智の庭

庭の草木に季節の移ろいを感じる、日常を描きたい。

紫蘭のレースひだ飾り

2017年05月11日 | 庭、四季の花
紫蘭が満開に咲いています。



群れなして咲く、このひざ丈の花々を、いつも上から見下ろして、彩りを鑑賞していましたが、

しゃがんで見上げますと



なんと!ヒダヒダのレース飾りが、幾重にも着いているではありませんか!!!

昔むかしの 宮廷貴族の洋服を 身に付けて

群れなし舞う 紫蘭の花


花咲か ばあさん

2017年05月01日 | 庭、四季の花
天気予報によると、関東は昼過ぎに雷雨の見込み。
それでは、私は「花咲かばあさん」に変身しなければ!
手に持つのは、灰ではなく、ハイポネックス



粉末を水で希釈して使用するのが、普通でしょうが、
庭が広くて、液肥にして蒔くのが大変なので、
雨降る前に、粉のまま蒔いて、お空に希釈してもらうことにした。

今日の庭、紫蘭が満開で


久留米ツツジが鮮やかです


来年も花咲け~~ と心の中で叫んでばらまきます。
そして、今はどしゃぶりの雨。
よきかな~よきかな~

つつじの季節

2017年04月29日 | 庭、四季の花
枝垂れ桜の足元では、「紫蘭」が咲き始めました。



「この花の名前は?」と姉に聞かれ「シラン」と答えると、
「えっつ!?智ちゃん、知らないの!?」と語気強く責められ、
「だっかっら!シ・ラ・ン!!!ムラサキのラン!!!」
「ゴッゴメン」と会話したことを、毎度思い出します。

「蘭」つながりで、こちらは「鈴蘭」ドイツスズランです



お向かいさんが「雑草化して手におえないから、処分している」
「えっつ!?いただきます!」と喜び勇んで植えましたが、
3年後、繁栄の一途をたどり、我が家でも雑草視され始めた


落葉性のミツバツツジと黒船ツツジが終わり、代わって常緑の

平戸つつじ 

透明感がある平戸つつじと異なり、マットなピンクの久留米ツツジ



目を休めるのに「ヒメウツギ」空木は別名「卯の花」



「卯~の花~の匂う季節が~」と歌ってから、真紅の久留米ツツジ



平戸と久留米が終わるころ、「皐月(五月)つつじ」の季節が始まります





森林公園のネモフィラ

2017年04月25日 | 庭、四季の花
空の青と競うように、ネモフィラが咲き、

そよ風が吹くと、空色の花の海原にさざ波が立ちます。

あちらこちらで「ほ~~~ほけきょ!」

日曜日、武蔵丘陵森林公園で甥(小学3年生)とサイクリング。

一面ルピナスに覆われた林の木陰で、お弁当を開け



3時のおやつは、ポピー畑でソフトクリーム



甥っ子に「智子おばちゃん、自転車、遅いよ~」と責められますが、

太ももは筋肉痛で、これ以上はムリです・・・

庭の改造ーその2

2017年04月12日 | 庭、四季の花
2013年に、玄関正面の北の窓から見える景色を、竹垣で修景しました。

廊下正面から、建仁寺垣の袖垣



廊下の左手から納屋方面、建仁寺垣



あれから4年経ち、棕櫚縄が腐りましたので、

2017年版は、御簾垣の袖垣



左手から御簾垣を眺める



にリフォームです。

材料が余ったので、斜め格子の光悦寺垣を別のところで作ってもらいましたが、後日UPします。




お庭の一部改造

2017年04月09日 | 庭、四季の花
60歳までは、お庭の草むしりを頑張ろう!とバレエで鍛えてきましたが、

藪蛇となり腰を痛め、この春から職人さんにお願いすることにしました。

そのついでに・・・・



水仙の後ろにあるブラッシの木が、暴れて始末に負えないので、



撤去したことで、ブラッシの木の後ろにもある水仙とも繋がり、拡がり感がでました。

抜根した植穴にも、水仙を移植しましたので、来年は「一群の水仙」となって迫力を増すことでしょう。

掘り出したブラッシの木は、「どんなに暴れてもいいよ~、ここで大きくおなり~」

という適した場所に移してあげました。

水仙の背後のピンク色の花は、「ハナカイドウ」



中国で暮らしていたころ、この花に慰められました。

ハナカイドウは蕾が濃い紅色で、夜、小さなぼんぼりが、沢山ぶら下がって見えて、可憐です。

夫は、「一番好きな花かも・・・」と言って、昨晩、ひんやりする夜空の下で眺めていました。

マグノリアの花たち

2017年04月08日 | 庭、四季の花
「マグノリアの花たち」なる映画が上映されて、嬉々として見に行ったら、

マグノリア(木蓮)とは何にも関係なくて、がっかりした記憶があります。

残念に思った私、庭には、マグノリアの仲間たちを植えることに決めていました。

まず、白木蓮が春は真っ先に咲き



お次は、辛夷が(左手)



三番手に、カラス木蓮。



赤紫のビロードのような質感の色は、シックな装いのマダムみたいです

最後に、5月ごろ咲くのは、からたねおがたま



常緑で花は小さくて目立ちませんが、バナナのような甘い果実の香りが漂います。


タイサンボクも植えたいな~・・・とダメモトでつぶやきましたら、

「大きくなるからダメ」と鶴の一声で却下となりました・・・

今年は、「姫辛夷もしくはシデコブシが欲しいな~」とつぶやいてみました。

お庭にも春が来た

2017年04月06日 | 庭、四季の花
月日を重ねて、庭は美しさを増し、年月を経て老いゆく人の心を癒してくれます。

ボケと日向みずきが、朝日を受けて輝きます。



7年前に植えて、細かったしだれ桜も、年々太くなり、花数も増えました



大島桜も移植の衝撃に耐えて、たわわに咲かせてくれます



春風は、次々と花を咲かせて、通り過ぎてゆきます

この夏一番に名乗る

2015年07月13日 | 庭、四季の花
日曜日、久しぶりに雨が止み、晴れ間が見え始めた10時ごろ

私はお洗濯物を干しに濡れ縁へ上がり、

夫は読書に勤しむ、

そんな静かな朝・・・・・

・・・・ジジジジ・・・ジジジジ・・・・ニィーニィーニィー・・・・

「聞きました?」

「うん、聞こえた」

「夏が来たね」

「ああ」

蝉の一番名乗りの瞬間でした。

勿忘草を忘れたい!

2015年06月13日 | 庭、四季の花
数年前、「勿忘草の種」を何かの「おまけ」で貰い、庭に蒔きました。

翌春、ブルーの勿忘草を十分に堪能しました。


・・・季節は繰り返し、今年の春もそうですが、

庭の至る所で、勿忘草が生え、もはや、その繁茂の仕方は、雑草。


「タダ」のものほど、怖いものはない、とは申しますが、

無料になるものは、大量に生産される、ありふれたもの・・・・

タダの種は、こぼれ種で繁茂するほど繁殖力旺盛なのです。


皆さん、おまけで貰った様な植物の種を、庭土に植えるものではありません。

抜いても、抜いても、あちらこちらから生えてくる。


勿忘草を、私は忘れたい!!!!

それなのに、忘れさせてくれません。

だから、勿忘草 なのでした・・・・


バラの庭ですか?

2015年04月29日 | 庭、四季の花
「家業は造園植木業です」と伝えると、

女性の相手の反応は、「バラの庭ですか?」と返されることが、最近重なった。

正直、ガクッとくる。

その人にとっての「庭」とは、「バラの咲き乱れる園」、イングリッシュ・ガーデン、ガーデニング・・・・

ということなのであろう、と推測してしまう。


私は、黙ってしまう。

東京都内には大名や公家の庭園が随所残され、京都には寺院や貴族の庭が沢山あるが、

「バラの庭」に直結する人は、これらの、日本が世界に誇れる「庭文化」を知らないであろうし、

説明したところで、伝わらないであろう。


花はバラだけではない。

今、我が家の庭に咲き始めたのは、スズラン、紫蘭、久留米ツツジ、姫空木、

蕾が膨らみ始めたのは、石楠花、アイリス、マロニエ、

紅葉も花は咲き、今はプロペラ状の種が、風に乗る準備をしている。


確かにバラは人目をぱっと引いて、その美は単純に分かりやすい。

でも、日本には四季が有り、折々の花や緑を楽しめる・・・・日本人の美意識は過去のものになりつつある・・・


私は、イギリスやドイツを夏に旅行して気が付いたことは、

湿気が少なく、朝晩は冷え込むので、

オープンカフェで飲食しても、日本だったら蠅がうるさくシツコイけれど、欧州では蚊や蠅は寄ってこない。


バラも、欧州の気候風土に適合して、肥料さえ上げれば元気に大きく育つが、

日本では、関東以南で育てるには、頻繁に発生する病害虫を退治するため、何度も薬剤散布をしなければならない。

むこうでは、誰でも育てやすい、たくましい花、のイメージであり、

こちらでは、手間暇がかかる花。


反対に、椿などは関東以南では、ありふれた植物でしょうが、

ヨーロッパでは、日本から導入された当初は、ガラス温室を持つ王侯貴族の高嶺の花で、

オペラ「椿姫」のヒロインは、パトロンから贈られた椿の花を胸に飾り、社交界に出ていたが、

バラではなく「椿」が富の象徴であった。


当時、温室はシャトー(城)に併設され、「オランジェリー」と呼ばれていた。

温暖な気候で育つ「オレンジ」を育てる場所、という意であるが、

我が家の庭では、みかん、カボス、スダチ、ユズが、屋外で、薬剤散布をしなくても、元気に育つ。


私が、イギリスの庭を見て回り、学んだことは、色調へのこだわり。

葉の色、花の色、色合いを重視していること。

樹木や草花を、日本にそのまま導入しても、あのように美しくはなれない。

梅雨時期の長雨や、そのあとの蒸し暑い猛暑で、ぐったりとしてしまう。


だから、私は、この地で、この気候と風土に根差した植物達を活かして、色合いが調和して美しい庭を作ろう、

そう決意して、庭づくりに励んでいます。

植物の「ありのまま」を受け入れて、見守る。

過保護にしないと育たないバラは、庭の片隅に追いやり、

代わりに、「シャクヤク(芍薬)」が大輪で豪華な存在感を与えてくれます。






花束を贈る 漆展、書道展

2015年04月04日 | 庭、四季の花
春は、花束を贈る機会が多いですね



これは 漆塗り展に出展した友人に贈りました花束。

アリストロメリア(淡い桃色)、ナデシコ(緑)、チース(濃い桃色)を使用しています。

今回は、菱形(ダイアモンド)に仕上げました。


前日、同じ花の材料で、書道の先生に贈りました。

この時は半円球形(ラウンド)に仕上げました。



花の分量は上も下も同じですが、

菱形の方がボリューム感が出せて、いいと思います。


こちらはピアノ発表会、「わからないよ~任せたよ~」との9歳甥っ子のリクエストに合わせて、



春一番の色、黄色を主体に、赤を刺し色にしました。


こちらもピアノ発表会、「青の花がいい~」と6歳の甥っ子のリクエストに応えて、



青の釣鐘草に、デルフィニウム、チース、そしてオレンジのガーベラにオレンジと黄色系のラッピング。

青は寂しい色調になりますので、反対色のオレンジと黄色をアクセントとして効かせました。


春の自然界では、黄や白系の花々がまず先に咲き、その後、ピンク系や赤系の草花、

最後に青系の花が咲くそうで

青系の花が入荷していて、良かった、と胸をなでおろしました。

上野公園でお花見

2015年03月30日 | 庭、四季の花
日曜日に、「上野公園でお花見しましょ!」

と夫を誘い出かけましたところ、

花は正に満開のタイミングですが、

人が大勢で、歩道は満員列車さながら、

木の根元には、酒席の酔客が陣取り、

いや~、人、人、ひと~~の多さに、驚くばかりでした。

しかも、中国語、ハングル語、ヒンズー語にスワヒリ語、ヨーロッパ各国の言語・・・

上野公園が、こんなにインターナショナルになるなんて、想像しませんでした



私が、もう、恐れなして、夫に腕を組ませてもらいましたが、

いつもは、抵抗され腕を振り切られるのですが、この日は、私が迷子になるのが面倒だったのか、

夫は大人しく、腕を組まれたまま、私を連れて歩きました。


腕を組んでのお散歩に、デート気分は高まり嬉しいのは一瞬で、

人ごみに酔いそうで、早々に切り上げましょう~、と夫を促しますが、

どういう訳か、夫はずんずん歩を進め、引き返そうとしません。


「あきちゃん、道は分かっているよね・・・」

「ああ、大丈夫。ほとんどのエリアで仕事したから。」

ああ、そうか、ここは夫の仕事の現場でもあった・・・・

「あきちゃん、あの道はスゴイ人だから、別の道を通ろうか・・・・」

夫は、私の腕を組んだまま、その満員ラッシュの道に入っていきます。


しばらく、のろのろ歩いた後に、階段を上り高台に出て

夫いわく「この一帯の木を、全部、移植して植えたんだ」

そうか! 夫は私に、自分が手がけた仕事を見せたかったのか!!!


私も、この方面の仕事をした者として、木々の活着具合や、樹勢を判定して、

「もう、問題なく、全部、ちゃんと咲いているね!!!」と褒めました。

桜は移植が難しい木であり、移植後、弱り枯れることがあるのですが、

夫は、全て枯らすことなく、元気に根付かせました。

その木々の下で、人々が楽しそうに飲んで食べています。


更に、桜のアーケードとなっている目抜き通りに来て、

「ここも全部だ」

堂々とした並木に育って、大勢の外国人が写真撮影に興じています。


人ごみが大嫌いな夫が、腕を組んで歩いたりするのが苦手な夫が、

胸を張って、誇らしげに私に紹介して、

人々が花見をする様子を見て満足していました。