに戻らず、走っていくぞ!

「寒い」「傘を取りに帰る」と泣き言をいう幼子に、

「走れば温かくなる」「雨は直ぐやむ」と「よーいどん」と手を引っ張り走り始めた。


100mも走れば、暑い暑い、となって、信号待ちの間、高校の塀で北風を避け、

ついでに、「北風小僧の貫太郎」って知っている?と聞くと、知らないそうなので、

歌って、教えて、歩いている間に、教室に到着。


書道を終えて、帰り道、覚えたかな?とまた歌い始めたら、

ヒロクンが「その歌、唄わないで」となんだか情けない声でいう。

「なんで?」と聞くと

「その歌、唄うと、北風が吹いて寒いよ。」

「今、風が吹いてないし」とマアクンもいう。

「じゃあ、北風が吹いたら、うたおうか!」「うん!!!」



しばらくして信号渡ったころ、ビューーッと来たので、

「じゃあ、うたおうっか!」

「きたかあぜえーー、こぞおーの、かんたろおー、かんたろおう!」

「くちぶえーふきふーき、やあてきたあー」


冬でござんす、ひゅるるんるんルーン


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