goo blog サービス終了のお知らせ 

gooブログはじめました!

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

生きてゆく喜び、希望のない世界で、人は死ぬ

2025年06月07日 | これから何が起きるのか?

 今回は、久しぶりにINDEEPを覗いてみたら、良い記事が出ていたので紹介する。INDEEP岡氏には「被曝問題を絶対に取り上げない」という不可解なシカト問題があるのだが、医療問題などについては、素晴らしい情報収集力があると思う。
 被曝問題では、彼の発言と、原子力規制委員の伴信彦の発言に共通点があることに強烈な違和感を感じる。

 10代と20代と30代の死因の第一位がすべて自殺だという日本の現実の中で、いろいろ考えてみる 2025年6月5日
 https://indeep.jp/suicide-is-the-leading-cause-of-death-among-young-people/

  深刻な現実
 昨日(6月4日)、厚生労働省が 2024年の人口動態統計(確定値)を発表していました。目についたのは、「 10歳から 39歳までの年齢層のすべての死因の第一位が自殺」だったことでした。

 2024年の死亡数(人口10万対)の年齢別の死因順位
 人口動態統計 40代も、死因の第二位が自殺です。
 「結構異常なことだよなあ」と思いながら、この表を見ていました。

 2024年の小中学生の自殺数が、統計開始以来、過去最多だったことは、今年の 3月に報じられていました。
 ちなみに、世界と比較すれば、日本は自殺数が特別上位というわけではありません。最近は、ずっと韓国が一位です。

 10万人あたりの自殺率の比較

jisatu01


















 
 アマ註=①韓国 ②リトアニア ③スロバキア ④エストニア ⑤ベラルーシ ⑥ラトビア ⑦ハンガリー ⑧日本 ⑨米国 ⑩フィンランド…
 このランキング比較は、たくさんあって、それぞれ少しずつ違う。
 WHOは、①ロ ②日 ③仏 ④米 ⑤独 ⑥加 ⑦英 ⑧伊 となっている。
 自殺率と日照量に相関関係があるといわれ、日照量の少ない国は自殺が多いといわれるが、これに無関係に自殺率が高いのが、韓国、日本、フランス、米国である。いずれも、新自由主義の市場原理競争が激しい国の自殺率が高くなっている。
****************************************************************

 アメリカも「自殺率は過去 20年間で 30.3%増加した」と報じられていたりと、主要国では、とにかく増え続けています。
 過去 20年間というのは、つまり 21世紀に入ってから劇的に増加したということになりますが、何が要因なんだろうなとは思います。

 単に経済的に苦しいというのなら、過去数十年の間に、現在よりもっと激しい経済危機や金融危機がありましたけれど、それでも、その頃のほうが(アメリカにおいては)自殺率は今よりはるかに低いものでした。

 しかも、景気の後退というのは、中年層以上の場合、ある程度は影響があるだろうとしても、少なくとも 10代や 20代の子どもや若者の自殺の直接的な動機になりやすいとは言えないはずです。
 まあ、確かに、今の世の中は閉塞していますし、若い人も、受験だ就職だオンイラン・コミュニケーションだと、息苦しいのはわかりますけれど、それでも、やはり、過去には、受験や就職などにおいて、もっと息苦しい時代もあったはずです。

 ちなみに、10代の自殺の劇的な増加と、スマートフォンの普及率の間には、ある程度の相関がありますが、それもここでは置いておきます。一応、参考までに、以下は、2014年からの年代別の日本の自殺数の推移と、スマートフォンの普及率の推移です。

 2014年~2023年の日本の年代別の自殺数の推移 舞田敏彦
 スマートフォンの普及率の推移
 jisatu02

















 不破雷蔵
 いろいろなグラフを見ていますと、いろいろな「似た傾向のラインを描く」グラフが見つかることにも気づきます。
 処方薬の超拡大
過去 20年といえば、指数関数的に伸び続けているものに「薬の処方量」があります。(画像省略 本文で確認を)

 以下は、英国の数字ですけれど、ADHD (注意欠如・多動症)の処方数の推移です。
 メチルフェニデート(日本のコンサータ、リタリン)、リスデキサンフェタミンとデキサンフェタミンも、どちらも ADHD の治療薬です。

 毎年処方されるADHD治療薬の処方数 (画像省略)
 2020年頃から 2023年にかけて大変な増加となっていますが、昨年、「医療の「あいまいな定義」に殺され続けるADHDの子どもたちと、他の子どもたち」という記事で、米ブラウンストーン研究所の代表であるジェフリー・A・タッカーさんの寄稿文「なぜ子どもたちに薬を投与するのか?」を掲載したことがあります。

 先ほどの薬がどういうものかというのも、そこにあります。
> 薬の名前はさまざまだ。リタリン (メチルフェニデート)、アデロール (アンフェタミン)、デクスメチルフェニデート、リスデキサンフェタミン、クロニジン、アトモキセチンなどだ。

> これらの薬のどれも、生物学的異常に対する化学的治療薬として証明されていない。これらはすべて行動調整薬、つまり向精神薬、つまり子ども用の麻薬だ。

 大雑把に機序を言えば、覚醒剤や数十年前のヒロポンなどと同等です。
 しかも、ある程度、脳や神経の発達が確立した大人への影響は限定的かもしれなくも、まだ脳や神経が成長過程の小さな子どもに処方して良い理由はまったくありません。
 脳に作用しちゃうんですから。

 アメリカでは、10代の 13%が「何らかの精神、神経の薬」を服用しています。日本では、年代別の割合はちょっとわからないですが、ずいぶん以前、教育の仕事に就かれていた方からメールをいただき、
 「今は病院では、コンサータを幼稚園児にも出しています」
 と書かれていました。

 以下の 10年前の記事にあります。
・子どもたちの未来。メンタル治療とリタリンやコンサータ。そして、私がかつて見たリタリン常用者たち In Deep 2015年12月17日
 https://indeep.jp/children-ritalin-concerta-right-wrong/

 今から 10年前でこの調子だったのですから、先ほどの英国の ADHD 薬の処方状況を見ますと、現在は、当時よりはるかに、小さな子どもへの ADHD 薬や、あるいは、10代や 20代の人たちには SSRI が大量に処方されているはずです。

 SSRI には、明らかに、自殺念慮を助長する副作用があります。
 2017年のこちらの記事では、科学誌サイエンティフィック・アメリカンの「抗うつ剤の隠れた害」という記事をご紹介していますが、同時に、
「日本の自殺者の約 7割が精神科の治療と薬の処方を受けていた」
 ことが書かれた記事も取り上げています。

 たとえば、トリンテックスという SSRI 抗うつ剤の添付文書には、以下のように書かれています(こういう添付文書は、処方される患者さん側には渡されません)。

 SSRI トリンテリックスの添付文書より
 因果関係は明らかではないが、これらの症状・行動を来した症例において、基礎疾患の悪化又は自殺念慮、自殺企図、他害行為が報告されている。患者の状態及び病態の変化を注意深く観察するとともに、これらの症状の増悪が観察された場合には、服薬量を増量せず、徐々に減量し、中止するなど適切な処置を行うこと。 kegg.jp

 あるいは、多くの処方薬に「自殺念慮を引き起こす副作用がある」ことを以下の記事で、実際の処方薬一覧と共に記しています。
 ・120種以上の「普通の」処方薬に「自殺念慮を引き起こす副作用がある」ことがアメリカ薬剤師協会の報告で明らかに
 In Deep 2023年7月9日
 https://indeep.jp/side-effects-cause-suicidal-thoughts/

 この一覧にあるのは、別に特別な薬ではありません。風邪のシーズンに頻繁に処方されるカロナール(アセトアミノフェン)や降圧剤や眼圧を下げる薬、そして、ほとんどの SSRI 系抗うつ剤や、一部のベンゾジアゼピン系の抗不安剤が含まれます。とにかく、あらゆる薬について、「飲まなくていいのなら、飲まないに越したことがない」のです。

 このすべての薬のジャンルにおいて、現在は、20年前などとは比較にならない数と量が処方されているとみられます。
 これが子どもと若者の自殺の増加に直接寄与しているとは言いませんが、悪い影響はある程度はあるわけで、中には、決定的な生きる意志の崩壊に繋がる可能性もないとは言えません。

 アマ註=2018年ころのインフルエンザパンデミックで、タミフルやリレンザという薬が大規模に輸入され、これを注射、服用した子供が、自律意識を失いビルの高層階から飛び降りて死亡する現象が、数十件も続いた。
 厚労省は、この問題を隠蔽したが、死亡者が続いたことでメディアが取り上げた。この問題は、新型コロナワクチンの問題にも酷似している。
 タミフルは、ラムズフェルド米国防長官(ユダヤ人)がCEOを務めるギリアド社で開発されたもので、日本が圧力を受けて数千億円で購入したことが分かっている。
 https://www.jijitsu.net/entry/tamiflu-fukusayou-influ
************************************************************

 自死を避けてほしい理由
 まあ……。なぜ、子どもや若者の自殺の増加について記事にしたかというと、最近、ボー・イン・ラーの著書『あの世についての書』をたまに翻訳しているのですけれど、パート2に以下のようにあったことを思い出したからです。

 『あの世についての書』より
 いかなる理由であっても、この地上での存在とその要求から卑怯にも逃げるために自らの命を絶つ人々は、私たちがここで論じている精神法則の最も重大な違反を犯している。
 いずれにせよ、そのような行為は無意味であり、逆効果だ。

 なぜなら、自らの手で地上の肉体を失った彼は、求める自由を得るどころか、望んでもいなかった意識状態に千倍も苦痛に縛られ、そこから永遠に逃れることはできないからだ。

 ボー・イン・ラーの言葉によれば、自死で人生を終えた場合は、死後、苦痛に縛られ、その状態が永遠のように続く、とあったことを思い出したのです。
 死後も苦しむんです。
 生きているときに苦しかったのに、死んでも苦しいというのは、あまりに救いがない気がします。

 それだけに、子どもや若い人には自死ではない選択で生きてほしいなと思います。
 ともかく、子どもや若者の自殺の増加の根本的な要因がわかるわけではないですが、社会的要因より、処方薬など物理的要因のほうが影響が大きいと私は考えます。
**************************************************************
 引用以上

 「自殺者の魂が苦痛に縛られて永遠に続く」という最後の下りは低俗下劣な恫喝にすぎない。自死だろうが他死だろうが関係ない。問題はカルマの問題なのだ。

 例えば、徴兵され、国家に「罪なき他者を殺害せよ」と命じられて、それを忌避するために自殺することは、自死者には満足感しかもたらさない。
 キリスト教のなかには、自死を厳禁する宗派もあるが、自分の死が他者に利益をもたらすなら、それは人生のカルマを増やすものではない。

 上の方にも書いたが、自殺は、日照量と大いに関係している。
 
直前数日間の日照時間が少ないほど鉄道自殺の危険性が高いことが明らかに -鉄道自殺の予防に期待-京都大学 2013年9月25日
  https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/archive/prev/news_data/h/h1/news6/2013/130925_412931033043

  陽を浴びないと気分が落ち込む!? “雪国うつ”って何?
  https://weathernews.jp/s/topics/201802/200155/

 日本の自殺者は、日照量に相関があって、岩手・秋田・青森・新潟など冬季気温が低く、日照量の少ない地域では自殺率が高いことが知られている。
https://uub.jp/pdr/s/kor.html

 それ以外に、若者の自殺率が高くなる要素として、私には競争社会とイジメと差別が見えている。
 私は、在日暴力団子弟の多い名古屋市中村区で義務教育を受けたが、激しいいじめを受けた経験があり、小学校時代から、ひどい鬱病やPTDSに苛まれた。
 このときの鬱病体質が、いまだに私の人生を束縛している。
 当時、自殺することを真剣に考えたが、母親が愛情深い人だったので救われた。もし優しさの乏しい両親だったなら、間違いなく自殺していただろう。

 私が民俗学の調査も兼ねて全国を回っていて気付いたことは、自殺の多い地域では、人々がとても優しく、寛容だということだ。それは母の実家である新潟で気づいたことだが、もしも、新潟で愛知県のような人間関係の苛酷さがあったなら、ものすごい数の自殺者が出ているだろうと思った。
 それは、冬季の除雪作業が、とてつもなく重労働で苛酷だからだ。

 かつて、長浜市にお住いのブラジルから帰国したSさんから伺った話でも、ポルトガル人経営者の奴隷労働の強要による一日16時間にも及ぶ重労働で、日本から新開地の所有を夢見て移住してきた若者たちが、片っ端から自殺したと話されていた。
 人は重労働に追い詰められると、希望を失って死を選ぶのだ。

 人を自殺にまで追い詰める精神的な苛酷さ、生きる希望を失わせるような環境とは、日照量や除雪作業、重労働だけではない。新自由主義の競争主義がもたらす合理化、選別の不条理への憤りではないかと私は感じている。
 競争教育がもたらす子供たちへのランキング付け、序列の導入が、子供社会に生きてゆく希望を失わせる不条理をもたらしていると私は思う。

 中には、ランキングで優越感に浸って意欲を増す子供もいるだろうが、評価から落ちこぼれた子供にとっては、強制された競争教育の場は地獄でしかない。まして、友人たちに、ランキングによる敵対心が育ってしまっていたなら、もう学校には絶望しか残されない。
 自分の学校に対する気持ちを表現するには、校舎の屋上から飛び降りる以外の手段がないのだ。

 韓国が世界一の自殺王国である理由は、儒教による極端な序列主義があるからだ。儒教は序列が上の者が下の者を見下し、嘲笑する社会である。
 人の本能は、優劣意識など無関係に、他人と無邪気に交流したいものだ。だが、序列ランキングが、人に優越意識や差別意識を植え付けることになり、素直で自由な交流が不可能になってしまう。
 そんな嫌な社会で自分を表現する道は自殺しかないのである。

 クラス全員が、序列や格差を求めて、高位の学歴を得ることに邁進し、人間としての心の苦しみを聞いてくれる人もいない人間関係があるとすれば、
 他人を見下すことに夢中になる者しかいないとすれば…
 そこから逃げ出せないとすれば…

 それが韓国の若者社会であり、それが世界最高の自殺率を生み出し、人間疎外の社会を産みだし、そんな社会に生きる子供を作ることを拒否する社会、それが韓国である。
 それは国家の滅亡の最終段階である。日本はどうなんだ? 世界2位の自殺率(WHO)、韓国に次ぐ、出生率の低さ。これが自民党政権のもたらした社会だ。