コロナ禍、不安定な政局、猛暑や豪雨・・・世の中、大変です。
ものが売れない・・・飲食や観光、交通等は大打撃・・・経済を回すことと感染防止の二律背反をどうバランスしていくか?
さらには、資本主義経済、資本主義社会の存在意義までが問われている時代になっています。
日経ビジネス2021.9.6号の特集は「普通じゃ売れない 儲かる新常識」。
久々のマーケティングの記事です。
コンテンツ
Part1 かつての非常識 今は「儲けの新法則」
Part2 無理にやると軋轢も こうすればうまくいく
この特集では、6つのケースを中心に、かつての常識を打ち破って成功を勝ち取ったケースが紹介されています。
マーケティング5.0の時代になり、マスマーケティングは否定され、SNSの進化とともに個別マーケティング、デジタルマーケティングの時代に入ってきました。
マーケティングの神さま・フィリップ・コトラー博士の言葉
「皆がマイナス思考に陥っているという時にこそ、違う視点から市場を見つめ、大胆に行動することこそがマーケティングの真骨頂である。」
「違う視点」「大胆な行動」・・・日本の企業の弱い所です。
この特集で取り上げられているケースは、小さくとも、従来の枠組みから抜け出し、アクションに移している勇気ある物語です。
大阪王将の事例
(今までの)危険な常識・・・チェーン店、画一化こそ利益の源
儲かる非常識・・・価格も臨機応変、逆風に強く 看板は同じ、価格は別
チェーン店でも「地域密着」「らしさ」「個店」を尊重しています。
北の達人コーポレーションの事例
(今までの)危険な常識・・・売上は多いに越したことはない
儲かる非常識・・・商品を選び抜く、売上最小主義 新製品はなるべく出さない あらゆる議論は利益ベース
旬八青果店の事例
(今までの)危険な常識・・・商売の立地は人がたくさんいる場所
儲かる非常識・・・今熱いのは都会の人口空白地帯 あえて八百屋をオフィス街に出店
日産化学の事例
(今までの)危険な常識・・・餅は餅屋 分業こそ利益の源
儲かる非常識・・研究員兼営業が顧客開拓の武器 総合職の4割は研究員
サントリー食品の事例
(今までの)危険な常識・・・商品は「顔」が命
儲かる非常識・・ラベルレス緑茶、色で消費喚起
切り口を少しだけ変えるだけで、見え方が違ってくるマーケティングの世界。
同特集では、このほかにホテルとコラボした京都の寺院、町中の乗馬と海馬を楽しむ乗馬クラブ、串カツ田中の通販で売られた冷凍串カツと家庭用フライヤー・・・。
売れない時代に売っていくことは、一工夫も二工夫が必要になってきまいす。
新型コロナウイルスの感染拡大によって、時計が5年進んだと言われています。
タイムマシンで、5年後に行ったと仮定して、ビジネスの戦略、戦術をゼロベースで考え直していくことが必要な時期に来ていると思います。
今を嘆くのではなく、明日への希望にかける・・・そんなファイティングポーズが必要な時だと思います。