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 ちょっと、びっくりするような池江璃花子の情報

2021年04月19日 | 未分類
 阿修羅掲示板に掲載された魑魅魍魎氏の情報

 池江璃花子、東京五輪代表内定を支えた「奇跡の石」なべおさみが授けた “北朝鮮産” http://www.asyura2.com/20/genpatu53/msg/469.html
2021 年 4 月 17 日

 「池江璃花子、東京五輪代表内定を支えた「奇跡の石」なべおさみが授けた “北朝鮮産”」
(Smart FLASH 2021/4/13)
https://smart-flash.jp/sports/138897

東京五輪で2種目の出場権を獲得した、池江璃花子(20)。白血病からの奇跡的な復帰の陰には、彼女が通う日本大学の “愛の支え” があった。

「日大は、2016年にスポーツ科学部を創設し、五輪を目指すアスリートの養成に本格的に乗り出しました。2019年に池江は入学しましたが、プールの設備を刷新し、学内では『池江専用プール』と呼ばれるほどです。  

 さらに、水泳部の監督は、日本水連の副会長を務めています。施設面でも人材面でも全面的にバックアップされたことで、池江も恩義を感じていますが、田中英壽理事長は、『俺のおかげで池江は五輪に出場できた』と思っているでしょうね」(日大関係者)  

 他方、池江の闘病生活に関わったとされる人物がいる。“昭和の怪物芸人” なべおさみ(81)だ。2019年夏に『週刊新潮』が、なべの自宅を訪れる池江の姿を掲載。なべは「手をかざすことで病を癒やすことができる」と周囲に語り、ガンで胃を摘出した王貞治氏を回復させたと自著に綴っている。  

 その噂を聞いた池江は知人を介してなべと知り合い、“施術” を受けていたという。さらに今回本誌は、なべに近い関係者から、ある証言を得た。池江は、なべからもらったパワーストーンを、肌身離さずに持っているというのだ。

 「天然ウランを含む鉱石で、北朝鮮で採掘された石だそうです。放出されるごく微量の放射線が血流をよくし、疲労の蓄積が少なくなることから、ハードワークへの耐性も高まるということでした」  

 一度は東京五輪を断念した池江だが、謎の石が奇跡をもたらしたのか?

------(引用ここまで)--------------------------------------------

含有量にもよりますが、ウラン鉱石は強い放射線を発しており危険です。
ガイガーカウンターを近づけると針が振り切れるほどです。

「ウラン鉱石(ガイガーカウンターテスト用)」 (ワイヤレス南海白敷 2011/11/6)
https://www.youtube.com/watch?v=xm8R0kCYXpk

粉末を吸い込んだりすると危険なので、通常はこのようにビニール袋に入れたものを
金属缶で保管します。素手で直に触れるのは厳禁です。ミネラルショップ店員も注意を促しています。

「女性に人気のパワーストーンというものがありますが、ウラン鉱石とかもパワーストーンですか?」 
(Quora)
https://jp.quora.com/josei-ni-ninki-no-pawa-suto-n-toiu-mono-ga-ari-masu-ga-uran-kouseki-to-kamo-pawa-suto-n-desu-ka

 ミネラルショップ店員だった私がお答えします。
まずウラン系の鉱石は、コレクションアイテムとして普通に流通しています。強く蛍光するものもあり、人気がありますよ。
保管方法は「自己責任」という言葉で済ませる場合が多いのですが、遮蔽して保管して、眺める時もビニール越しに短時間だけ見ることをお勧めします。ごく僅かな欠片でも吸い込むリスクは避けて欲しいです。

 ただ、パワーストーンとして扱われているところは見たことありません。パワーがありすぎるのかも知れません。
ウラン鉱のビーズでブレスレットを作り、嫌いな人に贈ると、逆パワーストーンとして効果を発揮するかもしれませんが、おそらく犯罪なので絶対にお辞め下さい!

 かつてウラン爺さんと呼ばれた東善作は、ウラン鉱石を溶かした風呂に入ったり、ウラン入り肥料で育てた野菜を食べたりして、彼も家族もがんで亡くなりました。
 こんなものを肌身離さず持っていたら、せっかく治癒した白血病が再発しないとも限りません。

血流が良くなる、疲労が回復するというのは迷信で、何の科学的根拠もありません。

困ったことに、とくに日本ではまだまだ放射線は体に良いというおかしな放射能信仰があり、
平気で危険なレベルの被ばくをしています。(ラジウム、ラドン温泉等)

(関連情報)

「ウラン鉱石が発する放射線がはっきり見える霧箱 (Cloudylabs)」 (拙稿 2020/3/24)
http://www.asyura2.com/19/genpatu52/msg/597.html

「『ウラン爺さん』 東善作の栄光と悲劇」 (拙稿 2020/4/28)
http://www.asyura2.com/19/genpatu52/msg/663.html

「日本製マスカラ・アイライナーから「放射性物質」検出…「販売中止・回収」 (朝鮮日報)」
(拙稿 2020/1/10)
http://www.asyura2.com/19/genpatu52/msg/412.html

「水泳界期待の星・池江璃花子選手が白血病を公表  江戸川区出身 被ばくが原因の可能性大」
(拙稿 2019/2/13)
http://www.asyura2.com/18/genpatu50/msg/885.html

**************************************************************
 引用以上

 この情報は、これまで知らなかったので、本当に驚いた。
 ウラン鉱石の危険性・毒性については、もう少し世間に周知されていると思っていたのでショックだった。

 ウラン鉱石の原石は、実は精錬されたイエローケーキよりも、はるかに強い放射線を出す。
 ウラン鉱には、たくさんの種類があり、中にはトリウム鉱を含んでいるものもある。ウランやトリウムの崩壊系列には、ラジウム228・226など非常に危険な核種が存在していて、強いアルファ線・ベータ線・ガンマ線を出す。

 ウラン鉱サンプルを素手で扱うことに対しても、専門家や業者から強い警告が行われてきた。おまけに、なべおさみが池江に渡したのは、世界一の埋蔵量と品位を誇る北朝鮮産だという。
 https://news.yahoo.co.jp/articles/f4df426c1222fa1f3159be19c9c3199efe7a4205

 これは、トリウム系列であるモナズ石を大量に含んでいて、その危険性は日本産ウランとは比較にならない。
 池江璃花子に与えたウラン鉱も、間違いなく危険なトリウム→ラジウム228を大量に含んでいる。体に触れていれば、強いガンマ線を被曝し続けることになる。
  http://fujibiogreen.co.jp/%E5%8C%97%E6%9C%9D%E9%AE%AE%E3%81%AE%E3%82%A6%E3%83%A9%E3%83%B3%E9%89%B1%E8%84%88.html

 もしかしたら、なべおさみは、発症前の健康体だった池江にも、北朝鮮産ウラン鉱石を与えていたのか? ならば、彼女が白血病を発症したのは、なべおさみのせいということになる。
 
 北朝鮮ウラン鉱石には、いろいろな怪談がある。現在、貧乏な北朝鮮が、莫大な費用のかかる核開発に成功している事情は、中国が鉱物資源を爆買いしていることもあるが、そもそも世界一のウラン鉱資源と、日本の人脈があるからだ。
 戦前、日本軍は、陸軍が仁科芳雄に原爆開発を行わせたことが知られている。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%8E%9F%E5%AD%90%E7%88%86%E5%BC%BE%E9%96%8B%E7%99%BA

 仁科は、福島県石川町産ウラン鉱を使って、武谷三男の熱拡散濃縮法で開発を進めたが、結局、ウラン濃縮に成功しなかった。
 しかし、海軍は、湯川秀樹に核開発に当たらせ、朝鮮興南道ハムフンのチッソと理研のある広大な工場で、秘密裏に北朝鮮産の超高品位ウラン鉱を使って、遠心分離法で濃縮に成功した。(上海の闇市場で入手したというのは、おそらくガセだろう)

 敗戦間近に、一発分の原爆を完成させたといわれるが、米軍による長崎への投下を見て敗戦を覚悟し、数日後に、核開発の証拠隠滅のため、ハムフン沖合で核爆発させたといわれる。
 https://ameblo.jp/hiro0424-2020/entry-12616666903.html

 理研、湯川核開発部隊にいたメンバーが、戦後、金日成・畑中理(陸軍中野学校二俣分校)の北朝鮮建国グループに流れて原爆兵器開発の礎となったとの噂があるが、真偽を確かめる情報は見つからない。
 https://www.excite.co.jp/news/article/Myjitsu_030272/

 いずれにせよ、池江璃花子の手に渡ったウラン鉱は、世界でもっとも危険なモナザイトを含むウラン鉱石である可能性が強い。
 こんなのを肌身離さず持っていたら、間違いなく白血病や癌を再発させるだろう。誰か、絶対に近くに置いてはならないことを教えてやってほしい。

 世上、言われている「ホルミシス効果」は、完全な嘘である。
 この嘘は、原発推進のために、放射線が危険でないような、あるいは閾値論のウソを広めるための原子力産業がばらまいたデマなのだ。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1441.html

 40年近い前だが、私が非破壊を学んでいたころ、アイソトープ透過写真の線源は、ラジウム228が多かった。主に娘核アクチニウム228の911KeVを主体としたガンマ線は、アイソトープ利用で、もっともポピュラーだった。
 6年近い半減期なので、長期間利用することができたが、遮蔽困難なため被曝危険性が高く、今では使われなくなった。ほぼ安全になるまで60年以上を要する。
 これは、池江に渡ったウラン鉱石に含まれるトリウム系列、モナズ石の成分である。

 ウラン系列のラジウム226も、ラドン222からビスマス214の609KeVガンマ線を出し、これも強い放射線で危険なものだ。
 フクイチ事故の後、世田谷区の木造民家の床下からラジウム226が発見された。時計用夜光塗料として使われていたものと見られる。この床下のラジウムは毎時600マイクロシーベルト(年間5,256ミリシーベルト)であった。

 他にもスーパー敷地で発見されたものがあるが、その処理費用が数千万円といわれている。実は、非破壊検査社などは、多数所持しているはずで、いったい、どのように処分しているのか知りたいものだ。(たぶん70年間保管するのだろう)
 戦前は、時計文字盤の夜光塗料として、かなり大量に使われた。その残渣の処分は、たぶんゴミと一緒に埋め立てられているはずだ。

 1920年代から1930年代にかけてアメリカで起こった、夜光塗料を時計の文字盤に塗る作業に関わった女性工場労働者が放射線中毒になった事件とその訴訟。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%82%B8%E3%82%A6%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA

 1920年代にから1930年代にかけてアメリカ合衆国で販売された「ラディトール」は、ラジウムを水に溶解させた特許薬(英語版)であり、服用した人物に健康被害をもたらした。同国のソーシャライトで実業家のエベン・バイヤーズは本薬による健康被害を受け、死去している。
 https://news.infoseek.co.jp/article/niconiconews_nw9017946/

 実は、ガンマ線外部被曝の危険性は、原子力産業が、アルファ線やベータ線の危険性を隠蔽する目的で強調されてきたもので、実際には、アルファ・ベータ核種内部被曝の方が桁違いに危険である。
 池江に渡ったウラン鉱石は、粉末を体内に入れない限り、ガンマ線だけで、それほどの危険性はないのかもしれないが、何せ、ガンマ線源が肌に密着しているとき、数マイクロシーベルトが普通なので、積算線量は、場合によって年間数十ミリシーベルトに達する可能性もあり、こうなるとX線被曝発癌と同じリスクが生じることになる。

 仁科芳雄の息子であるニニギ氏も、ホルミシス効果を信じて、こんなウラン鉱石を販売していて、反原発派のなかにも、これを購入した人も多かったが、事実として、健康効果はまったく存在しないので、欺されないでほしい。

 私の住む旧、蛭川村は、日本一高いガンマ線量で知られていたが、村人が健康になったという情報は皆無である。むしろ、男性の平均寿命は70才代と短く、癌にかかりやすい。
 近所のラジウムで知られたろうそく温泉では、従業員が骨腫瘍や白血病で死亡している。東山鉱泉や岩寿鉱泉も「気持ちいい」と評判だが、私は、おそらく湧出する他の温泉成分だろうと考えるのが18年居住した感想だ。
 
 


 田舎暮らしの知恵

2021年04月18日 | 未分類
 すでに、同じ内容で何回か書いているので、重複を承知で書きます。
 現代ビジネスに面白い記事があったので、中津川市の辺鄙な田舎に移住して18年を経た私の考えを並列してゆきたいと思います。

 家賃は安いけどガス代が月2万!…予想外が続いた「地方移住」の落とし穴
リアル移住者に聞く田舎暮らしの良し悪し 4月18日
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/81588

 移住のきっかけは東京での育児の窮屈さ

 話を伺ったのは、東京から長野県松本市に約6年前に移住した八木下泉さん(34歳)。かつて住んでいた家は、山手線沿線の駅から徒歩5分以内という好立地のマンション。現在9歳になる長男が3歳、長女はまだ生まれていない頃に移住の話が出たという。

——移住を考えた理由はどんなことがきっかけですか?

 もともと私が長野県の中でも人口6万人程度の町出身なこと、夫がアウトドアが好きなこともあり、夫婦間で地方移住の話は軽く出ていたのですが、決め手となった最大の理由は育児環境です。

 【アマ註】何よりも田舎の自然を愛する気持ちがなければ、田舎暮らしはできません。アウトドアが好き、山が好き、海が好きというのは、田舎暮らしの最低条件です。

 当時、3歳だった息子はとにかく動くのが好きで、数秒も目が離せないほどで活発で。それに加えて、近所にある公園は狭くいつも人で混んでいて、静かにしていなければならない公共機関での移動や、30平米もない手狭な住環境など、子どもを育てるのに不自由を感じることが多々ありました。
 また、子どもがスーパーなどを走り回って他のお客さんに注意されたり、電車の中で騒いでしまって途中下車するのは日常茶飯事で……。

 【アマ註】もしかすると、私と同じADHD=注意欠如・多動児かもしれない。ご飯をポロポロこぼしていませんか? もしそうなら、都会で暮らすのは諦めた方がいい。

 その子どもの活発さを原因とする一番の悩みは、マンションの下の階に住んでいる方からの再三の苦情でした。
 家の中で飛び跳ねないように言い聞かせたり、防音マットを床に敷いたり、できることはしたつもりでしたが、大家さんと下の階の住人が「一体、家の中はどうなっているのか」と、家の中を見に来るほどにおおごとになってしまい、もうどうしていいのか分からず、塞ぎこんでしまった期間もありました。

 寝室とリビングの2部屋しかない家だったので、子どもが成長したら引っ越しをしなくてはならないと考えており、夫とは都内の違う場所に引っ越すか、東京に近い他県に引っ越すかを話し合っていました。そんなとき、夫から「思い切って長野に引っ越さない?」という提案があったのです。私にとっては願ってもない提案でした。

 ですが、私の実家に住むのは夫にとって負担になるかもしれないし、移住先での仕事を考えると、もう少し都市部のほうがいい。夫はアパレルを扱う自分のお店を持つことを目標としていたこともあり、県内でもおしゃれなお店が集っている松本市に移住することにしたんです。家族でも何度か訪れたことのある場所だったので、なじみもあり、東京から移住しても生活がしやすく適応しやすそうというのがポイントでした。

【アマ註】 実家に住むことで、「人が増える」というだけで、ご両親は安心し、老後への不安も薄れます。病院へ、あなたが送ってゆけます。夫への負担より、ご両親の喜びを優先しましょう。

 好物件を見つけて、いざ住み始めると…
——思い立ってすぐに引っ越しをされたんですか?

 夫の提案からほどなくして第二子を妊娠したので、里帰り出産ついでに私と子どもだけ長野に移り住みました。まずは実家に仮り住まいをしながら、家探しをする日々。とはいえ、私は活発な息子と生まれたての娘の育児で忙しく、夫は3ヵ月ほど東京のマンションと私の実家を行ったり来たりしていたので、物件探しは主にネット検索でした。

 一戸建てが希望だった私たちは、夫が見つけた「これ!」という物件を見に行って即決しました。そこは平屋で庭がとても広く、総面積は300坪ほどあるのに家賃は7.5万円。東京の狭くて家賃の高いマンションに住んでいた私にとって、とても好物件だと思っていました。

【アマ註 田舎の物件は、都会人が手放した別荘が、一番リーズナブルです。家賃7.5万は高すぎる。3万円以下でも5LDKがゴロゴロ。人脈が大切、たくさん情報をあたることです。】

 でも、実際住んでみると様々な問題が浮き彫りになってきて……。一番びっくりしたのは、住み始めてすぐにネズミが出たこと。近所の駆除業者を呼んでみたら「ここの前の住人はたくさん犬を飼っていたこともあって、物凄い数のネズミが出るようになったんですよ」という話を聞いて、大家さんに相談したところ、ネズミのことは知っていたのにそのまま貸し出していたことが発覚。

 【アマ註】 田舎の主はネズミだと思ってください。田舎ではネズミと共存するものです。駆除しても無駄。田舎にたくさんいる野良猫の主食がネズミです。猫を飼えばよろしい。都会感覚で食料を保存すると、たちまちネズミに食われますよ。】

 そのときは大家さんの実費で駆除くれたんですが、最初にだまって貸し出していたという不信感がぬぐえず、このままここに住み続けて大丈夫なのかな?という思いが出てくるようになりました。なによりその家や近所のことをリサーチせずに家をすぐ決めてしまったことを後悔しました。そして、長男が小学校に入学するタイミングで、引っ越すことを決めました。結局、その家には2年ほど住みました。

 予想以上にかかる地方ならではの生活費
——家探し以外に苦労したことはありましたか?

 里帰り出産で実家に住んでいるとき、夫はハローワークに通って職探しをしていたのですが、夫の条件に合う仕事がなかなか見つかりませんでしたね。また、庭付き一戸建ての家賃の安さ以上に、お給料の安さにもびっくりしました。

【アマ註】過疎の田舎では、大都会と同じ仕事でも給料は半分しかありません。それ以上に生活費が安く上がることを天秤にかけてください。私の場合は、車維持費を別にすれば毎月5万円でお釣りが来ます。だって無駄遣いしたくても、自然以外ないんだから。

 そして、特に予想外だったのは支出の多さ。なんとなく地方移住したら生活費は安くなると思い込んでいたのですが……。例えば、ガス代! 1カ月に2万円かかる月もあって……住んでいるエリアがプロパンガスだったので、都内に住んでいた頃の何倍もガス代がかかりました。

【アマ註】田舎のプロパンはもの凄く高い=キロあたり400円以上します。都市ガスは半分くらい。でも、カセットガスなら、コメリでキロあたり300円弱で買えます。最低料金もないので、トータルでは、はるかにトク(ただし岩谷ボンベは高いので使わない)
 なお、風呂、シンク用温水ボイラーは、ノーリツの灯油ボイラーがお勧めです。16年無故障で動いてくれています。灯油代もプロパンより、はるかに安く上がる。IHコンロもプロパンより安い。最近のエアコンは、驚くほど暖房が安く上がりますが、あまり暖かくないので、石油ストーブや薪ストーブとの併用がお勧めです。
 環境が良ければ、井戸を掘ることを勧めます。50万円程度。水がタダになると長年月では、とても有利です。

 これは一軒家だからということもあるのですが、冬は寒さも厳しく、家も広いため、電気代や灯油代も思いのほかかかったし、キッチンの水道が凍ったときは、どう対処していいか困りました。あとは、車が一人一台ないと生活できないので、維持費も大変。家賃は安いけれど、ここまで出費が多くなるのは移住して知ったことです。

 【アマ註】田舎暮らしは凍結との戦いなのです。まるでベトナム戦争です。ですから、マメにチョロ出し、水抜きを行い、手を抜かないことです。なお、テープヒーターは電気代が高くつくのでお勧めしません。まだチョロ出しがマシです。松本だと、マイナス15度以下に下がることがあるので、やはり水抜きで対応するしかありません。この時、水抜き用バルブをあちこちに設置しておくのが大切です。(夜中のトイレはバケツ水で対応)
 もしも水道鉄管を破裂させたら、想像以上に高いものにつきます。私は、安い塩ビ管を自分で配管し、頻繁に自分で修理しています。

 移住したら給料が減ることを見越して、事前に貯金をしていましたが、思ったよりもお金がかかって、東京に住んでいた頃と変わらないくらい支出がありました。移住前に光熱費も含めてきちんと調べていたら、こんなギャップは感じなかったのかもしれません。それも反省点のひとつです。

 【アマ註】凍結対策費や光熱費、それにスーパーなどへの移動費が高くつくので、それは事実です。ですから移動回数を減らしたり、安く上げるための、たくさんの創意工夫が必要です。田舎の人はみんなやってますよ。

 今度こそは…失敗を糧にして新居探し
——2軒目の家はどのように決めましたか?

 1軒目の失敗から学んだことが多かったので、まずは地元に精通していそうな不動産屋を探すことからはじめました。私は、ココスマ松本(https://matsumoto.fudousan.co.jp/)という松本市の空き物件の一覧が見られるサイトも参考にしていました。

 そして、いい物件を見つけたら、次は物件付近をリサーチ。この集落は移住者を快く受け入れてくれるのか、大家さんの近所からの評判など、物件近くを歩いている方に失礼を承知で話しかけて聞いたり、飲食店などがあったらお店の方にお話を聞いたりもしました。あとは子どもが通う学校はどこになるのか、中学は自転車通学になるのかなど、学校に関することは役所に問い合わせもしました。

 1軒目のときは、こういうリサーチを全くしておらず、後悔したところが多かったので、話を聞いて回るのが恥ずかしいとか気まずいといった思いより、必要なこととして考えていましたね。2軒目に引っ越して少し経ったら、夫のお店をオープンすることも考えていましたので、いろいろとアドバイスいただいたり、情報共有していただけるような方との繋がりをたくさん作りたくて、積極的に地元のお店には通ってお話を伺っていました。

 東京に戻ることも選択肢のひとつに
——今後はずっと長野に住み続けたいと思っていますか?

 子どもたちが中学や高校に上がるまでは今の場所でこの仕事を続けていたいと思っています。でも、私たち夫婦がおばあちゃん、おじいちゃんになったらどうでしょうか。どこに行くにも車が必須のこのエリアに住んで、自分たちが高齢になったらどうするのかなとも思ったりします。それに、絶対この地に暮らすと決めてしまうのではなく、例えば、長男が大学に入学するタイミングで東京に戻るなんてことも視野に入れています。

 【アマ註】松本市での生活に慣れてしまうと、もう東京に戻るのは無理です。やめときなはれ……。大都会は確かに便利ですが、もの凄い対人ストレスのなかで生きてゆかねばならず、田舎暮らしでのほほんとした人には耐えられないのです。
 周囲に人のいない環境では、ストレスはすべて雨や風や動物など大自然由来で、心を脅かすものから解放されます。一度、他人に気遣わねばならない生活から解放されたなら、二度と戻れません。

 東京は利便性が高く、夫婦2人であれば生活もしやすいので。かたや、それまでの生活を考えると、子どもの学校の学区内で、より良い物件があったら購入することも考えています。

 今住んでいる家の近くに夫が古着と焼き菓子のお店「Petrichor(ペトリコール)」を出したのですが、コロナ禍になって特に、他のお店の方と「一緒に頑張っていこう!」という結束力が強くなり、住みやすさや心地よさをさらに感じているので、今のところ、ここを離れることは考えていません。

 【アマ註】自分の生産手段を持つことは素晴らしい。農地を持つことと同じです。しかし、もっと大切なことがあります。それは、たくさんの兄弟姉妹のような友達を作ることです。これで老後を乗り切れます。

 平日はお客さんの入りがあまりよくない日もあるので、どうやって運営していくかを話し合ったり、助成金の情報を共有したり、いろいろ助けていただいていて。近隣でお店をやられている方のほとんどが移住者なので、話も合うんです。お店を始めるときも、新規事業を始めると補助金が出るとか、店舗に空き家を使うと補助金が出るとか、情報をシェアいただいたり、商工会を紹介してもらったり、本当によくしていただきました。

 【アマ註】都会暮らしと田舎暮らしでは、思想哲学が根源的に変わります。都会暮らしの基本は「利己主義」ですが、田舎暮らしでは「利他主義」なのです。
 「お金儲けしたい」というのは利己主義から生まれる思想で、田舎暮らしでは「他人の笑顔を見たい」という思想に変わってゆきます。最低限の生活があれば、「あとは笑顔を食べて生きる」のが田舎の哲学なのです。

 移住先での生活費を貯金するのは必須
——これから移住を考えている方にアドバイスはありますか?

 私の場合、観光で遊びに来ていた頃は、地元のお店は地元に生まれ育った方がやっていると思っていたけれど、実は移住した方も多かったですね。また、気候や環境の違いなど、思ってもみなかったことがたくさんありました。もし、場所から移住を決めるなら、自治体の情報をくまなくチェックして、移住者の受け入れ態勢が整っているところに住むのもひとつの手だと思います。

 そして、一番は収入面。今は夫の店も軌道に乗り、私の仕事も落ち着いてきたので、東京に住んでいるころより少し収入が良くなりましたが、もちろん減った時期もありました。どこに移住するかにもよりますが、首都圏からの移住であれば、収入が下がることが予想されますし、私たちのように思った以上の支出があるかもしれないので、移住前にできるだけ貯金をしておいたほうが良いと思います。
 そういった状況が整ってから、計画的に移住の準備をしていくのがいいのではないかと思います。

 移住して大変なこともたくさんあリましたが、子どもたちをのびのび育てられていること、家族の時間が圧倒的に増えたこと、あたたかいご近所付き合いがあることなどは、東京では得られなかったもの。それだけでも移住した意味はあったと思いますし、「ここに住んで良かったね」とよく家族で話しています。

 実際に住んでみないと分からないことはたくさんありましたし、今でもあります。ですがその都度、家族や暮らしと向き合いながら改善を重ねて、自分たちらしい生活スタイルを見つけていきたいです。

 ーー窮屈な思いをしながら育児をしていた八木下さんが笑顔を取り戻せたのは移住が主因であるといえるが、生活が困窮していた時期があったことも事実。移住は、引っ越せば終わりではなく、新たな拠点で、どのように暮らしていくか、どんな生活をしていきたいか、現実を見据えながら考えていくことが重要だといえるのではないだろうか。
**********************************************************************:
 引用以上

日本中で、田舎暮らしの課題はみな同じだ。だが、ほとんど語られない田舎暮らしの切り札がある。
 それは、「緩い共同体を作る」ということだ。

 老後、交通手段の少ない田舎では、タクシーを呼べば目の玉が飛び出るし、車の運転も、70歳を過ぎると老化して、かなり困難になる。
 そんなとき、若者のいる共同体なら、若者の能力に助けてもらうことができる。

 文中にも【アマ註】に書いたが、田舎暮らしと都会暮らしでは、人生観、世界観を根源的に変えなければいけない。
 大都会では、「自分だけ金儲けをしたい」という利己中発想しか生まれないが、過疎の田舎では、「みんなの笑顔を見て生きたい」という哲学に変えなければ生き抜いてゆけない。

 田舎は人が少ない。だから人恋しいのだ。田舎では、友は大切な存在で、都会とはまるで違う。一緒に生き抜いてゆく家族のようなものだ。
 田舎では、店も少なく、三食自炊が基本になる。だから、それなりの料理技術が必要になる。ちょっと難しい家の修理も、原則自分でやるのが田舎暮らしのセオリーだ。

 うちなんか、裏庭にも熊が出てくる。アライグマや狸、ウサギ、猪なんて毎日見ている。一生懸命、作物を育てても、そんな野生動物たちに壊滅的に荒らされることがある。
 だから、田舎暮らしは知恵を問われる厳しい場所だ。
 料理も修理も、獣害も、移動もなんでもやらねければならない。「百姓とは百の姓」百種類の仕事ができなければならないという意味だ。

 そんな厳しさがあっても、春が来て、桜が咲き始め、やがて周囲がツツジで紫に染まり、無数の山菜が出てくるのを見れば、もう大都会には戻れないのが田舎暮らしというものだ。

 こんな田舎暮らしを快適にするには、決して単独で住もうと思わないこと。気の合う仲間、数家族で助け合って一緒に住むのが正解だ。
 死ぬまで、一緒の共同体を結成して生き抜いてゆくのだ。

 


 ソ連が北欧にもたらした影響

2021年04月17日 | 未分類
 オマケ
私の撮影した壁紙用写真です ZIPファイルにしてあり133枚あります。ダウンロードには5分以上かかります。展開してフォルダを指定し、 一分程度の間隔で壁紙として御覧ください 著作権は主張しないので、自由にお使いください。
 http://tokaiama.minim.ne.jp/takatukayama/takatukayamakabegami.zip
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 GYAOで、「刑事バーランダー」というスウェーデンの警察捜査を題材にした人気ドラマシリーズが放映されてきたのだが、いよいよ最終章にきて、もうすぐシリーズが終わる。
 https://gyao.yahoo.co.jp/title/%E5%88%91%E4%BA%8B%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC%E3%80%80%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%BA%E3%83%B34/6051c4a2-e8d3-4ac1-95c4-1e4f02c0a65e

 これは英国BBCあたりが製作しているので、ドラマとしての完成度が非常に高く、DCIバンクスや暗号クラブ探偵団とともに毎回楽しみにしてきたのだが、もう見ることはできない。
  https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%91%E4%BA%8B%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC

 最終章では、主人公のバーランダー警部が、糖尿病からアルツハイマー認知症を発症しながらも、娘婿の実家両親の不可解な謎に迫るというストーリーだ。
 このなかで、娘婿の両親がソ連のスパイではなかったかという疑惑が持ち上がり、真相を解明してゆくプロセスが描かれている。

 BBCの製作する警察ドラマは、単に事件の展開を追うのではなく、主体である捜査官側の人間性や苦悩に焦点を当てて、展開を複雑にしているので、日本の軽薄な捜査ドラマと違って、雰囲気や情念に見応えがある。
 また取り上げられる事件も架空のものではなく、誰にでも分かるモデルがあり、視聴者は、自分の知識を土台にして、ドラマに深くかかわることができる。

 最終章で、娘婿実家両親が関係した事件として、1981年のソ連潜水艦、スウェーデン領海座礁事件と、翌年、1982年の潜水艦、領海侵犯事件がモデルとして取り上げられている。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF#:~:text=%E3%82%A6%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%B6%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF%EF%BC%88%E8%8B%B1%3A%20Whiskey%20on,%E5%86%85%E3%81%A7%E5%BA%A7%E7%A4%81%E3%81%97%E3%81%9F%E4%BA%8B%E4%BB%B6%E3%80%82

 1982年の国籍不明の潜水艦によるスウェーデン領海侵犯事件は、ウィキにもまとまった記述がないが、その後、つい最近まで、何度も不明潜水艦による領海侵犯が繰り返されていて、スウェーデン政府の、対ソ連(ロシア)軍事防衛の厳しさが浮き彫りになっている。

 北欧は、ソ連と隣接しているため、ロシア革命、コミンテルン発足以来、絶えずソ連の領土拡張要求の標的にされ、軍事的な緊張に晒されてきた。
 北欧とは、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、フィンランドに、バルト三国(エストニア、ラトヴィア、リトアニア)、ブリテン諸島、アイスランドを含むが、バルト三国は、1990年台のソ連崩壊までは、完全なソ連領だった。

 だが、フィンランド・ノルウェー・スウェーデン・デンマーク(グリーンランドを含む)は、ソ連による侵略の危機に晒され、このためNATO軍が創設された。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8C%97%E5%A4%A7%E8%A5%BF%E6%B4%8B%E6%9D%A1%E7%B4%84%E6%A9%9F%E6%A7%8B

 地理的に隣接したフィンランドは、ソ連によって、現在中国が南シナ海やブータンで行っているような不法で強引な領土侵犯、占領に晒されてきたので、とりわけ強い緊張感のなかにある。

 第二次世界大戦、1939年末に、ソ連赤軍国境部隊は、フィンランドから発砲があったと言いがかりをつけて、フィンランド側に侵攻する「冬戦争」を開始した。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%AC%E6%88%A6%E4%BA%89

 このとき、侵攻地点におけるフィンランド側の国境守備隊は、わずか30数名にすぎず、フィンランドが領土を失うのは確実に思われたが、そこにいたのは、人類史上最強の、スパルタ兵のような恐ろしい狙撃部隊だった。
 核心的狙撃兵は、最下級のシモ・ヘイヘで、信じられないような狙撃の腕前で、ロシア兵(それも上官優先で)公式記録として542名を短期間で射殺した。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%A2%E3%83%BB%E3%83%98%E3%82%A4%E3%83%98

 シモヘイヘの戦果は、狙撃銃によるものだけで、他に、非公式のサブマシンガンなどの戦果を合わせると、優に1000名を超えるともいわれている。
 これを見てソ連兵は恐怖し、シモヘイヘは「白い死神」と呼ばれるようになり、フィンランド領に近づくことを忌避するようになった。
 シモヘイヘは、照準スコープも使わず、弾丸のムダもなかった。つまり、撃った弾は100%ソ連兵を殺害したといわれる。

 ソ連側でもザイツェフという恐ろしい狙撃手がいたのだが、フィンランドには派遣されず、現地では、フィンランド兵に対する恐怖で、とうとう国境を超えることができなかったといわれる。
 もっとも、このとき最高指揮官のスターリンは、ボルシェビキ党や民主的市民運動の支持者たち、実に6000万人を収容所送りにして、大虐殺を行ったことが世界的に暴露され、国内も大混乱に陥ったことが、フィンランド側を助けることになった。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%B4%E3%82%A1%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BB%E3%82%B6%E3%82%A4%E3%83%84%E3%82%A7%E3%83%95

 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E7%B2%9B%E6%B8%85

 このように、ちょうど日本が北方領土を強奪されて困り果てているように、また尖閣問題で緊張を強いられているように、北欧三国では、絶え間ないソ連侵略の恐怖と戦い続けなければならなかった。
 冒頭のバーランダードラマで、ソ連の潜水艦侵犯が取り上げられたのも、領土侵犯の恐怖に晒されてきた北欧諸国では、ソ連の軍事的干渉が想像を超える緊張をもたらすものだったからだ。
 
 また、軍事的な干渉だけでなく、コミンテルン成立後は、各国への政治的干渉と、組織化があり、北欧各国や英国には、たくさんのソ連スパイがいた。それは冒頭の番組に取り上げられたように、小さな町の女給さんやお手伝いさんに至るまで共産党スパイ組織が存在した。
 当時、日本でも同じように、コミンテルンによるゾルゲ事件が起きていた。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%B3#:~:text=%E3%82%B3%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%B3%EF%BC%88%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%AA%9E%3A%20%D0%9A%D0%BE%D0%BC%D0%B8%D0%BD%D1%82%D0%B5%D1%80%D0%BD%E3%80%81,%E3%81%AE%E6%8C%87%E5%B0%8E%E7%B5%84%E7%B9%94%E3%81%A7%E3%81%82%E3%82%8B%E3%80%82

 日本の場合は、日本共産党がコミンテルンの代理人として、国内の共産主義拠点を成立させることに奔走し、たくさんの共産党員を生み出した。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC%E4%B8%80%E6%AC%A1%E5%85%B1%E7%94%A3%E5%85%9A_(%E6%97%A5%E6%9C%AC)

 だが、共産党はコミンテルンの下部組織であり、すべてソ連共産党中央委員会の指示に従わねばならず、主体的で良識ある活動家は、共産党から離れていった。
 また、不可解なことに、宮本顕治・野坂参三・市川正一など、共産党草創期の大幹部たちは、山口県、それも田布施周辺出身者が多い。岸信介・佐藤栄作兄弟、明治天皇になった大室寅之佑などだが、この謎は、まだ分かっていない。

 私の若い時代、1970年代でも、古い共産党オルグが無数にいたが、原水禁運動を巡って共産党の独善的な運動破壊が起きて、頗る評判を落としたことで、共産主義運動は勢いを失っていた。
 それは、「原水禁運動」が国民運動として巨大な盛り上がりを見せているそのときに、突如、共産党が「原水協」を結成し、「社会主義・共産主義国家の核兵器は民衆に必要なもの」という屁理屈を押しつけることで原水禁運動を破壊したことによるものだった。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8E%9F%E6%B0%B4%E7%88%86%E7%A6%81%E6%AD%A2%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%8D%94%E8%AD%B0%E4%BC%9A

 また、私が高校生だったころも、学内に全共闘派と民青同盟派の深刻な争いがあって、運動の統一と団結が決定的に阻害されていたが、これもコミンテルン崇拝残党の指示だったともいわれる。
 私個人のコミンテルンに対する印象をいえば、スターリンがコミンテルンを私物化し、ソ連の利権にのみ奉仕させる機関に変えたことで、日本共産党も硬直し、徹底的な組織主義的行動で、人間的な温かみや説得力を失い、共産党離れの決定的な原因を作ったと考えている。

 日本共産党が、組織主義を前提に、トップの志井体制が20年以上も続いている、いわば独裁体制が成立していることで、組織は極めて風通しの悪い、非民主的性格を帯びていると思わざるをえず、もはや共産党の国民思想運動としての復権はありえないだろう。
 また、共産党は東大のようなブランドに執着しているエリート崇拝者が多いともいわれ、これでは広く人々の支持を集めることは不可能だ。

 ソ連邦が解体され、ロシアが復活した今では、ソ連時代の独善的な本質が露骨に表に出てくるようになり、プーチン体制とは、私権、私利私欲、強欲な利己主義の代名詞になっている。プーチンは、ただ自分の権力を誇示し、自己陶酔したい一心で領土拡張に邁進し、北方領土の返還も拒否している。

 また、中国共産党が、人間性を崩壊させた強欲ぶりを発揮していることから、人々の共産主義や共産党勢力への不信感を加速させている。
 まさに、中国・ロシアのむき出しの強欲、非人間的行為が、共産主義思想の崩壊を招いているというべきだろう。
 


世界は、この上なく矮小な強欲によって動いている

2021年04月16日 | 未分類
 サービス 私の撮影した壁紙用写真です ZIPファイルにしてあり133枚あります。ダウンロードには5分以上かかります。展開してフォルダを指定し、 一分程度の間隔で壁紙として御覧ください 著作権は主張しないので、自由にお使いください。
 http://tokaiama.minim.ne.jp/takatukayama/takatukayamakabegami.zip

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 「馬子にも衣装」 Fine clothes make the man

 「猿にも衣装」という言葉もあるそうだが、要するに、人の印象は、その人の着ている虚像=虚飾に左右されるという意味だ。

 人間なんて、すべて平等な猿類人にすぎないのだが、さまざまな衣装を着ていることにより、それを見る人々が威圧され、「特別な人間」に見えてしまう。
 天皇だって、皇族だって、大金持ちだって、権力者だって、すべて同じ肉体を持った、同じ人間なのだ。この世に生きる誰一人、何の違いもない「タダの人」にすぎない。

 私が、このような真実をくり返し書くことで、「人間の外側に作られた虚構、特別な存在」に救いを求めている人たちは去ってゆく。残って、私のブログを読んでいただける人は、「みんな同じ人間だ」ということを知り抜いている人ばかりだ。
 「この世にはタダの人しかいない」ことを思い知っている人ばかりだ。

 「特別な存在」を欲する人たちは権威への信仰に救いを求める人たちであり、「裸の王様」の衣装を拍手喝采する人たちである。
 https://www.youtube.com/watch?v=0WLWvvPJSOA&ab_channel=PlanktonMusicVideo

 それは、人間に「序列」を設定することで、「貴賤の差別」という虚構によって「特別な権力=上の存在」をでっちあげた孔子の儒教に洗脳された人々である。

 北朝鮮で「王様は裸だ!」と金正恩に向かって叫ぼうものなら、たちまち両手足をへし折られて銃殺される。儒教国家だからだ。
 日本でも戦前は、そうだった。「天皇はタダの人だ」と叫ぼうものなら、良くて死ぬまで精神病院に閉じ込められた。悪ければ、小林多喜二のように残酷な拷問の末、殺された。これも、架空の序列を洗脳された虚構国家だったからだ。

 こんな馬鹿げた習慣は、21世紀の今、消えたのか?
 とんでもない。相変わらず、ただの人にすぎない皇族が何の疑問も持たずに「様付け」されている。
 マスコミ・メディアも、誰一人批判しない。あの玉川徹でさえ「様付け」をしている。もちろん、しなければテレ朝を追放されるからだが……。

 自分にウソのつけない人は、本当に困るのだ。まずマスコミに入社すれば、数日以内に追放されるだろう。マスメディアは、一から十までウソのカタマリだからだ。
 「王様は裸だ!」と、マスメディアで飯を食う誰一人、言えないのだ。

 だが王様は裸なのだ。タダの人だ。みんな同じ、臭いウンコも小便も垂れ流す。天皇も、習近平も、プーチンも、菅義偉も、みんなタダの人だ。
 人の欲望はみな同じ。自分を偉そうに見せること。人一倍利権を貪って、自分の権力に陶酔すること。

 人の正体は、みんなが思い込まされているほど複雑なものではない。実に単純だ。
 この世に理解できないことなど存在しない。すべては生身の人間がやってることだ。生身の人間は、神様じゃない。そこにあるのは「欲望を満たしたい」という要求だけだ。 世界政治のすべてが、「欲望を満たす」という本質から一歩も脱することはできない。そこには「利己主義」しかない。「利他主義」など、どこにも存在しない。

 こうした人間学的視点から、今、戦争を呼び起こそうとしている習近平を見る必要がある。
 習近平は、子供の頃から中国の定番文学だけを読み、青春時代は文革の下放牢獄で過ごすことで、世界と社会を知ることができなかった。
 だから、彼の価値観は、中国式の立身出世、権力欲、拡大欲だけだ。彼は始皇帝が大好きだ。自分も始皇帝のようになりたい。世界で一番エラい人間だと思い込み、陶酔したい。
 習近平の正体は、ただ、それだけの矮小でチンケなものにすぎない。
 自分の権力、自分の偉大さを世界に見せびらかしたい。それだけの価値観に生きている。

 プーチンも、まったく同じ。プーチン世代は西側の007スパイ映画や、ゾルゲを題材にした映画が人生の教科書だった。だからかっこいいスパイを目指してKGBに入り、やがてソ連崩壊後には後継機関FABの長官になった。
 彼の人生価値観は、徹頭徹尾「かっこよさ」であり、ロシア大統領になってからは、自分の価値を示すものは領土と権力の大きさだった。
 若いうちは、ひたすらかっこよさを求めたが、老年に至って、蓄財に変わった。
 https://www.youtube.com/watch?v=MAPkNRmXQvc&ab_channel=%E3%83%86%E3%83%AC%E6%9D%B1BIZ
 
 偉そうに見える連中の正体を調べてゆくと、実は、ひどく単純で低俗下劣な人間性だけが見えてくる。そこには、人間愛などカケラもなくて、ただ、権力と蓄財への貪欲、強欲という利己主義があるだけだ。
 だから中国やロシアの政治方針もまた、高尚な人間性などカケラも見えない。そこにあるのは強欲と権力者の自己陶酔だけだ。

 それを偉そうに見せているのは、権力に寄生する人々が、甘い汁を吸い続けるために、権力をウソの権威で守ろうとしているからだ。
 権力の甘い蜜に群がる周囲の害虫たちが、権力を美化し支えているのだ。だが、その本当の中身は、実に矮小な質の低い強欲にすぎない。

 このことをヤフーの習近平コメントに書いたら、たちまち削除された。
 みんな、世界情勢は、もっと複雑で、庶民の理解できない高尚なレベルの問題だと思い込まされているから、その馬鹿馬鹿しい、矮小な本質を指摘しても、誰も理解できない。王様は豪華な衣装を着ていると信じ込まされているからだ。
 世の中は、誰も理解できないほど複雑だと、自分で勝手に決めつけているのだ。

 だが違う! 王様は服など着ていない。チンケな強欲だけの貧弱な中身しかない。世の中の真実は単純明快である。誰もそれが見えないのだ。
 もうすぐ、習近平の「始皇帝になりたい」という夢を実現するための戦争が始まる。
 台湾も尖閣も、軍事行動によって強奪戦争になるのは、すでに織り込み済みといわれている。

 だが、実は、習近平は脳動脈瘤という持病を抱えている。
 手術はしたが、その後、姿を見せないので、すでに死亡しているとの憶測が飛んでいる。
 https://www.excite.co.jp/news/article/Global_news_asia_6895/
 今、表に出てきている習近平動向は、もしかしたら影武者かもしれない。
 https://news.biglobe.ne.jp/list/003/557/%E7%BF%92%E8%BF%91%E5%B9%B3.html

 日米欧は、習近平の脳出血死を、とっくに計算に入れていて、その後、李克強政権になれば、もう少し物わかりの良い中国になることを期待して、のらりくらりと遠巻きにしている状況だ。

 だが、そう簡単に李克強政権が成立することはできない。習近平の周囲には、稀代の強権をふるってきた習近平の権力を利用するための毒虫が群がっていて、台湾や尖閣、南シナ海問題は、習近平政権を支えてきた軍部や秘密警察が、戦争による権力拡大を求めて暴走しているとの情報がある。彼らは、習近平時代の利権を守るため内戦も辞さないだろう。

 習近平の「歴史に名を残したい」という強欲が、取り巻きの強欲を呼んで、習近平の姿が見えないまま強引に戦争に持ち込まれる可能性さえある。
 もしかしたら、中国海警局の武装化も、取り巻きの武装警察が勝手に暴走しているだけかもしれない。

 こうした戦争の背景には、高尚な政治レベルの問題はひとつもない。あるのは権力の甘い蜜を吸いたい欲望と、権力の拡大要求だけだ。
 まともな兵法、政治的知識と判断力がある者が、中国共産党を崩壊させる結果しか招かない、このような軽薄な暴走を行うはずはない。ウイグルや法輪功のような人権弾圧を世界を敵に回してまで強行することは考えられない。

 少なくとも、李克強が、このような暴走を行うことはありえない。やるとすれば、絵に描いたような腐敗に満ちた軍部と武装警察だけだ。
 中国やロシアの政治方針に、高度な政治性など存在しない。そこには領土拡張に自己陶酔する強欲しかないことを理解する必要がある。

 日本政府もまた、虚構と隠蔽と腐敗のなかにあって、精神性の堕落は、中国やロシアと、それほど大きな差はない。
 いわば、腐乱死体どうしの戦いになる。利己主義者たちのぶつかり合いなのだ。
 しかし、被害を受けるのは庶民だ。

 我々は、「特別な存在」など、この世に存在しないことを、しっかりと理解し、理念のない低俗下劣な政治を横目で見て、巻き込まれないよう、子供たちの未来を持続可能な社会にするために、何をしたらよいのか、しっかり考えて準備する必要がある。

 


 10年前に比べて実感として2倍になっている食品価格

2021年04月15日 | 未分類
 とにかく、食品が高い。生鮮野菜が高い。肉が高い。スーパーに行って店頭の価格表示を見ただけでげんなりして、とても手が出ない。
 私のような超低年金老人は、エンゲル係数が50%程度はあるので、スーパーに行くのは、値引き売り尽くしサービスが始まる17時以降に限られてくる。

 とにかく、安い食品を探して鵜の目鷹の目で陳列棚を漁る。買うのは割引表示のある消費期限が近いものばかり。アジの干物が大好物なのだが、私の買う半額干物は、生臭くて美味しくない。
 結局、何を食べているかというと、ドラッグストア(当地ではバロードラッグ)で売ってる18円のうどんと焼きそばばかりだ。バロー白だしで味をつけて、切り落としベーコンとカット野菜を入れて食べる。毎回毎回同じメニューで飽きたわい。

 野菜も高いので、バロードラッグでカット野菜の売れ残り値引き品ばかり買っている。春になれば、畑を耕して、苗を植え付け、なるべく自給自足にする。
 今年植え付けたものは、大根・トマト・茄子・キュウリ・蕪・ネギというところ。だが何よりも、肥料がめちゃくちゃ上がった。中袋500円だった油かすが二倍の1000円になっている。だから、使いたくないが安い化成肥料を使うことにした。

 この時期は、まだ凍結・遅霜が五月まで続くので、屋根のない場所に置いたら一発アウト、だからベランダの屋根の下で大きめのプランターで育てるしかない。
 種やら支柱やら、肥料やら、いろいろ金がかかって決して経済的なわけではないが、安心できる食材ということだ。

 コンポストを使いたいが、うちはカラスや野生動物に狙われて、発酵する前にむちゃくちゃ荒らされる。鶏糞は鳥インフルエンザ以来、石灰の量が増えて、酸性を好む芋類ができなくなる。
 畑の野菜も、アライグマに荒らされるので、まともな収量は期待できない。アライグマは知能が高いので、獣害対策など平気ですり抜けてくるのだ。
 野ネズミも凄い数がいて、芋類を荒らしまくる。
 
食料品が高くなり始めたのは、たぶん昨年の春頃からだ。一説によればコロナ禍の影響ともいわれるが、たぶん違う。これは世界的な蝗害と、中国の食料不足が影響を及ぼしているのだ。
 現在、主要食料としては、小麦粉が1割ほど値上げされている。米はあまり上がっていない。トウモロコシは、消費者レベルでは分かりにくいが、畜産飼料としては深刻な状態だといわれる。

 食料価格推移をネット上で調べているが、分かりやすい資料が少ない。2021年度データが含まれているのは以下くらいしかない。
 https://www.jircas.go.jp/ja/program/program_d/blog/20210215_1

syokuryou001.jpg


 上の解説をみると、中国が大規模に食料買い付けに走っている事情が見える。
 結局、食料品価格の上昇の大元には、昨年の蝗害と、中国の大水害による不作がありそうだと見えてくる。
 上のグラフは、残念ながら、都市の街角での食料品価格を反映しているようには見えないが、今年2021年は2006年のちょうど二倍に達していることが分かる。

 もっと直接的な日清製粉の小麦粉価格を見てみよう。
 https://kona-mon.com/%E6%9C%80%E8%BF%91%E3%81%AE%E5%B0%8F%E5%A3%B2%E7%89%A9%E4%BE%A1%E3%81%AE%E6%8E%A8%E7%A7%BB/

 syokuryou002.jpg

上のグラフは、2013年、キロ225円だった小麦粉が、2018年255円に上昇したことを示す。
 以下は、2020年データを含むGDFREAKのグラフ。
 https://jp.gdfreak.com/public/detail/jp010050006070101020/3
syokuryouhin003.jpg

 上の小麦粉指数では、2006年77程度だったものが、2020年には、111まで上昇している。これは過去最大の上昇であると書かれていて、やはり原因が中国の食料危機にあることを示している。
 メディアは、このことを、ほとんど報道していないが、実際には、昨年の蝗害と大水害の影響が、我々の食料価格に深刻に反映されているのだ。
 なぜ、メディアは伝えないのか?

 こうして調べてゆくと、昨年春から上昇が続く食料価格が、簡単には終わりそうもないとわかり、今年、再び、蝗害と中国大水害が続くなら、日本列島もとんでもない事態になる可能性を考えなければならない。食料危機が始まっているのだ!

 モス、串カツ田中、丸亀が「一斉値上げ」…ウラにある「世界の物資争奪戦」のヤバい実態 2021年4月14日(現代ビジネス)
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/82211

 日本ではデフレが続いていると喧伝されており、物価は下がっているとイメージしていた人も多い。だが生活必需品は一貫して値上げが続いており、事業者側はそれを悟られないよう価格を据え置いて内容量を減らす、いわゆるステルス値上げを行ってきた。

 だが、こうした小手先の対応も今年あたりで限界となる可能性が高い。世界経済はコロナ危機と米中デカップリングが重なり、サプライチェーンが混乱あるいは縮小しており、物資の争奪戦となっている。資材価格や食料価格が急騰しており、いずれ最終製品に転嫁される可能性が高まっている。

 始まった物資の争奪戦

 今年の4月から小売店や外食などで商品やサービスの値上げが相次いでいる。ファストフードのモスバーガーが主力商品を20~30円値上したほか、居酒屋の串カツ田中も全商品の9割について平均10円程度の値上げを実施。丸亀製麺も「かけうどん(並)」や「ぶっかけうどん(並)を300円から320円に改定するなど一部商品の値上げを行った。

 4月は消費税の総額表示義務化のタイミングと重なっており、これが価格改定のきっかけとなっているのは間違いない。だが、値上げの根本的な原因は表示の問題ではなく、全世界的な原材料価格の高騰である。

 小売店で売られる食品も価格が上がっている。食用油などを製造する昭和産業は、消費者向けのサラダ油ハンディやキャノーラ油を3月に値上げしたが、6月にも値上げキロあたり30円の値上げを行う。日清オイリオグループ、J-オイルミルズも4月に続いて6月の再値上げを決めている。

 今のところ最終商品の価格には反映されていないが、砂糖は卸価格が上昇中であり、小麦粉については政府の売り渡し価格が4月から5.5%引き上げられた。小麦は国内生産者保護のため基本的に政府が買い付けているが、2007年以降、政府の売り渡し価格は市場価格に連動する仕組みになっているので、このまま上昇が続くとパンなどにも影響が出てくるだろう。

 コロナ危機で不景気が続いているので、食品価格の上昇について疑問を持つ読者の方もいると思うが、実はコロナ危機こそが食品価格上昇の元凶となっている。

 新型コロナウイルスの感染が拡大したことで、全世界的に物流網に混乱が生じており、コンテナ船の運賃は下がるどころか逆に跳ね上がった。航空機も便数が減った分、搭載できる貨物の量が減っており、必要な量の物資を運べないという状況が続いている。このため航空貨物の運賃も上がる一方である。

 一方で、日本を除く先進各国ではワクチン接種が順調に進んでいることから、各企業はすでにコロナ後の景気回復を見込んで、商材の確保に躍起となっている。物流が混乱しているところに、コロナ後を見据えた物資の争奪戦が加わっているので、食料を中心に世界のコモディティ価格が跳ね上がっているのだ。

 国連食糧農業機関(FAO)が産出する世界食料価格指数は、2月時点で116を突破しており、コロナ前をはるかに上回っている。食料だけでなく、半導体や金属類など物資の争奪戦が始まっており、あらゆる資材の価格が急上昇している。

 トランプ政権がもたらした「中国の台頭」

 しかも、困ったことにこの動きは一時的なものではない可能性が高まっている。その理由は、トランプ政権が始めた米中分離(デカップリング)政策である。

 トランプ政権は中国からの輸入に高関税をかけて、中国からの輸入を制限した。その結果、中国は東南アジアとの貿易を拡大させ、米中の経済的関係が急速に希薄化した。これまで、米国が中国からの輸入を制限することは、中国にとって最大の脅威だったが、実際に米国が関税をかけても、思った程、中国の経済は悪化しなかった。このため、中国は米国の通商政策を恐れる必要がなくなり、米国に対して強気に出るようになってしまった。

 3月にアラスカで行われた米中会談では、冒頭から激しい議論の応酬となったが、ここまで中国側が強気のスタンスを見せたことはなかった。米国側はトランプ政権が関税カードを使い切ってしまったため、十分な交渉カードを持っていない。

 バイデン政権は人権問題を前面に出して争う構えだが、中国側から譲歩を引き出すのは容易ではないだろう。実際、ウイグル問題で東南アジア各国は、制裁を強く主張する米国には同調しない方針を明確にしつつある(困った事に米国に同調しない国の中には日本も含まれている)。

 このまま米中分離(および東南アジアと中国の一体化)が進んだ場合、世界経済は米中欧という3つの大国を核にブロック化が進むことになる。ブロック経済下においては、近隣諸国との貿易比率が高まるのは確実なので、従来のような全世界的なサプライチェーンは縮小する。

 サプライチェーンが縮小すると、遠距離の輸送コストは上昇し、仮に遠隔地から買う方が価格安い場合でも、輸送コストの関係から採算が合わないケースが出てくる。結局は多少、コストが高くても、近くの経済圏から調達する割合が高くなるので、これは価格上昇要因となる。

 脱炭素で逆に原油価格が上昇する

 コスト上昇要因はそれだけではない。このところ電気料金やガス料金など光熱費も値上げが続いているのだが、これもコロナ後の景気回復期待から原油価格が上昇した影響が大きい。だが景気回復期待が一服すれば、原油価格は下がるのかというと、そうはいかないというのが市場関係者の一般的な見方だ。

 その理由は、今後、脱炭素シフトが進むことで石油の需要減少が見込まれることから、産油国が収益を維持するため、価格を引き上げる可能性が高いからである。

 現時点においても、産油国が増産を決断すれば原油価格は下がる可能性が高いが、産油国は減産維持で一致している。脱炭素で原油の消費量が減っていくのは確実なので、産油国は需要の低下に合わせて価格を高めに誘導していくだろう。

 再生可能エネルギーの発電コストは、すでに火力の半分以下となっており、脱炭素シフトが順調に進めば、長期的にはエネルギー価格は低下が予想される。だが、これは10年~20年というスパンの話であり、近いタームでは、産業界は値上がりした原油価格に大きな影響を受けてしまう。

 つまり、資材価格、食料品価格、エネルギー価格のいずれも上昇が続いており、世界経済の構造転換によってそれが恒常化する可能性が高まっているのだ。

 実は海外では日本ほど露骨にステルス値上げが行われるケースは少なく、原材料コストが上昇した場合には、そのまま製品価格に転嫁されることが多い。日本でステルス値上げが横行しているのは、日本経済の貧困化によって消費者の購買力が著しく低下しており、価格を上げると販売数量が激減してしまうからである。

 だが、事業者がステルス値上げで対処するにしても物事には限度というものがある。ここまで各種コストが上昇してしまうと、製品価格に転嫁できなければ、企業は利益を維持出来なくなる。筆者は、これまで継続してきたステルス値上げは今年あたりで終了になると予想している。今後、仕入れコストの上昇に直面した事業者は、いよいよ最終製品に価格を転嫁していくことになるだろう。

 どういうわけか、ネット上では「日本はデフレだ」と声高に主張する意見が多い。だが、消費者物価指数はほぼ毎年のように上昇しているし(繰り返すが、上昇率が鈍いだけで、絶対値は確実に上がっている)、何より日常的な買い物をしていれば、値上げが続いていることは一目瞭然である。

 筆者は「この人たちはスーパーに買い物に行かないのだろうか」といつも不思議に思っているのだが、いくらデフレだと叫んだところで、名目価格が露骨に上昇すれば、さすがに物価が上がっていることに気付くはずだ。公務員など特別な環境にいる人を除いて、多くの労働者の賃金は大幅に下がっているので、ほとんどの人にとって、生活はますます苦しくなる。
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 引用以上

 上で語られていることを要約すると
 ① 昨春から始まった食料品値上げブームは、これまで価格を上げずに内容量を減らすステルス値上げで行われてきたが、すでに限界に達していて、これからは実質的値上げに転嫁される。

 ② 現在、食用油・砂糖・小麦粉の値上げが予定されているので、食パン値上げが避けられない。

 ③ コロナ危機が物流停滞、輸送費上昇を招いている。

 ④ ワクチン普及後の経済回復を視野に入れて、物資争奪戦が始まっている。

 ⑤ トランプ政権の中国孤立化政策のため、逆に中国の台頭を許している。

 ⑥ このままでは、米中対立は、世界ブロック閉鎖経済を生み出す。

 ⑦ 全世界的サプライチェーンは縮小し、グローバルスタンダードは後退する。

 ⑧ 「脱炭素」政策で、石油需要が減少することで、投機筋は市場縮小を前提に、石油価格を上げてくるので、これも食料価格を押し上げる。

 ⑨ 日本はデフレではない。すべての価格が上がるスタッグフレーションに移行する。

だいたい、こんなところだが、昨年の巨大な蝗害被害や中国大水害に触れていない。
 実は、蝗害は1年だけの突発はなく、最低でも3年続くといわれているので、今年もまた昨年並みの蝗害が起きる可能性が強い。
 中国大水害も、本当の原因は、中国がインドに渇水不作をもたらすため、ヒマラヤ山麓(チベット高原)に数万カ所のヨウ化銀射出装置を設置したことで、降雨が「東亜三角弧」=長江流域のような特異地形に集中したせいと言われている。

 中国は、ヨウ化銀人工降雨政策をやめていないので、今年も、大水害が繰り返される可能性が強い。
 
長江大洪水と天河計画 2020年07月28日
 https://f2.proxypy.org/o/6c6d74682e393931312d7972746e652d676f6c622f6d6f632e3263662e3936676f6c622e616d6169616b6f742f2f3a70747468

 もしも、昨年と同じような農業被害が生じるなら、今年の食料危機は半端なものにならない可能性がある。
 あらゆる食品の大規模な値上げが避けられなくなり、本当の品不足も生じるだろう。