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みんなでつくる「ネット社会」

NPO法人e-Lunchさんが開催された『子どものインターネット利用を考えるシンポジウム みんなでつくる「ネット社会」』を聴講してきました。

基調講演「子どもが使って大丈夫?スマホってなに?」から始まり、夏に2回に渡り行われた中学生によるインターネット利用についてのグループワークの発表、パネルディスカッションと盛りだくさんです。

私には子供がいないので正直なところ今までこういうテーマには切実な関心を持つというところまでいきませんでした。フィルタリングの実際についても知らないことばかりでした。

中学生の発表は「中学生同士で考え、議論していく中で大人が押し付けなくても自分たちでルールを確立していける力がある」とも受け止められるし、それは否定しませんが、私が受けた強い印象は“中学生ってまだこんなに幼いのか”ということでした。

誤解しないでくださいね。今日の中学生とその発表が拙いということではないのです。立派でした。

日本語はもう大人と同様に扱えるので一見大人と対等な議論や意思疎通ができるように思うけれど、同じ言葉を使っていてもそれには筋肉がついてないというか、危ういんですね。たまに遊ぶ甥っ子を見ていてもそうです。13歳から15歳はまだそういう年代なのだと改めて感じました。

そういう成長段階で今のネット社会の荒波を泳いでいくのはやはり大変なことだと思います。

でも、私が一番思ったことはそれではなく、今日は中学生にフォーカスした内容でしたけど、改めてこのネット社会を安全に楽しむことはどの年代にとっても難しさを含んでいるということです。例にあがったネット依存による生活サイクルの乱れや、ゲームの課金に関わる金銭問題、ネットによる性犯罪への危険、ネットでの誹謗中傷、などなど別に中学生に限定したトラブルではないですからね。子供をターゲットにした悪意の大人がいるように、大人をターゲットにした悪意もどっさりあるわけです。

人生の途中から急にネット社会がスタートした私たち世代特有の危険もあるはずです。中学生より現実の人間関係が複雑になっている分ネットでのコミュニケーションも高度なセンスが求められています。私などしょっちゅう迷ったり悩んだりしています。すべての年代が機能の進化のスピードに翻弄されているのが現在のネット社会だといったら言い過ぎでしょうか?翻弄され方が中学生と40代、50代では違うだけで。(もちろん享受の仕方も)

『子どものインターネット利用を考えるシンポジウム みんなでつくる「ネット社会」』という長いタイトルの中で、“みんなでつくる”がポイントだと思うのです。

子どもとインターネット、という言葉で表現される内容の中には実はすべての年代に通じる課題の原型が含まれている。ということをすべての大人が認識していくのが“みんなでつくる”第一歩かなと、このような場に初参加の私は感じました。
                     

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