せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

カラスウリとキカラスウリ

2010-08-20 | 日記
古今集にある「思ひつつ寝ればや人の見えつらむ 夢としりせば醒めざらましを 」(小野小町)という歌をふと思い出した。先日BOOKOFFで買ってきた俵万智の『サラダ記念日』をさっき読んだからかもしれない。女の感性と男の感性は随分違う。違うからこそ面白いと感じるんだろう。短歌にもハマりそうだなあ。


職場駐車場わきではいたるところ藪一面をウリ科カラスウリが占めていた。

 
果実が大きくなってきている。秋になり熟せば赤くなる。



花は夜に咲くけど朝にはもうしぼんでいるから開いた花はなかなか見ることが出来ない。しかし夜に小雨が降ったりして花の先が開いたままになっていることがある。昼間に花を見つけられたら幸運。


カラスウリの花。花弁の形が星形で切れ込みがはっきりしている。カラスウリの葉は表面は毛が多く、ざらつく。


家の近くにあるファミリーレストランの塀にキカラスウリを見つけた。キカラスウリの花弁(白い裂片)はカラスウリより広がるが、糸状片はカラスウリより短い。キカラスウリの葉は毛が少なく表面に艶がある。

後ろ向きヒマワリ

2010-08-18 | 日記

ヒマワリ畑で見たヒマワリは太陽と反対側を向いていた。こんなに大きな果実をつけた花を動かすのはかなりの力が必要だから実際太陽に従って動くのは無理。完全に開いた花は基本的に東を向いたままのようだ。
 
ヒマワリにもいろいろあるみたい。

ルドベキア・トリコロールとメランポジウム

2010-08-18 | 日記
職場近くの霊園でひときわ目立つ黄色い花。真ん中の筒状花が褐色なのでルドベキアの仲間だとは思ったけどあまり自信ないなあ。キク科オオハンゴンソウ属(ルドベキア属)の一年草ルドベキア・トリコロール?

ルドベキアの仲間の中では葉も花も小さい。草丈は80-150cmくらい。今満開。

 
舌状花が黄色で真ん中の筒状花が褐色の花(頭花)をたくさんつけている。


茎や葉裏には毛がいっぱい。


一方、畑の横には小さなヒマワリを思わせるキク科メランポジウム。

非耐寒性一年草で草丈は30-50cm。今が満開。 

 
花とその後ろ姿。

ツリガネニンジン

2010-08-18 | 日記

もう貝塚の野原にはキキョウ科ツリガネニンジンがいたるところ花を咲かせている。


小さくてかわいい花でしかも薄紫の色がとてもいい。柱頭は3裂。

 
茎葉は輪生。中間に付く茎葉は広披針形。


こちら本物の釣鐘。

センニンソウとボタンヅル

2010-08-18 | 日記

家のすぐ近くには私鉄が走っていて土手の上から電車を眺めることがある。以前そのフェンスにたくさんの小さな真白な花をつけたつる性植物がからんでいた。ちょうどこの時期で夏の最も暑い時だった。


山の中、駐車場脇の藪の中などいたるところに白い十文字の花が美しい。キンポウゲ科センニンソウ。


葉は全縁で5枚の小葉からなる羽状複葉。

 
キンポウゲ科だから白い花びらのように見えるのはガクで花弁は無い。



このセンニンソウととても似ているが葉に浅く不規則な切れ込みがあるのがキンポウゲ科 ボタンヅル。


花はセンニンソウよりやや小ぶりの感じ。山の中では同じ場所で見ることもある。

 
よく見ると花弁様のガクの形もセンニンソウとは少し違うなあ。


葉は明らかに違う。左がボタンヅル(3小葉)で、右がセンニンソウ(5小葉の羽状複葉)。

ギンドロ

2010-08-17 | 日記

先日車を走らせていて今まで見たことのない木が目に入った。強い風になびいた葉の裏が異様に白くて信じられないほどだった。確かにシロダモやスダジイなども葉裏の色は特徴がある。しかしこの木の葉の裏の白さは格別。


近寄って観察するとその葉には独特の柔らかさがあって、ますますその美しさに魅了される。名前は知っていたのでヤナギ科ギンドロであるとすぐに分かった。葉裏が銀色のドロノキという意味だろうか?

 
葉裏や枝には白い綿毛が密生していて柔らかい感触。葉の表は濃い緑で光沢がある。

シナガワハギ

2010-08-15 | 日記

家のすぐそばの駐車場につづく空き地にフヨウが満開なのでちょっと立ち寄ってみると、その横で黄色の小さなかわいい花をつけたマメ科シナガワハギがこれまた満開でフヨウに対抗しているかのようだ。

1m以上の高さがある。

葉腋や枝の先端から10㎝ほどの総状花序を出し長さ5mmほどの小さい黄色の蝶形花を密につける。


葉には細かい鋸歯がある?確認出来なかった。

ミズタマソウ

2010-08-15 | 日記

ガンクビソウのすぐそばでは水玉が点々と付いたようにみえるアカバナ科ミズタマソウを見つけた。

 
茎の先や上部の葉腋から花序をだし、小さな花をつける。花弁は2個で2裂。果実は卵形でかぎ状の白い毛が密生する。果実は球形で白毛が密生していてこれが水玉に見えるからこの名がついている。

ハナイカダとガンクビソウ

2010-08-15 | 日記

林の中はまだ涼しく感じられた。ハナイカダがその果実を葉の上に乗せている。果実が葉の中央に付着していることを知ってなければ葉が傾いてもどうして落ちないのか不思議に思うだろうな。


イヌシデの林の下でヤブタバコに少しにているが花は下向きではなくて横向きについている地味なキク科の花を見つけた。キク科ガンクビソウ。舌状花がないので目立たない。

 
花が横向きにつく様が煙管(キセル)の雁首(ガンクビ)に似ていることからガンクビソウと名がついている

ショウジョウソウ

2010-08-15 | 日記
外はうだるような暑さ。真夏日だろう。朝から蝉が一斉にでできて啼き始めるともう他の声や音は聞こえない。昔、二階の自分の部屋でなんかの試験勉強をしていた時、窓の外のシラカシの木のアブラゼミがあまりにうるさいので「うるさ~い!」と叫んだところ全く効果はなくてもっと激しく啼き始めた。蝉の啼き声は気にしてはいけない。夏の風物詩として味わうものなんだ。


家からそう遠くないところの畑わきの花壇で、鮮やかな朱色の花?が目に入った。近づいてよく見ると赤い花に見えたのは苞葉のようだ。トウダイグサ科ショウジョウソウ。葉は互生して柄があり、中央部で深くくびれて先は尖る。


裏は赤くはないようだ。

 
茎の上部に数枚の朱紅色の苞葉がつき、トウダイグササ科だけあって中心部に花弁のない雌雄異花の杯状花序を集めて咲かせる。しかし朱紅色の苞葉が良く目立ち、花はあまり見栄えがしない。

猩々(ショウジョウ)とは古代中国で創られた空想上の獣で赤く長い髪の酒の好きの猿。現在では猩々はチンパンジー、大猩々はオランウータンをさす。ジョウジョウトンボ、ジョウジョウバエなどショウジョウのつく生物は体のどこかに赤いところがあるようだ。

タチフウロ

2010-08-14 | 日記
今年の夏は暑い。そろそろフウロソウ科タチフウロが咲いていないかと期待して早朝職場横の縄文の野原を散策。2m以上に成長したゴマノハグサをかき分けながら野原を進む。ゴマノハグサの葉を揉んで嗅いでみたらなるほどゴマの匂いがする。ゴマギの葉とも同じ匂いだと妙に納得した。ピンクの花が点々と咲いていてすぐにタチフウロであると判明。よかった、今年も会えたんだ。


花は均整がとれていてとっても美しい。

山地の草原や林の縁に生える多年草。花は直径3cmほどで淡紅紫色、濃紅色の脈がある。

 
花びらは5、萼は5。中央の花柱(雌しべ)の先は5裂している。雄しべは10本、5本は長く5本は短いようだ。基部(花の根元)には白い毛が密生する。

 
茎や葉柄に毛がある。葉は対生、上部の葉は3深裂~5深裂、下部は7深裂。右は花後の姿。

ジュズダマ

2010-08-13 | 日記

運動公園裏の観察池周辺には昔懐かしいイネ科ジュズダマが群生している。葉腋に数個の花序がつく。雄小穂と雌小穂があり、苞葉が変形した陶器質のつぼ型の苞鞘に納まった雌小穂群と苞鞘から突き出した雄小穂群で1つの花序ができている。この苞鞘で数珠を作ったことがジュズダマの名前の由来。

 
茎には白い粉?がいっぱいついているけど、何なのかわからない。

先月まで数ヶ月間右肩の痛みで苦しんだ。特に夜間の痛みがつらかったから眠れるようになった今、普通でいられることがどんなに幸せかを感じる。痛みがひどかった時に和漢診療科の教授に薏苡仁湯(よくいにんとう)の服用を勧められた。その中の薏苡仁はハトムギの種子を日干しにしたもので消炎、利尿、鎮痛に利用される。ハトムギはジュズダマと似ているが、苞鞘は柔らかく手でむくことができるらしい。

アサマイチモンジとクサコアカソ

2010-08-13 | 日記

イチモンジチョウ?と思ったけどどうも違うようだ。前翅の白紋の柄を写真でじっと見て、アサマイチモンジであることがわかった。アサマイチモンジとイチモンジチョウは非常によく似ていている。

このチョウがとまっているクサコアカソはイラクサ科 ( カラムシ属 )の多年草でコアカソと似ているから紛らわしい。茎も葉柄も赤いけれどコアカソは低木である点と葉の鋸歯の数が少ない点が違う。

コナラとクヌギ

2010-08-13 | 日記
この辺では雑木林に入ると、コナラとクヌギがどこにでも見られる。樹皮の違いで一目了然。樹木を勉強し始めたころはその違いが分からなくて歯痒かった。知らないということは、見えているのに見えないということだ。


コナラの樹皮は特徴的で、縦に不規則な裂け目があり、その裂け目の間に白い樹皮が残っているからすぐにわかる。


一方クヌギは樹皮が黒っぽくて、コナラのような白い樹皮が残っておらず、不規則に深く割れる。


コナラの果実。大仏の頭の様な殻斗がかぶっている。


クヌギの果実。まだ鱗片の付いた殻斗に包まれていて堅果がみえない。