「数になりたかった皇帝」という本を斜め読みしていて次の文にぶつかった。「ぼくたちはどうしてある日付をいつまでも忘れないでいるのだろう?年が巡って再びその日が来ても、あの日が二度と帰ってこないことなど、わかりきっているのに。」
日付や記念日というものに全く無頓着な自分に対して、母は本当によく昔の出来事の日付を覚えていた。さらには昨年、一昨年の今日は何があったなどよく覚えていたものだ。大切な思い出を忘れないために日付という栞をつけて頭のなかにしまい込んでいたのだろうか。
タイアザミ
台風は去ったがまだ小雨が時折落ちてくる中、近くの雑木林に入り込んだ。地面も滑りやすいしズボンも濡れるが気にしない。あちらこちらにキク科タイアザミが倒れている。このアザミは倒れやすいので、もしかしたらこの時期は倒れるか斜めになってしまうのが本来の姿かもしれないと思ってしまう。
別名をトネアザミといい関東地方に多く分布するらしい。花期には根生葉が枯れ野原や林縁などに生える。ナンブアザミの変種で1~2mの高さ。葉の長さは20~40cmの羽状で深裂。
頭花は径3cmほどで紅紫色、総苞片は反り返るか又は開出する。総苞片は触ると痛いかと思ったが実際はそれほど痛くはない。そのかわりに葉の棘は痛い。頭花は横向きに咲くのが特徴。
ノハラアザミ
今の時期に野原で見かけるノハラアザミは、枝先に紅紫色の花を上向きにつけ、総苞は鐘形で総苞片はやや反り返り斜上し 粘らない。ノハラアザミの総苞片は触っても痛くない。根生葉は花期にも残るらしい。